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プレイヤーとは世界に選ばれし者達

『選ばれし者達が見出される場所、プレイヤー登録センターだ』


「あ、もしかしてプレイヤーもD&Eの経験者ですか?」

『この世界の人間及び、亜人の中から世界の理が選抜する』

「なるほど種族は最初から決められているわけですか」


『その通りだよ、まず、この世界において神に選ばれた者は、特別な運命を帯びた者として扱われる、特別な運命を帯びたものは多くの試練を乗り越え英雄や大賢者や特別な何者かになれる可能性がある』

「可能性だけですか?」

『チャレンジャーの資格を得たものとして特別視される、後は運と努力次第だ』

英雄になれるかもしれないだけなのかいろいろ酷くないか?


『マスターが設計するクエストの報酬を思い出したまえ』

「普通の人間がいくら努力してもたかが知れている、だがゲームに参加し勝ち残れば大いなる見返りがあるわけか!!」

ルーラーはこれには何も答えなかった。


『プレイヤー登録センターはメインストリートの反対側にある』

俺はアバターを操りプレイヤー登録センターに向かう、先程の道を反対に進み始める。

しかし他のマスターのアバターは異常に目立つよな、まあ人の事は言えないか。



D&Eのプレイヤー種族は、人間、エルフ、ハーフリング、ドワーフ

拡張ルールで更に多くの種族が加わる。トロル、オーガ、ノーム、ハーフエルフ、ハイエルフ、ダークエルフ、人型爬虫類などだ。

ルーラが言っている事からして以上の種族が実在している事になるな、正直見てみたいぞ。


そして俺はD&Eのキャラクターメイキングの修羅場を思い出した。

この種族の他にステイタスと職業と属性がある。


キャラクターの基本ステイタスは、力、体力、知性、賢さ、速さ、器用さ、運、魅力、HP、ACとシンプルなもので、種族によりキャラ作成時に補正が加わる、オーガやトロルは力、体力に有利で知性や賢さ、器用で不利に、エルフは力や体力で不利に、知性と賢さで有利になる。


基本職業は、戦士、僧侶、魔法使い、弓使い、盗賊、魔法剣士

拡張ルールで、聖騎士、暗黒騎士、ドルイド、バード、召喚士、ネクロマンサーが加わる。

これにも種族による補正が加わる、種族によって得手不得手があるわけだ。


属性は秩序観と善悪観で分類され

秩序Law、混沌Chaos、中立Neutral

善Good、悪Evil、中立Neutral

これもまた種族によって選択できない属性がある。


まず最初の修羅場は職業の選択から始まる、D&Eはオフラインゲームなのだ、大切な事なのでもう一度言おうオフラインゲームなのだ、プレイヤーが物理で対面する必要があった。

プレイヤーの数に限度がある、やりたい職業を選択できるとは限らない。

インターネットの発達でTTRPGの弱点は徐々に克服されていくのだが、インターネット黎明期にはそんな便利なシステムなんて無い、ダイスも物理でロールする。


だがこの現実世界ならばこの問題は無さそうだな。


次の修羅場は基本ステイタスの決定だ、ステイタスは6面体ダイスを3回振り(6D3)その合計で各属性を決定していくが、やりたいクラスとパラメータが一致する事などまず無い、何度も振らせろとうるさい。


上級者だと一回でキャラメイクをして縛りプレイを楽しむ、魔術師なのに力と体力馬鹿で知力が低いとか、シーフなのに運がどん底に低いとか、それ自体を楽しむ余裕の有るプレイヤーは少ない、またそれを許容する傾奇者な仲間が必要だ。


あまりにも五月蝿いので6ポイント初期でおまけするから、好きに割り振れと、そのかわり作り直しは3回までとマイルールで創らせたな。


属性は厨二病全開で設定するが、属性通りに行動しない奴も多い、基本的に物欲だけで動く。

Law、Goodのくせに行動がChaosでEvilなのだ。

これはマスターがNPCなどで警告させるか、神や天使やアイテムを出して罰を与える、場合によっては直接プレイヤーに言う。


ちなみに黎明期のMMORPGはTTRPG経験者が多かったのか、マイルールでキャラ設定をしてそれに忠実に振る舞おうとするプレイヤーがいて、天然の困ったちゃんとは違う恐怖を新規に与える奴がいた。


「しかしD&Eのキャラクターメーキングと同じではありませんよね?」

『そうだ種族とステイタスははじめから決められているのだ、職業の選択と登録のみを行う』

「属性はどうなります?」

『初期状態が登録される、だがこれは行動により変化するのだ』

Goodしか装備できない防具がプレイヤーの悪行が積み重なり勝手に外れるなんてありそうだぞ。


実際にマスターがプレイヤーの行動に対して、属性を変更させる事もあった、ここでは世界の(システム)が自動的に判定し調整するようだ。


『さてそろそろ登録センターが見えてくる』

センターの周りには、人間やら亜人が多数たむろしている、不安な表情の者、怒っている者、舞い上がっている馬鹿そうな奴、ただし年齢は共通して若い。


『彼らはこの地に召喚された、彼らは登録後にプレイヤーチュートリアルを受ける』

「プレイヤーチュートリアルもあるのですね」


『プレイヤーチュートリアルが進むと、仮想マスターの作るミニシナリオを彼らは受ける事になる、新人マスターもそれを見学し学習するのだ』

「具体的なマスターの仕事を見学するわけですか?」


『その通りだ、マスターは仮想マスターで独創性にかける難点が有るがね』

「なるほど」


『またプレイヤーはチュートリアル終了後に地上に帰還するが、意識の表層からはここでの記憶は失われる』

「それではチュートリアルに意味が無いのでは?」


『選ばれし者は先天的に冒険者に適したセンスを持つ者として帰還するのだ』

生まれながらの才能があるって事を表現しているわけか?人が駒のような世界だな。




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