第九話 「ウォッカ」
「Главный редактор,
Ой, шеф бюро,
(編集長...あ、支局長...)」
「Ах ах?
(あ~?)」
"ダンッ!!
「ひ、ひいっ!」
「Что это?
(な、何だってんだ~?)」
「Нет, Я раньше
разговаривал с
главным редактором,
японец,
(い、いや...さっき
編集長と話してた、日本人....)」
「Японский язык !?
(日本人~ッ!?)」
"ダンッ!!"
「(・・・・!)」
隆和たちが林に従い、部屋の一番奥の机の前で
何か怒鳴り声を上げている、
頭頂部が禿げ上がった男が座っている席の前に立つ
「Ах, зачем Оми принес
чтото вроде
Япончика?
Мы ~?
(あ~ 何だって オメェは
"ジャップ"
なんか連れて来やがったんだ~?
ウィ~?)」
「Нет, сегодня сюда
приходят сотрудники
из японской газеты
Ничиаса, значит,
вы сказали,
начальник бюро ...
(い、いや、今日、日本の
"ニチアサ"新聞からここに社員が来るカラ、
支局長、アナタ言ってたヨ...)」
「Что ты говоришь ?! Что
ты делаешь !?
(------、何言ってやがんだ!?
てめぇは!?)」
"ガタッ"
「で、デスク、」
「こ、こっち来ますよ!」
「Что ты,
(何だ~てめぇらは...)」
「ひ、ひぃぃっ!」
「Ненавижу япошку,
(俺はジャップは嫌れえなんだ...)」
"ガタッ ガタタッ"
男は、手にウォッカのボトルを抱えながら
自分が座っている椅子から隆和たちの元まで
酒を飲みながらやってくる
「お、おい、礼文...」
「え、ええ」
「Для чего это?
Вы, должно быть,
пришли ограбить
мою компанию ~) "
Губи
(何だ~ 何の用だ~?
おめえらまさか、俺の会社を
奪いに来たってんじゃねえだろうな~)」
"グビ"
「Пуха!
(っぷはァッ-------!)」
「(・・・・!)」
男が近寄ってきたせいか、それとも
元から口臭がかなりキツいのか
周りに男の吐息から漏れ出した
強烈な酒の匂いが漂う
「Ой, вы главный
редактор
Сусакевского ...?
(あ、あなたは、
スサケフスキ編集長...?)」
「Ой?
(・・・あ~?)」
"グビ"
"ダンッ!"
「・・・・!」
手に持っていたウォッカのボトルに口を付け
男がその瓶を自分の机の上に叩きつける!
「Вы ребята из
"Nichiasa"?
(まさか、てめえらが
"ニチアサ"
の奴らか?)」
「О, да.
(・・・ああ、はい。)」
「・・・・!」