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宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】  作者: 赤い獅子舞のチャア(実際の人物及び団体とは一切関係ありません)
冒険の旅

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湖畔の神社

          湖畔の神社

折角切り分けしといた鹿肉を本体に奪われてしまった私は、実は切り分けしてない大半を、違う物に偽装してストレージに仕舞って居たのだった。

ふっふっふ、本体とは言え、私だって同一人物なのだ、奴の考えそうな事は読んで居たのだよ。

そこそこでっかいブロックにしといたからアレで満足しただろう。

切り分けしていない部分は、ストレージの能力で分別して置いた鹿の毛皮を使って、後から骨を外して切り分けした状態で、包み込み、ストレージに入れ直す時に分別機能を使わず、鹿の皮と言う名目で仕舞ってあったのだ。

私って賢い!

ストレージの持つ機能を逆手に取って、本体の考えそうな事も先読みしてのこの策略!

ふっふっふっふ、策士と呼んで貰おう。

そして今、私は本体に勝ったと言う優越感に浸りながら温泉であったまって居る。

いやぁ、こんな気分の時は何をしてても最高に楽しいね~。

そんな、ご機嫌でお風呂に入っている私の元に、仲居さんがやって来た。

「お客様、お背中をお流し致しましょうか?」

いや、そこまでしなくていいわよ、いくら上客扱いだからってさ。

入って来た仲居さんは、一番若い可愛い仲居さんだった。

ん~・・・まぁいっか、折角来てくれたんだし流して貰おうかな・・・っと。

「そうですか、それじゃお願いします。」

「はい、お任せください。」

湯船から上がって、洗い場に行き、仲居さんに背中を向けて座る。

この温泉で判ったんだけど、この大陸には石鹸が割と良質なのが有るみたい。

ここに来るまでは私の自作の物じゃ無いと使えない位の質の悪い物しか無かったんだけど、ここのならばまぁ使っても良いかなってレベルだった。

石鹸をヘチマに擦り付けて泡立てて背中をごしごし擦ってくれる。

気持ち良いよね、ヘチマで人に背中流して貰うのって。

そうやって背中を預けていたら、何だか仲居さんの気の質が少し変わった気がした。

なんか変な予感が・・・

すると、仲居さんの手が、脇を抜けてするっと前に廻り、私の胸に。

一寸待てぇぃっ!

咄嗟にて首を掴んでガード。

「何をしてるのかな?」

「ハァハァ、お客さん、お綺麗で、ちょっとだけ触らせて下さい、お願いします。」

「イヤです、私的には百合も無しでは無いけど貴女とでは無いし、こう言う事はお仕事の人とはしない事にしてるので遠慮して貰えますか?」

「あうう・・・フラれちゃった・・・」

なんかしょんぼりして出て行った。

もしかして私がここに泊まった初日から目を付けて居たのかしら・・・

でも何はともあれ、確かに可愛い子ではあったけど私の趣味では無かったので却下。

お風呂から上がったらお夕食だ、今日は何かな~っと。

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本日の献立

松茸の茶わん蒸し(昨日と一緒ですね)

行者にんにくの酢味噌和え

手長海老の酒蒸し

アユの塩焼き

松茸土瓶蒸し

モズクガニの蒸篭蒸し

鹿と猪のすき焼き

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どれも美味しそう。

ちなみにご飯は、今日は栗ご飯だった。

行者にんにくの酢味噌和えは、思った通りのお味だ、とても美味しい。

手長海老の酒蒸し、手長海老となると普通塩焼きとかって単純に思いついてしまうんだけど、酒蒸しとは素敵なアレンジだ、一口食べて見て感激、海老の甘みが生かされたとても美味しい物でした。

アユの塩焼き、これは流石と言うべきか、天然ものだしね、とってもおいしかった。

アユの塩焼きってさ、しっかり火を入れる事で頭から食べられちゃうんだよね、骨も全部柔らかくなっちゃうんだよ、絶品でした。

土瓶蒸し、これこれ、食べて見たかったのよ~、松茸の土瓶蒸し。

先ずはお出汁をお猪口に注いで一口、うん、すっごく良い香りで美味しい!

ちびちびと、少しづつ頂きました、最後は中の松茸をお箸でつまんでパクっと。

秋って良いよね、美味しい物がいっぱいだ。

次はモズクガニ、和製上海ガニと言われる程に、近い種類になるモズクガニ、これを蒸篭で蒸している、まさに上海ガニと同じ調理法。

マズイ訳が無い。

味噌もしっかり詰まっていて、とてもいいお味。

そして本日のメイン、鹿と猪のすき焼きだ。

鹿肉も猪肉もポピュラーなジビエだけど、猪肉は特に扱いが難しい。

今回のすき焼きは、ワリシタでは無くて、お味噌と味醂で作られた、強いて言うならば味噌ワリシタと言った感じの御汁でした。

多分臭みのある猪肉にあわせたものだろう。

その味噌の香りもさる事ながら、すき焼きと言う事で生の卵を絡めて頂くのが最高でした。

すげぇなって思ったんだけど、この世界の低い文化水準で、生で食べる卵って、私が確立した無菌卵以外では初めてだ。

しかも驚いた事にこの卵、殻付きで出て来たんだけど、卵の殻が青いんだ、そう、アローカナの卵だった。

アローカナって言うニワトリさんの卵は、大変美味しいのですよ。

アローカナを飼って居るのかと聞いたら、仲居さんを差し置いて私の給仕に出張って来て居た女将さんが驚いてた。

そりゃまさかアローカナを知ってる客が来るなんて思わなかっただろうしね。

で、アローカナを一羽譲ってくれって頼んだら、私が相当の上客だったらしくて快く一羽ならと譲ってくれる事に成った。

但しアローカナ一羽では可哀そうと、雄鶏も一羽つけてくれた、ありがたや。

うれしいな~っと、アローカナの代金はチェックアウト時の追加料金で付けて貰う事にしたのだった。

とても美味しい料理で大満足、お酒も進む事ったら。

結構飲んでほろ酔いで、篝火焚いてある湖畔のお散歩コースを散歩して床に就いた。

おやすみなさい。

---------

朝、サクラマスの塩焼きと、お揚げのお味噌汁、沢庵に卵焼きと言うシンプルな朝ご飯を頂いてチェックアウト。

この湖の周囲に他に見所は無いかと尋ねると、湖を挟んだ対岸に神社が有ると聞き、行って見る事にした。

面倒なので、魔法で水の上を歩いて渡る私・・・何だか見つかって一寸した騒ぎになって居る気がするけどそこは気にしたら負けだ、やらかしてなんか無いんだからねっ!

ただめんどくさかっただけなんだけどな。

対岸へ渡り切ると、割と大きめの鳥居が目に入った、これか。

鳥居をくぐると、長い階段が上がって居る。

面倒だけど、鳥居潜った以上、この敷地内で魔法使うのも忍びない。

頑張って上がり切ると、階段だけで無く息も上がって居た、山田君、ザブトンは要らないわ、しんどい・・・

本殿の前に、ちゃんと手水とかもあったので、シッカリと禊をして置く。

神主さんが居たので、主祭神を訪ねると、伊弉諾尊を祭主神とし、天照大神、月詠尊、素戔嗚尊と、三神もお祀りして居た。

うん、この辺も日本そのものなんだね、この大陸は。

神主さんにお願いして、御神楽を見せて貰おうと思ったら、踊れる巫女さんが今いないと言われたので、私が踊る事にした。

何?いくら私がどんくさくっても御神楽なら動きが決まってるからちゃんと踊れますよーだ。

序でだから、御神楽の前に祝詞も唱えさせて貰う事にした。

大祝詞にしちゃおうかなっと。

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高天原たかあまはら神留まり坐す(かむづまります)

 すめら親神漏岐神漏美命以てむつかむろぎかむろみのみこともちて

 八百万神等をやほよろづのかみたちを 

 神集へに集へ給ひかむつどへにつどへたまひ

 神議りに議り給ひてかむはかりにはかりたまひて

 我が皇御孫命はあがすめみまのみことは 

 豊葦原瑞穂国をとよあしはらのみづほのくにを

 安国と平けく知食せとやすくにとたひらけくしろしめせと

 事依さし奉りき(ことよさしまつりき)

 此く依さし奉りし(かくよさしまつりし)

 国中に(くぬちに)

 荒振神等あらぶるかみたちをば神問はしに問はし給ひかむとはしにとはしたまひ

 神掃へに掃へ給ひてかむはらひにはらへたまひて

 語問ひし(ことどひし)磐根樹根立草の(いはねきねたちくさの)片葉をも(かきはをも)

 語止めて(ことやめて)

 天の磐座放ち(あまのいはぐらはなち)天の八重雲を(あまのやへぐもを)

 伊頭の千別に千別ていづのちわきにちわきて

 天降し依さし奉りきあまくだしよさしまつりき

 此く依さし奉りし(かくよさしまつりし)

 四方の国中と(よものくになかと)

 大倭日高見の国をおおやまとひだかみのくにを

 安国と定め奉りてやすくにとさだめまつりて

 下津磐根に(したついはねに)宮柱太敷き立てみやはしらふとしきたて

 高天原に千木高知りてたかあまはらにちぎたかしりて

 皇御孫命の(すめみまのみことの)

 瑞の御殿仕へ奉りてみづのみあらかつかへまつりて

 天の御蔭日の(あまのみかげひの)御蔭と隠り坐して(みかげとかくりまして)

 安国と平けく知食さむやすくにとたいらけくしろしめさむ

 国中に成り出む(くぬちになりいでむ)

 天の益人等が(あまのますひとらが)過ち犯しけむ(あやまちおかしけむ)

 種種の罪事は(くさぐさのつみごとは)

 天津罪国津罪(あまつつみくにつつみ)

 許許太久の罪(ここだくのつみ)出む此く出ば(いでむかくいでば)

 天津宮事以ちて(あまつみやごともちて)天津金木を本打ち切りあまつかなぎをもとうちきり

 末打ち断ちて(すえうちたちて)

 千座の置座に(ちくらのおきくらに)置足はして(おきたらはして)

 天津菅麻を(あまつすがそを)本刈り断ち(もとかりたち)末刈り切りて(すえかりきりて)

 八針に取裂きて(やはりにとりさきて)

 天津祝詞の(あまつのりとの)太祝詞事を宣れ(ふとのりとごとをのれ)


 此く宣らば(かくのらば)

 天津神は(あまつかみは)

 天の磐戸を(あまのいはとを)押披きて(おしひらきて)天の八重雲を(あまのやへぐもを)

 伊頭の千別に(いづのちわきに)

 千別て(ちわきて)

 聞食さむ国津神はきこしめさむくにつかみは

 高山の(たかやまの)末低山の末に(すえひきやまのすえに)登り坐て(のぼりまして)

 高山の伊褒理(たかやまのいぼり)

 低山の伊褒理を(ひきやまのいほりを)掻き別けて(かきわけて)

 聞食さむ(きこしめさむ)

 此く聞食しては(かくきこしめしては)

 罪と言ふ罪は在らじとつみといふつみはあらじと

 科戸の風の(しなとのかぜの)天の八重雲を(あまのやへぐもを)

 吹き放つ事の如くふきはなつことのごとく

 朝の御霧(あしたのみぎり)

 夕の御霧を(ゆうべのみきりを)

 朝風夕風の(あさかぜゆうかぜの)吹き掃ふ事の如くふきはらふことのごとく

 大津辺に居る大船をおおつべにをるおおぶねを

 舳解き放ち(へときはなち)

 艪解き放ちて(ともときはなちて)

 大海原に(おおうなばらに)押し放つ事の如くおしはなつことのごとく

 彼方の繁木が本をおちかたのしげきがもとを

 焼鎌の(やきがまの)利鎌以て(とがまもちて)打ち掃ふ事の如くうちはらふことのごとく

 遺る罪は在らじと(のこるつみはあらじと)

 祓へ給ひ清め給ふ事をはらへたまひきよめたまふことを


 高山の末(たかやまのすえ)

 低山の末より(ひきやまのすえより)

 佐久那太理に(さくなだりに)落ち多岐つ(おちたきつ)

 早川の瀬に坐す(はやかわのせにます)

 瀬織津比売と伝ふ神せおりつひめといふかみ

 大海原に持出でなむおおうなばらにもちいでなむ

 此く持ち出で往なば(かくもちいでいなば)

 荒潮の潮の(あらしほのしほの)八百道の八潮道の(やおあひのやしほじの)

 潮の八百曾に坐す(しほのやほあひにます)

 速開都比売と伝ふ神はやあきつひめといふかみ

 持ち加加呑みてむ(もちかがのみてむ)

 此く加加呑みては(かくかがのみては)気吹戸に坐す(いぶきとにます)

 気吹戸主と伝ふ神いぶきどぬしといふかみ

 根国底国に(ねのくにそこのくにに)気吹放ちてむ(いぶきはなちてむ)

 此く気吹放ちては(かくいぶきはなちては)根国底国に坐すねのくにそこのくににます

 速佐須良比売と伝ふ神はやさすらひめといふかみ

 持ち佐須良比失ひてむもちさすらひうしなひてむ

 此く佐須良比失ひてはかくさすらひうしなひては

 今日より始めて(けふよりはじめて)

 罪と伝ふ罪は在らじとつみといふつみはあらじと


 今日の夕日の降のきょうのゆうひのくだちの

 大祓に(おおはらへに)祓へ給ひ(はらへたまひ)清め給ふ事を(きよめたまふことを)

 諸々聞食せと宣るもろもろきこしめせとる

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私の祝詞を聞いた神主さんは目を丸くして驚いて居た。

そりゃね、カンペも無くすらすらと詠まれたら神主さんの立つ瀬も無いわな。

私は電脳に収納されて居るのを脳内で展開して詠むだけなので、こんな芸当が出来るんだ。

そして私の御神楽も同じ事、電脳に振付が全部あるから問題無く踊れるのだ。

あまりにも完璧に熟した私を、この神社で巫女をやって欲しいとすがられてしまったけどそこはやんわりとお断りした。

結構立派な神社だけどさ、私は一か所に留まる訳には行かないのだ。

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