262 王都
この時期、食べ物を放置すると食べる時の勇気が試されますね。
思い切った食べる勇気、食べずに廃棄する勇気。
できるものなら、慎重に行きたいものです。
「いい天気だよ」
早朝、気配を殺して着替え、ベッドの整理を終えたネアは宿の前の高くない建物が並ぶ道路に出て、その隙間から見える夜明けを迎える色づきだした空を見ながら、白い息を吐きながら思いっきり背伸びをしていた。
街はそろそろ目を覚ましだしたようで、寒さに背を丸くした勤め人風の人の姿がちらほらと見えていた。
「朝早くから大変だな・・・」
王都は郷と言うより官公庁の集合体と言うイメージを持っているネアは、その人たちの睡眠時間が少し気になった。前の世界で、6時間も眠れば寝すぎとも言われていたことから比べると、8時間は眠れる今の生活にネアは感謝の念すら感じていた。
「今日は、買い出しとお嬢の勉強会用の服の準備か」
ゆっくりと深呼吸しながらネアは今日のなすべき仕事を頭の中で羅列していった。
「面白い地形ですね」
鯨の溜息亭の食堂に貼られた王都の地図を眺めながら、ネアは呟いていた。巨大な湾の中に浮かぶ、菱形をした島が王都そのものであった。
「王都は島だからね。普通の郷で目にするような農地や緑がないんだよね。でも、四郷から豊富に食べ物が運び込まれているから、食料の値段はそんなに高くないんだよ」
懸命に地図を睨んでいるネアにリナが親し気に声をかけてきた。
「四郷? 」
ネアは地図に王都を囲むように四つの郷が存在している事を確認した。
「東西南北にね、バルチの郷、シナマの郷、ナグアの郷、マサタの郷ね。知っているかもしれないけど、この四つの郷は、王都の四守護郷って言われてるのよね。ぶっちゃけ、四郷がなかったら、王都は干上がってしまうのよ。それでも王都なんだよね」
リナはネアへに皮肉を込めたように説明した。
「やっぱり、お金と変換石を作る力ってすごいんですね」
王だけにのみ許されている事として、貨幣の鋳造と変換石の製造があることをネアは思い出して口にしていた。
「そうね、それがなかったら、どうなることやら。でも、お金や、変換石が造られている場所も方法も誰も知らないんだよね。この真ん中にある王宮で造っているだろってことは誰もが思っているんだけどね、それも確証はないんだよね」
ネアは貨幣と変換石の製造について王都の住人ですら知らないことに驚きを感じていた。
「徹底した秘密主義なんだ」
「そうよ。だから、下手に探らないようにね。ここに泊まっていたお客様で、出かけたまま帰ってこなかったってことはあったからさ。この手の話は、うちの宿だけじゃないけどね」
リナはあっけらかんと恐ろしい事を口にした。
「消されるってことですか」
ネアは恐る恐る尋ねたが、帰ってきたのは悪戯っぽい笑顔であった。
「もっと怖い事かも知れないよ」
リナはそう言い残すと、ダブに呼ばれてその場から去って行った。
「明日は、会議館でお勉強会の説明会があります。時間は、9時からです。遅刻しないように」
朝食後、買い物に行くための準備をネアたちがしている時、ノバクがやってきて、寛いでいるように見えるが実は全く落ち着けていないレヒテに明日の事を説明していた。
「お勉強会はこの会議館で行われます。場所は、ここから歩いて15分程度ですよ」
ノバクはレヒテに持ってきた王都の地図を見せながら説明した。
「そうですか。この宿の周りはごちゃごちゃしてますけど、こっちは綺麗に並んでいますね」
レヒテは会議館と鯨の溜息亭の対局にある地域を指さした。
「・・・言いにくい話ですが、この鯨の溜息亭のある地域は下町です。ケフのように豊かではない郷のご子息が逗留されるための宿と王都で下働きをする者たちが住んでいる地域です。で、こちらは、その逆、立派な宿・・・、一夜泊まるだけで、ケフの都で一軒家が買えるていどの料金の宿が集まっている、豊かな郷のご子息が逗留される場所です。しかし、卑下されることはありません。ケフの郷はこれからの郷です。上がって行く郷です」
ノバクは、ケフの郷について希望的観測を加えながらも、少し悔しそうに説明した。
「宿の事でとやかく言うつもりはありません。皆でにぎやかに楽しくやっているのがケフですからね。ぶっちゃけ、お上品ぶってすごすなんて、私にはできないよ。どんなにお金を払っても買えないものを私たちは持っているから。そんな顔をしない」
歯ぎしりしていそうなノバクにレヒテはにこやかに答えていた。その表情は母親譲りのふんわりしたものであった。
「そうですよねー、ケフの雰囲気は何物にも代えがたいですからね」
ノバクは、小さなため息をつくと笑顔を浮かべた。
「お買い物はですね。この道をずっと行ったところにある、フベナ商店で事足りますよ。王都は土地がそんなにないので、他の郷にあるような市場や広場でのマーケットはないんですよ。お店なら会議館の方向、山の手の方向にあるんですけど、お金持ちしか相手にしないお店がね」
ダブは、ミエルに買い物先をメモ帳に簡単な地図を描きながら説明していた。
「私たちみたいなモノでも買い物できますか? 」
ミエルは自分の掌の肉球をダブに見せながら心配そうに尋ねた。
「山の手の方のお店はお金がある無しで区別しますが、フベナ商店が気にするのは、ちゃんと支払うかどうかだけですよ。大きなお店ですから、大概の物は安く手に入りますよ。フベナ商店の店長は大の動物好きですから、お嬢さんたちなら大歓迎されますよ」
ダブはにこやかにミエルに言うと、彼女は安堵のため息をついた。
「王都には悪党はいないんですかい? 」
ハチがぬーっとミエルの脇から顔を出してダブに尋ねた。ダブは一瞬、ハチの姿にひきつったが、すぐに表情を戻した。
「いないとは言い切れませんが、成金趣味の郷のご子息が難癖をつけてくることがありますから、注意して下さいね。ご子息とは言え、郷の間の諍いは事が大きくなりやすいですからね。一番いいのは、やり過ごす事でしょうね」
ダブは少し不安そうな表情を浮かべた。
「難癖って? 」
不穏な空気に誘われたのか、ネアがハチの横から顔を出した。
「ちょっと気に入った使用人を見つけたら、金に物を言わせて自分のモノにしようとしたり、その場で・・・、それ以外は、お嬢さんたちの前では口にできません」
ネアの問いかけにダブは言葉を濁して、曖昧な表情を浮かべた。
「そりゃ、性質が悪いでやすね。そんな奴は一発コイツで」
ハチは拳をつくってダブに見せつけた。それを見たダブは難しい表情で首を振った。
「成金趣味の連中は、腕利きを雇っているんですよ。これのためだけにですよ。いいお金になるらしく、どこのゴロツキか、と言う連中が、この時ばかりは成金郷の家臣となっているわけですよ。大ケガしたり、下手すれば命すら落とします。悪い事は言いません、やり過ごしてください」
ダブは懸命にハチたちに早まったことはするなと釘を刺してきた。
「ケフでは喧嘩は結構高額なんですよ。簡単に買えませんよ」
「ただし、買われた相手は確実に後悔しますよ」
ネアは苦笑しながらダブに答えると、横からミエルが楽しそうにそれに付け加えた。
「なんせ、喧嘩の勝利条件は、相手の心をへし折るでやんすからね」
ハチも当然のように、常にお館でエルマから言われていることを口にした。
「物騒な・・・」
ダブはネアたちの事はを聞いて言葉を失った。
「心をへし折られない限り、敗北もないのですよ」
ノバクもネアたちの言葉を否定することもなく当然のように言い退けた。
「・・・血の雨が降りそうです・・・」
ダブはそう言うと頭を抱えた。そんな彼をリナは楽しそうに
「暫く、退屈しないみたいだねー。楽しみだよ」
リナはダブの心配をよそに楽しそうにしていた。
「お、猫のお嬢ちゃん、三毛ちゃんとハチワレちゃんか。え、クマもキツネ、その上リスっ子まで。いやー、今日はなんてモフモフ日和だ~」
フナベ商店は、中でサッカーでもできそうな大きさの倉庫を思わせる店であった。商品は箱に入ったままで、陳列とか買い手の利便性などはどこかに置き忘れられたていた。そんな中にネアたち一行が入るのを確認した店主「藪蛇」のモーズルは、満面の笑みを浮かべた。彼は、もう中年と言われる年齢のスラリとした真人の男であった。彼は、兎族の獣人を妻に迎え、2人の間に産まれた子ウサギたちを溺愛している良き父親であった。そんな彼にとって、ケフの一行はご馳走とも言えた。
「おじさん、これとこれと、これ、香辛料はこれ」
ミエルは店に入ると感動しているモーズルを尻目にテキパキと食材を選んでいった。
「三毛の嬢ちゃん、良い目しているね。その野菜は今朝、バルチの郷から入ったヤツだ。そのステキな毛皮を見させてもらったお礼に、全部2割引きにするぜ」
モーズルはニコニコしながらミエルに買ったものの金額を提示した。
「ミエルさん、見事ですね。まるで、食堂を切り盛りしているみたいです」
ラウニはミエルの仕事ぶりに目を見張った。
「うちはさ、ケーラさんが家事を切り盛りしてくれているんだけど、父さんが若い部下の人たちを家に呼んだりするからさ。大人数の料理に慣れたのもあるし、海を渡る風号の船員さんに、港に着いた時に食料の買い出しに付いて行って、習ったりしたからね」
ミエルはラウニの言葉を流しながらも、店にある食材を、まるで獲物を狙う猫のようにしっかり吟味していた。
「結構な量になりやしたね」
「だって大所帯でしょ。これでも2日分だよ。それにね、ハッちゃん食いしん坊だから」
フベナ商店で買った食材が満載になった荷車を引きながらハチが今夜の料理の手順を歩きながら考えているミエルに声をかけると、彼女はハチを見てクスリとわらった。
「ちげーねーや。食いしん坊のハッちゃんでやんすからね」
ハチはツルリとした頭を掻きながら、笑い声を上げた。そんな時であった。
「!っ」
ラウニの耳がピクリと動いた、それに合わせるようにネアたちたちの耳も動いた。
「悲鳴です」
「あっちだね」
ラウニが音の正体を口にすると、フォニーが音の聴こえてきた方向を指さした。
「武器の準備」
ラウニはネアたちに指示を飛ばすと、それぞれがエプロンの裏などに隠していた武器を取り出した。
「あっちでやすね。ミエル姐さん、荷物が落ちないように押さえてくだせぇ」
ハチはミエルに声をかけると、荷車を引いたままフォニーが指さした方向に走り出した。
「面倒ごとには首を突っ込まない方がいいと思うけど、見て見ぬふりはケフの名折れになるか・・・」
ネアは小さなため息をつくと、シャフトを伸ばしてハチの後を追うように走り出した。
「田舎の貧乏郷にしては、なかなかの上玉じゃねーかよ」
「ご主人様に上納すりゃ、少しは給金が上がるか」
全く似合わない使用人の衣装を着た、ダブの言うところの「どこのゴロツキか、と言う連中」が6名、まだ18歳にもなっていないような侍女たち3名を羽交い絞めにして荷馬車に無理やり詰め込もうとしていた。
「おーい、にーさんたち、この辺りに治療院か診療所をしらないか、無理なら薬屋でもいいんでやすがね」
荷馬車を全速力で引きながらハチが大声でゴロツキたちに呑気な声をかけた。
「何言ってやがるんだ」
「失せろっ」
男たちは怒りのこもった目でハチを睨みつけた。そんな視線を気にすることもなくハチは荷車を止め、荷物の見張りをミエルに頼むとぶらぶらと散歩するように男達に近づいて行った。
「そこのお嬢さん方が嫌がっておられるんじゃないですかい? 」
ハチが声をかけると馬車に押し込められようとしていた侍女たちはすがるような視線をハチに投げてきた。
「お前には関係ねーだろ、痛い目に遭いたいのか」
「殺す? ね、殺す? 」
男たちは獲物を取り出して構えると、侍女たちをひとまずその場に置いて、ハチと対峙した。
「それより、治療院か診療所を本当にご存知ねぇんでやんすか」
殺気立つ男たちと対照的にハチはのんびりとした口調で尋ねた。
「知るか」
「そうですかい、にーさん方に必要になると思いやしてね」
ハチは男たちに静かに告げると口角を上げ、凶悪な笑みを浮かべた。
「最後にでやすが、このまま姐さん方を置いて立ち去りゃ、誰も痛い思いをしなくて済みやすぜ」
ハチの最終通牒に返されたのは罵声と殺意を言葉に表したモノであった。
「しかたありやせんね」
ハチは残念そうに呟くと刃物を構える男たちに突っ込んで行った。
「私らが着くまでそんなに時間はかかっていないはずなのに」
ネアたちが駆けつけた時、既に男たちは男前を随分上げて路上に横たわっていた。その横で腰を抜かしつつも、何とか決壊することを持ちこたえた侍女たちが立ちすくんでいた。
「大丈夫ですか? 」
ネアは呆然としている侍女たちの元に走りよると声をかけた。その声にはっと我にかえった侍女の1人が今更ながらに悲鳴を上げた。
「え、わ、私なにかしましたか? 」
その悲鳴にネアは驚いて後ずさりした。そんな様子を見ながらラウニたちは路上に転がる男たちのベルト引き抜き、靴を脱がせると投げ捨てていた。
「臭っ」
「靴を捨てておかないと追いかけて来るでしょ。我慢です」
鼻の利く獣人にとってそれは下手に殴られるよりダメージを喰らう作業であったが、エルマの仕込みが良いのか、手際は良かった。
「貴女たちは・・・」
やっと正気に戻った侍女の1人が恐る恐る見上げているネアに気付いて声をかけてきた。
「悲鳴を耳にしたモノですから、この惨状を引き起こしたのはそこの人です。常は安全な人ですので怖がらないでください。あ、コイツ、紋章が入ったバッジ持ってますよ。記念に頂きましょう」
暴れたりなさそうな表情を浮かべているハチを指さしてネアは彼女たちを安心させるように言うと、白目をむいて倒れている男の上着についている、郷を示す紋章らしきものがが彫り込まれたバッジそっと外してポケットに突っ込んだ。
「ありがとうございます。いきなり襲われて・・・」
「どこかに連れて行かれそうに・・・」
「怖かった・・・」
彼女らは口々に恐怖の感情と助けてもらったことへの礼を口にした。
「お礼は良いでやんすよ。それより、早くずらからないとヤバいことになりやす。では、姐さんたち、ずらかりやすぜ」
ハチはネアたちに声をかけると荷車を足早に引いてその場から立ち去って行った。
「待ってよ」
「このままじゃ、私たちが暴れたみたいじゃないですか」
武器を戻したラウニたちは口々に叫びながら、ハチの後を追いかけて行った。
「私たちも逃げましょう」
「そうね、ここに居ても、さっきの人が言ったみたいにヤバいことに巻き込まれちゃうだけだから」
「は、早く帰りましょうよ」
彼女ら互いを見合って頷くとその場から脱兎のごとく逃げて行った。
「剣精様の仰る通りでやしたよ。相手をしっかり視よって、おかげで、あいつらの動きが止まっているみたいでしたぜ」
鯨の溜息亭に戻ったハチは買った物を調理場に運び終えるとバトたちに先ほどの出来事を話した。
「間違ったことは言われていないと思っていたけど、実際にそうだったのね」
バトはハチからの報告を聞くと納得したように頷いた。
「厄介な事に首を突っ込みましたね。ちゃんとやり過ごしましたか」
ルロが厳しい表情でハチに尋ねると、彼はちょっとバツが悪そうな表情になった。
「名乗りはしておりやせんし、一発で沈めてやすからね。その場からさっさと逃げやしたし」
「うちらがベルトと靴を捨てたからすぐに動けないと思うよ。臭い靴だったけど」
思い出しながら報告するハチを助けるようにフォニーがその後の処置について話した。
「教えられたとおりにやってるね。それより、ティマちゃん怪我はしなかった」
ルロはネアたちの処置について問題なしと判断したようであった。そして、アリエラは通常運転であった。
「あ、あの、さっそくゴロツキどもと一戦を交えられたのですか」
そんな話の中、ダブが恐る恐る尋ねてきた。
「話を聞く限り、ちゃんとやり過ごしたようですから」
ダブを安心させるように、バトがお姫様スマイルを浮かべた。
「え、バト、そんな表情つくれるの、と言うか、悪いモノでも食べたのですか? 」
ルロが驚きと言うか恐怖の色を滲ませてバトを見つめた。
「ええ、エルフ族なら普通ですよ・・・」
バトはすました顔でルロに答えた。そんな彼女をダブは目を見開いて見つめていた。
「暴れた後を隠ぺいすることは、やり過ごすとは言えないと思いますが・・・」
「足がつかないようにするのは基本ですよ。そして、ヒットアンドウェイ、素早く必殺の一撃を喰らわし、心をへし折って素早く立ち去る、これは鉄則です」
暴れた事について事も無げに話すケフの面々を見ながらダブは心の中で、ケフとは郷と言う名の犯罪組織ではなかろうかと訝しく思いだしていた。
「え、襲われたって、怪我はありませんか」
下町の木賃宿の一つでワーティの郷の次期郷主と言われている少年が、恐怖の涙を流しながら話す侍女たちの言葉を聞いて目を丸くしていた。
「王都の治安は良いときいていましたが・・・」
彼は、眉間に深いしわを寄せるとため息をついた。侍女とは言え、彼女らは大切な郷の民であり、身近な存在である。その彼女らを住んでの所で失うことになったことに彼は愕然としていた。
「僕の護衛はいい、買い出しに出る者・・・宿から出る者の護衛を優先してくれ。僕は自分の身ぐらいは守れるから。それにしても、助けてくれたのはどこの誰なんだろう。彼はどんな人で、何か言ってましたか」
彼は、彼女らに助けに入ったハチたちについて尋ねた。
「大きなタコ坊主みたいな人に、獣人の女の子たちでした」
「あの人、どこか船員みたいな雰囲気だったよね」
「獣人の子たち、とってもしっかりしていました」
侍女たちはそれぞれ、ハチやネアたちについて言葉にした。それを聞いた彼は腕を組んで唸った。
「獣人の女の子を引き連れたタコ坊主・・・、全く見当がつないよ・・・」
彼はそう言うと小さなため息をついた。
王都での生活が始まりました。ネアたちは、一月ほど滞在するので宿泊費を安く抑えるため、木賃宿に宿泊しています。この世界の木賃宿は、調理場と宿泊施設を貸し出す形式で、寝具等は持ち込む必要はありませんが、食糧費から燃料費は宿泊者持ちです。勿論、お風呂の燃料費も宿泊料金に含まれます。それでも、普通の宿に宿泊するより安いため、お金のない郷が利用しています。王都の下町にはこのような宿があちこちにあります。また、お話の中にあったように、郷同士の小さないざこざも絶えません。
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