弟一家対面
国王来報の知らせが来てから十日が経った。
「兄さん。久しぶりだね」
弟のチャールズがこの領に帰ってくるのは実に二十年ぶりくらいだろうか。
「ずいぶんと、領内がにぎわってたね。王国ではまれなエルフとか、亜人種が多かったかな」
まあ、そうかもしれない。
だってここ、追われて行きつく最後の場所だもん。
あれ、涙が。
「ま、まあ、それはさておき、そちらのお嬢さんは?」
「お久しぶりです。アルフレット辺境伯様。チャールズ・フォン・ビンラットの妻、エミリアです」
ああ、そう言えば似た女の人が首都の屋敷に居たっけ。
もうずいぶん経ってるから忘れてた。
「おお、アルフレット。久しいなぁ」
後ろからやってきた騒がしそうな男は、我らが父、レギアスだ。
「父さん。久しぶりだね」
「うむ。しかし、ここも、よく王国屈指の貴族領になったもんだ。俺は魔物討伐で稼いでいるのかと思ったが、十分に民もいて、すごいじゃないか」
本当に感心した風に言う父。
「ああ、ここまでが大変だったけどな。それよりも、皆に食事を用意している。どうかな?」
「そうだな。俺は良いぞ?」
「僕もいただくよ兄さん。ああ、エミリアには栄養が付くものをお願いできる?」
ん?栄養?
と言うことは。
「二人目か?」
弟の目を見て言う。
「いやいや、三人目だよ」
ン?
いやおかしい。
本当におかしい。
だって俺、そんな報告受けてないし。
ていうか、チャールズの息子、『ウィル』といるであろうもう一人が見当たらないんだが。
「おい、ウィルはどうした?」
「ああ、ウィルなら今眠っててね。ごめんね兄さん」
チャールズが申し訳なさそうに言う。
「わかった。使用人に部屋に案内させよう」
と言うことで、まだ見ぬもうひとりの血縁者に先に会う事になった。
「お初にお目にかかります叔父様。私は、レイラ・フォン・ビンラットです」
なんと、二人目は女の子だった。
見た目十二歳くらいだ。
「初めてまして。チャールズの兄、アルフレットだ。よろしく」
ふむ、なるほど。
クソ!
うらやましい!!




