念願のカレー!
念願のカレー!
早速カレーを再現すべくして、リョーマさんが何処の宿を取ったかを聞いてその調理場を借りて、とか思ってたんだけど、リョーマさんも宿取るのやめてクリムゾンスパイダーで泊まる事にしたらしい。
そうだよねぇ、一度クリムゾンスパイダーの寝室で寝ちゃったら、宿屋のベッドじゃ物足りないよねぇ、フッカフカだしな、あのベッド。
私の持てる知識をフルに使って作ったトリプルスプリング式のベッドマット+無重力マットレス(エリーオリジナル)だからね。
あれで寝ると、水の中で寝てるかのような錯覚を起こす程に体への負担を一切感じない。
そのうち製品化して、どっかの豪商に取り扱いさせたらきっと世界規模の大ヒットになること間違いない・・・けど流石にやり過ぎになると思うので自重。
とか思ってたらリョーマさんにあのベッド一式売ってくれって言われちゃってるんだよね。
そう言えばアレだな、セドリックさんにも欲しいって言われてたんだったな、ストックならあるから、ドローンで配達でもしてやるとしよう。ドローンっつったって、無人機って意味の方のアレで、4~6軸くらいのプロペラで飛ぶアレじゃ無いよ。
エネルギー効率化を極限に高めたジェットエンジン2基を使用した垂直離着陸型小型貨物輸送機です。
見た目は、サンダー〇ード2号っぽい。
あんなフォルムで本当に飛ぶのかっていう議論がされた事があったらしいけど、あれ程効率的に揚力を得られる流線形は無いので非常に安定した快適な空の旅が出来ちゃったりします。
BC2600年以降の旅客航空機はみんなあんな感じの形になってたりする。しかも愛車ごと空の旅が出来ると大変評判になってたしな、第一号機。
脱線しちゃったね、戻します。
クリムゾンスパイダーを円状に配して中心部に合わせるようにしてホーンアンテナを最大に伸ばし、テントを構成して、その下にテーブルと椅子をありったけ出して並べ、一角にキッチンを架設する。
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さぁ、エリーちゃんのクッキングターイム!
3分間はどうしたのかって?
この量切ったりすんのに出来る訳ねぇだろ。
ここで、10リットル圧力鍋2杯に大量のカレーを、大型の蒸篭3段で、米を蒸す事にした。
何もお米は炊かなければ食べられない訳では無い、大量に作るには蒸篭で蒸すのが一番効率的で早いのだ。
ご家庭に蒸し器がある人は一度試して見ると良いと思う。
蒸し器の下窯にお水を入れて、上の蒸し窯に手拭いを敷いて、その上に洗ったお米を乗せ、蓋を閉めて蒸すだけです。
この方法だと、蓋を開けても関係無いので、途中で数粒つまんで食べて見るなんて事も可能、好みの加減に調整出来るから、ちゃんと見ていれば失敗も無い。
カレーの方は、10リットル圧力鍋2つに大量に作るので、玉ねぎは10㎏用意、皮をむいて半分に割ったら、その半分をザクザクと適当な大きさに切り、鍋に入れていく。
人参も乱切りで6㎏。
私はジャガイモ入れない派なので入れない。
4kgの牛筋肉は事前に3回ほど湯で零しをして余計な灰汁と油は取り除いておきます。
コーヒー、チョコレート、黒蜜、お醤油、山椒、生姜、大蒜、ベルガモット果汁、リンゴ、甜菜糖、お塩、胡椒、ケチャップ等をこの時点で隠し味として加え、10リットル鍋一つに付き1.6ℓのお水を入れて蓋をする、ここで蓋がチャンと締まっているかのチェックは忘れちゃダメです、圧力鍋はマジで高圧になるから、蓋が斜めになってたりすると、圧力が上がらないかも知れないけど万一上がった時に蓋が跳ね上がって危険です。
圧力鍋は、先ずは強火で圧力が上がるのを待ちます。
その間にスパイスの調合をしましょう。
今回はスジ肉のカレーなので、ターメリックを主体に、クミン、カルダモン、マージョラムをメインのスパイスにし、カイエンペッパーで辛さを調整します。
クローブを少し足すのもお勧めです。他のスパイスも、お好みで少しづつ足すのも良いでしょう。
圧力ピンの2本目の線が上がって来たら、弱火にして、13分間。
ピンが下がらないように調整して下さい。
13分経ったら火を止めて、圧力が下がるまでは余熱調理。
そんなことしている内に、もうご飯が出来上がる頃なので、開けて見ましょう。
良さそうならば後はこちらも火を弱めて保温に勤めます。
蒸気で温めて居るので保温もお米が乾いて硬く成る事がありません。
ピンが完全に下がったら、圧力鍋のロックスイッチを切って見て下さい、未だシューッと蒸気が出るようならもう少し待って下さい。
ロックスイッチを切っても蒸気が出なくなったら、蓋を開ける事が出来ます。
火を切った状態のまま、スパイスを投入し、弱火で保温しつつ、ゆっくりと混ぜ、スパイスを馴染ませて下さい。
味を調えたら完成です。
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やっと完成したカレーを満足げに見つめ、顔を上げて見ると、リョーマさんと商隊、カイエン一家とタイタンズ、全員が涎ダラッダラで私の料理を見つめていた、お前ら揃いも揃って何で涎垂れ流しやねん!
と、よく見ると背後には、門を守って居た衛兵達が集まって来ている、全員ご相伴に与る気満々のようだ・・・
「多めに作ったからこの位の人数なら足りるけどさぁ、おかわり出来ないからな?」
福神漬けは難しくて作れないし、らっきょは未だ見つかって無いから、漬物はピクルスで行くか。
ちゃんとキャベツもスライスして置いたから金沢カレーよろしくキャベツ敷いてごはん乗せてカレーを掛けると言う手法を取る事にした。
作り置きしてあったサーロインのビーフカツが有ったのでカツカレーにして見た。
氷水とカレーが全員に行き渡った事を確認して、さぁ召し上がれ。
「いただきます・・・やっと食べられる、私のカレー・・・」
一口目を口に運ぶ。
牛筋肉の甘さと、私好みのあまり辛くして居ないけどしっかりスパイスを感じる辛さのカレーのコラボレーション、生きてて良かったぁ~!!
あ、ちなみにカレーのスパイスには少しお塩を入れないと殆ど辛く成らないのでご注意。
この後、全員がもう一杯欲しいとゴネ出したが、もう無理と断って諦めさせるエリーであった。




