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鎧を脱いで  作者: C・ハオリム
第20章 将来
280/342

260 出発

季節は変わるのに、妙な流行病やら揉め事は相変わらずですが、

そんな時の退屈潰しの一助になれば幸いです。

 ネアたちが癒しの星明り亭で合宿している頃、お館の一室にハチ、ヘルム、ミエルの顔があった。

 「坊ちゃん、何か悪さでもしたんですかい? 」

 小さな会議室を思わせる部屋の中で緊張の表情を浮かべているヘルムにハチは小声で尋ねた。

 「お兄ちゃんはハッちゃんとは違うよ。悪い事なんてしてないもん」

 ヘルムの代わりにミエルがむっとした表情を浮かべてハチに言い返した。ヘルムは、そんな妹を見て苦笑を浮かべた。

 「僕には全く心当たりはないし、ハッちゃんも呼び出しを喰らうような悪さはしてないでしょ」

 ヘルムは何のために呼ばれたのか見当がつかないらしく、首を傾げた。

 「Attention!」

 エルマが部屋に入ってくるなり大声を上げた。その声にハチたちは間髪を置かず、弾かれたようにその場に立つと気をつけの姿勢をとった。

 「休め、着席」

 エルマはハチたちに着席を促すと自分は彼らと対面する場所に腰を降ろした。

 「今日、集まってもらったのは、お嬢のお勉強会についてです」

 エルマそう言うと、集まった3人を観察するように見つめた。

 「お勉強会に同行する人は既に、ラゴの村で訓練していると聞いていますが」

 ヘルムがエルマの言葉に少し怪訝な表情を浮かべた。

 「ひょっとすると、男手がたりねぇってやつですかい? 」

 エルマは、ハチの言葉に静かに頷いた。

 「ハチ、なかなか鋭いですね。そのとおりです。ここから先は他言無用です。お勉強会の行き帰りは船を使います。この郷で船について知っている者となると、貴方たち以外いないのですよ。貴方たちの仕事は、今、ラゴに行っている彼女らを支えることになります。力仕事から、彼女たちの身の周りのお世話となります。ミエル、つらいかも知れませんが、社交界に顔を出すことはありません。他の女の子とは違う動きとなって、寂しいかも知れないですが、我慢してください」

 エルマそう言うとすまなそうにミエルを見た。しかし、そこには行ったことがない王都、しかも大好きなお兄ちゃんと一緒である事実を認識したミエルの嬉しそうな表情であった。

 「我慢なんて、とても素敵なお仕事です。頑張ります」

 ミエルは兄をちらりと見るとにっこりとして見せた。

 「いいでしょう。今回はお嬢の付き添いとしてヤヅのルシア様と護衛2人が同行します。船はヤヅの郷主、マカブ・ボーデン様が手配して頂きました。ヘルム、ミエル、海を渡る風号って知っていますよね」

 ヘルムとミエルは海を渡る風号と聞くとその表情がぱーと明るくなった。

 「あの船はとても良い船です。船長をはじめ、船員も素晴らしいです。見た目は荒くれ者ですが、良い人たちばかりですよ」

 「ブレン船長がかっこいいんですよ」

 ヘルムとミエルは自分たちが世話になった船が今回の移動手段になると聞くと、嬉しさを隠すこともなく、海を渡る風号について語りだした、船長や船員の人柄、船は見た目が全てではないことなどを。

 「船の話はそこまで、では、貴方たちの仕事についてですが」

 エルマはハチたちにお勉強会中にするべき仕事とそれについての訓練について話し出した。

 「今回のお勉強会では随分とお金がかかっています。ケフからお嬢以外で貴方たちを含めると10名、ヤヅからルシア様を含めて3名、お嬢のために13名もの人間が動くのです。しかも、行程が長く、初めての事ばかり、お館様はこれからの人材を使えと命ぜられました。最悪、何かの粗相があっても若い者がしたことでから、その責は人選をした者にあるという訳です。貴方たちが問われることはありません。問われるのはお館様です。そこを心しなさい。お金を使ってケフの悪名を広めたというなら、お館様が許しても、私が許しませんから」

 エルマは3人をギロリと睨みつけた。その眼力にハチは思わず顔面が引きつっていた。ミエルは思わず兄の腕を掴んだ。

 「ヘルムには剣術のさらなる向上とお勉強会中の金銭についての管理、帳簿について学んでもらいます。ハチ、剣精様におもいっきり鍛えてもらいなさい。剣精様も貴方に興味をもっていますから。そして、ミエルも身を護る程度の剣術と家事全般についてさらに鍛えます。出発までゆっくりと構えていることはできません。これから、出発するまで一息つけるなんて思わない事です。これは、決定された事項ですので、貴方たちには拒否権はありませんから。まずは、それぞれの戦闘力を確認します。剣精様が稽古場でお待ちです。・・・もたもたするな、爺の小便の方が勢いがいいぞっ」

 エルマが一喝すると、ハチたちは慌てて外に飛び出して行った。


 「随分と様になってきましたね。これなら、どこにでても恥ずかしくありません。いい動きになりました。レヒテ様、見事にお嬢様らしくなりました。ご苦労様でした」

 明日はもう、ケフの都に帰るとなった日のお昼前、ホールに集まったネアたちにマーカが合格点をだした。

 「皆、連携が良くなりました。皆さん、本当に頑張りました。1人で対応できなくても、複数なら勝機が見えます。それ以前に、戦いの場から離れることが大切です。無駄な戦いはしない、強いヤツとは戦わないが基本です」

 マーカの横に椅子に腰かけたレイシーがネアたちの成長を認め、そして生き残る秘訣を話した。

 「皆、よく頑張ったね。今日の夜は楽しみにしていてね。盛大に打ち上げするから」

 ヒルカは、レイシーの話が終わったのを確認すると厨房から出てきてにこにこしながら発表すると、休みが知らないうちに合宿にされていた侍女たちから歓声が上がった。

 「・・・見事にお休みが潰れました。これ、どこかで補填されるのでしょうか。お休みの間だから、お手当もつかないってことですか? 」

 皆が騒ぐ中、ネアは冷静に疑問をマーカに投げつけた。ネアの言葉が浮かれている侍女たちに冷水を浴びせたようになり、皆、黙ってしまった。

 「流石、ネアさんですね。いい質問です。今回の件については、ケフ、ヤヅとも当人には伝えない方針でした。同行を発表すると、それを良く思わない人たちから横やりが入ったり、妙な入れ知恵があったり面倒な事になりますからね。ですから、ここでの合宿はお仕事として扱われています。宿泊費も郷から出ます。本当のお休みはお勉強会が終わり、無事に帰って来てからになりますね。皆でおもいっきり打ち上げしましょう。その時のお金は個人で持つことになりますからね」

 ニコニコしながら語るマーカの言葉に今度はネアも歓声を上げていた。

 「よっしゃ、それを楽しみに踏ん張るぞ」

 「飲む、絶対に呑む」

 「ティマちゃんは必須」

 残念トリオは、雄たけびをあげながら、その場で妙なオーラを発していた。

 「その時は、私もいていいよね」

 レヒテが盛り上がっているネアたちにそっと声をかけた。

 「勿論ですよ」

 「主役がいないとお話にならないじゃないですか」

 ラウニとフォニーはニコニコしながらレヒテの言葉を受け入れていた。

 「その時は、念入りに体の隅々までお洗い差し上げます」

 「女の子の部分もっ」

 アリエラがニコニコしながらレヒテに言うとバトが何かを口にしかけたが、いつもの如く言い終わる前にルロに後頭部をおもいっきりはたかれていた。そんないつものやり取りを見て傍にいる者は笑い声を上げた。そこにはいつものお館の風景があった。


 ネアたちが宿からお館に戻ると出発の準備が慌ただしく進められた。レヒテ用のドレス、使用人たちの場に合わせた仕事着など被服に関しても荷馬車1台分はあり、そこに日用品などを合わせると荷物だけで荷馬車がもう1台必要となった。そんな荷馬車にハチが先頭に立ってパズルを解くかの如く詰め込んでいった。もし、手際が悪いのが先頭に立っていればもう1台荷馬車を追加するところであった。

 「では、行ってきます」

 「気をつけてな。お前の後ろにケフの民が居ることを忘れるなよ」

 「喧嘩はしないようにね。もし、することがあっても負けてあげなさい。あのような場で相手の心をへし折ると戦争になりかねませんからね。それと、食べ過ぎないようにね。ドレスだと用を足すのも大変だから、不味いと思ったら早めの行動よ」

 出立の挨拶をするレヒテにお館様、奥方様がそれぞれ一言を贈るとお館の仕様人全員が見送る中、馬車隊が動き出した。

 「ヘルム君たちも来るんだ。今朝、初めて知ったよ」

 フォニーが暗い馬車の中で揺られているヘルムに驚いたような面持ちで声をかけた。

 「出発する日まで他言無用って、エルマさんに言われましたから。力仕事や下働きは僕らに任せて」

 ヘルムはフォニーに力強く言った。

 「ハッちゃんがいるなら、妙な連中は声をかけて来ないから安心ね。私だけだったら、あちこちの次期郷主や貴族の人たちから嫁になれって、一杯申し込まれるからさ」

 バトが馬車の中の粗末な腰かけに深く腰掛けうつらうつらしているハチを見ながら大げさに胸を撫でおろした。

 「心配しなくても、そこまで目が曇っている人はいないから大丈夫です。それより、私の魅力を隠さないと、どこかの郷のお家騒動に巻き込まれてしまいますから」

 ルロがバトの妄想を鼻先で笑うと、バト以上のお花畑な展開を口にした。

 「下手な吟遊詩人でも、もう少しまともなお話を謳うよ。良くて、うちの工房に来てくれって言われるのがオチだよ」

 バトもルロが口にした妄想をため息交じりに否定した。

 「バトのよりマシです」

 「私の方が現実味がある」

 いつもの調子で凸凹コンビが言い合っている横で、アリエラは自分の膝の上にティマを座らせて満足そうな笑みを浮かべていた。それとは対照的に、座らせているティマの表情はどこか悟ったかのような静かな表情であった。

 「ゔっ」

 そんな漫才のようなやり取りがされている中、いつものように、死んだような目で乗り物酔いに耐えているラウニの姿があった。

 「ラウニ、これから船に乗るんだよ。それも随分と長い間、お薬は大丈夫? 」

 フォニーが今にも朝食をリバースしそうになっているラウニの背中を優しく撫でながら聞いてきた。

 「いっぱい貰いました。でも、行きも帰りもあるんです。我慢できる限りは我慢しないと・・・うっ」

 ラウニは脂汗と涙を流しながらフォニーに答えた。

 「海を渡る風号って、そんなに凄いんだ」

 ミエルが我が事のようにドヤ顔で海を渡る風号について語るのを聞いてネアは感心していた。

 「見かけはね、ぱっとしないけど、風を捕まえた時の船足はもう飛んでるみたいだったよ。船長さんが良い風を見つけるのが凄くて、いつもスイスイと動いていて、船員さんたちも優しい人たちばかりで、見た目は怖いけど大丈夫よ。安全、安心な海の旅ができるよ」

 「楽しみだなー、海の旅って初めてだから」

 ミエルの話を聞いているうちに、ネアは自分の少年の心が騒ぎ出し始めているのを感じていた。


 「これは、これは、綺麗処ばかりじゃねーか」

 自分たちの荷物が船に運ばれているのを見ていたネアたち一行に海を渡る風号の船長が潮焼けした顔に満面の笑みを浮かべて話しかけてきた。

 「船長、お久しぶりです」

 ブレンが来たことを察したヘルムとミエルはさっと彼の前に走り出すとぺこりと頭を下げた。

 「おー、坊主と嬢ちゃんじゃねーか、随分と大きくなったな。坊主は男の顔になって来てるな。嬢ちゃんはますます別嬪になってきてるじゃねーかよ。あれから、変わりはねーか」

 「はい、無事にケフに着くことができました。オヤジはお館の警備の仕事、お袋は奥方様の工房で働いています。僕は衛士みならいとして、ミエルは家の事を取り仕切ってます」

 「家の事は、ケーラさんのお手伝い程度です」

 妹のことを自慢げに話す兄にミエルは小声で訂正した。

 「そうかも知れねーが、嬢ちゃんを嫁にできる男は幸せ者に違いねーぜ。嬢ちゃんたち、俺らはこんな見てくれだが、心の中は皆紳士だからよ。安心してくれ」

 船長はこの一行の長となっているルロに声をかけ、それぞれが起居する船室の割り当てやら、船内でのルールについて説明しだした。


 「久しぶりにお家に帰ったみたい」

 棚のような2段ベッドが5つある部屋に身の周りの荷物を置いたミエルははしゃいだ声を上げた。

 「お嬢とルシアさんは後ろの1等船室、私たちとバトさんたちはその前の2等船室、ハッちゃんたちは貨物室に近いお部屋、皆、それぞれの部屋の場所を覚えておいて、それと甲板にあがる階段の位置も忘れないように」

 部屋で寛ぐラウニたちにネアは指示を出して行った。本来なら年長者であるラウニの仕事なのであるが、彼女が乗り物酔いで動けないことを察しての行動であった。

 「なんで、そんな事するの? 」

 ネアの言葉にフォニーが解せぬという表情で尋ねてきた。

 「万が一の時のためです。すぐに逃げられるようにするためですよ。出口が分からなくてモタモタしているとお魚のご飯になってしまいますから。暗い所で見える目を持っている私たちがお嬢たちを誘導するのが一番でしょ」

 「・・・ネアの言うとおりね・・・、ミエルちゃん、案内をお願いしますね」

 ネアの言葉にベッドに横たわったままのラウニが賛同した。

 「そっか、板子一枚下は地獄ってことね。分かった」

 「いくらいい船でも、嵐や大波に無敵ではないですから。皆さんが落ち着いたら案内します。今は出港準備で船員さんたちも忙しいからぞろぞろ動くと邪魔になりますからね」

 「了解」

 フォニーはこの海を渡る風号の中ではミエルの言葉に従うことがトラブルを回避できると感じ、素直に彼女の言葉に従った。


 「陸地が遠くになった・・・です」

 甲板に上がったネアたちは滅多に目にすることのない海の上からの風景を味わっていた。

 「寒いですけど風が気持ちいいですね。きれいな夕日ですよ。夜空が楽しみです」

 ネアたちと一緒に甲板からの風景を楽しんでいたラウニがうっとりした表情で呟いた。

 「え、ラウニ船酔いは・・・」

 揺れている船の上で涼しい顔をしているラウニをフォニーは驚異を見る目で見つめた。

 「お薬飲まれましたか? 」

 ラウニが思いのほか元気なのを不思議に思ったネアは、ラウニに何かトンデモない変化が生じたのかと不安になって尋ねた。

 「お薬は飲んでませんよ。この船の揺れが逆に心地いいぐらいですよ」

 ラウニは自分でも不思議なようで、この状況を精一杯楽しもうとしているようであった。

 「不思議な事もあるもんだねー。でも、調子がいいならそれに越したことはないよ。お勉強会に向けて準備もしないといけないからね」

 船の中でラウニが動けないと思っていたフォニーにとって、ラウニが戦線離脱しない事は予想外の嬉しい事であった。

 「ラウニがいないと、うちらをまとめるのは難しいから、本当に良かったよ」

 フォニーの言葉にラウニは苦笑を浮かべた。

 「ネアもティマも聞き分けの良い子でしょ。ま、ネアは時々鋭すぎる突っ込みをしてきますけど、そんな時は大概あの子が言っていることが正しいでしょ、それはイロイロと見てきているから知っていると思いますけど。私が一番手を焼いているのはフォニーでしょうか」

 ラウニは少し意地悪そうな笑みを浮かべてフォニーに言うと、フォニーは黙って俯いてしまった。

 「私が居ない時、貴女がこの子たちをまとめるんですよ。いつも私を支えてくれてるのは良く知ってますよ。フォニー、私が居ない時は貴女に任せます。フォニーならできるはずですよ」

 落ち込むフォニーの頭を優しく撫でながら、いつも陰ながら自分をフォローしてくれているフォニーの労をねぎらった。そんなラウニの言葉にフォニーは彼女にしがみついて泣き声を必死で抑えようとしていた。

 「姐さんたち、あんまりいると身体が冷えますよ。船ですからお風呂も3日に一度のシャワーだけですので、お館にいる時みたいに身体を温めることはできませんから。さ、船室に戻りましょう。行きますよ。ティマ」

 ネアはそっとラウニたちに声をかけると、ティマの手を取って船室に戻って行った。

 「寒くなってきましたね。フォニー、私たちも戻りましょう」

 涙を流すフォニーの背中をラウニはそっと押して船室に帰ろうと促した。それにフォニーは黙って頷くと目をこすりながら船室に戻って行った。


 「船にいる間は、甲板の掃除とお食事の準備は私たちでやりましょう。そうでもしないと身体がなまってしまいますよ。私が料理を習ったのもこの船ですから」

 船室に戻るとミエルが待ち構えていたようにネアたちに話しかけてきた。

 「そうですね、皆でローテーションするといいでしょうね」

 ベッドに腰を降ろしたネアは、ミエルの話を聞くと彼女の考えに賛同した。

 「船のお料理、興味があります」

 ティマは見える言葉聞くと目を輝かせた。癒しの星明り亭で料理を学んで以来彼女は調理について興味を持ち始めていた。

 「しっかり学べば、きっとティマの力になりますよ」

 ネアの言葉にティマは嬉しそうな表情を浮かべた。そんな時、ラウニたちが船室に戻ってきた。

 「明日からお食事のお手伝いと甲板の清掃をローテーションでやろうかって話をしていたんですよ」

 ネアはラウニの姿を認めるとミエルが提案してきたことを告げた。

 「それは、いいですね。バトさんたちにもお話してみましょう。じっとしていると身体がなまって、いらないお肉がついてしまいますからね」

 ラウニはミエルの提案にもろ手を挙げて賛成した。そして、王都に着くまで海を渡る風号の中はこの船が進水して以来体験がしたことの無い、華のある麗しい世界になったのである。

「三角波」のブレン率いる「海を渡る風号」に再登場願いました。

今回、海を渡る風号はケフの郷とヤヅの郷の貸し切りとして運行されているため、補給で寄港するぐらいでほぼ直線でおうとに向かっています。本来なら、港ごとに寄港して荷物を積み下ろしして後悔するので恐ろしく時間がかかるのですが、貸し切りにしてしまうとそんなに時間はかかりませんが、お金はかかります。この事は海を渡る風号にとって儲けが少なくなることを意味しますが、郷主の家族の御用船となると、業界での信用が数ランクアップします。これにより、今後商売もしやすくなるので、長い目で見れば海を渡る風号にとっては美味しい話となるのです。

今回もこの駄文にお付き合いいただきありがとうございました。ブックマーク、評価を頂いた方に感謝を申し上げます。

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