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鎧を脱いで  作者: C・ハオリム
第18章 事変
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238 再会と挨拶

今年最後のUPです。このお話が年末年始の暇つぶしの一助になれば幸いです。

 「誰かしら? 」

 ノックの音を聞いて奥方様は笑みを浮かべた。彼女は扉をノックしている者の正体が既に分かっているようで、その表情を見たラウニたちはその場に立ち上がって、じっと扉を見つめた。

 「誰かなんて、決まっているよ」

 レヒテは自分に言い聞かせるように呟くとラウニたちと同じように立ち上がり、いつでも飛び出せる姿勢を作った。

 「入りなさい」

 奥方様がノックに応えると扉がそっと開き、黒白のハチ割れ模様が顔をのぞかせた。

 「帰るのが遅くなり、申し訳ありません」

 ネアは奥方様に深々と頭を下げた。彼女は先ほどまで切った張ったの世界に居たのでその侍女の服装はあちこち汚れ、よく見ると返り血もあちこちについており、髪の毛も少し乱れていた。

 「お帰り、さ、こちらへ、よーく顔を見せて」

 奥方様は少し屈んでネアと視線を合わせると両手を大きく広げた。

 「奥方様っ」

 ネアは仔猫がじゃれつくように奥方様の胸に飛び込んだ。

 「随分と痩せたみたいね。ネアが時間を作ってくれたおかげで、無事に逃げることができましたよ。手を随分と汚したみたいね。ありがとう」

 奥方様はぎゅっとネアを抱きしめた。きつく抱きしめられながらネアは張り詰めたていた糸がぶつりと切れたように感じた。とても大きくて暖かいモノに包まれるような感覚であった。その温かさを感じていると、いきなり今まで抑えていた感情が爆発した。1人で行動していた時の心細さ、寂しさ、男に押し倒された時の恐怖などが堰を切ったように襲い掛かってきた。

 「お、奥方様・・・」

 ネアはこの言葉を口にするだけで精いっぱいだった。奥方様を見ようとしても、目は大粒の涙が留まることを知らず流れて見えず、声を出そうにも泣きじゃくることしかできず、ネアはただ奥方様に抱かれながら大声で泣き声を上げるだけであった。

 「ネア、うちらがどんだけ心配したか・・・」

 「帰って来てくれたことが嬉しいです」

 「ーっ」

 セミのように奥方様にしがみついて泣いているネアにラウニたちが寄ってきてネアを背後から抱きしめ、抱きしめるには背が足りないティマはネアの尻尾をぎゅっと顔に押し当ててひたすら泣いていた。

 「なんで、早く帰ってこないのよ」

 レヒテがネアを奥方様から引きはがすようにして、力強くネアを抱きしめた。

 「なんで行かせた、あれで良かったのかって、ずっと悩んで、心配で・・・」

 ここまで言うとレヒテはネア以上に大声を上げて泣き出した。余りの騒ぎにお館の警備の衛士たちが奥方様の執務室に踏み込んできたぐらいであった。


 「ネア、何故もっと早く顔を見せてくれなかったんですか。ドクターの所で臥せっているって噂もありましたが、レイシーさんは、知らないとか話せないしか言わないし、そんなに重症ならもっとやつれているか、酷い怪我をしているかと思うのですが。どうなんですか」

 久しぶりのお風呂に浸かりながらお湯に溶けているネアにラウニが鋭く尋ねてきた。そんなラウニの問いかけにお湯の中でネアはビクッと身構えた。

 「いろいろとありましたから、簡単にお話しできないようなこともあったんです。全ての事が片付いたらお話しできると思いますから、それまでは聞かれても何も答えられないです」

 ネアはすまなそうに答えると、再びお湯の中に溶けだした。

 「その話はそこまでね。でさ、剣精様ってエルマさんのお師匠様って本当なの? 滅茶苦茶強いんでしょ。でも、目が見えないみたいだし、本当にそこまで強いのかなって」

 フォニーが館でちょっと目にしたラールについてネアに尋ねてきた。彼女からすれば、目が見えず杖をついているような女性がそんなに強いとは思えなかったのである。

 「私も詳しくは聞いていないですけど、エルマさんの師匠であることは確かですよ。戦い方は、座頭市・・・いえ、今まで目にしたことがないような剣でした」

 ネアは、かつて銀幕を飾った盲目の剣士のことが頭によぎり口にしたが、慌てて言い直した。

 「見てみたいなー。かっこいいんだろうなー。でも、見た感じだと、普通のエルフ族のお姐さんだったんだよね」

 フォニーがラールの戦い方の想像を膨らませた。ひょっとすると自分の剣術に何らかの参考になるのではと踏んでいたからである。

 「かっこいいだけではなく、美しくもあるぞ」

 空想の世界を広げているフォニーに凛とした声がかけられた。

 「え、あ、あ、剣精様っ!? 」

 フォニーの言葉にニコニコしたラールが一糸纏わず、バトのようにタオルを肩にかけて入ってきた。

 【エルフ族ってこんな人ばっかりなのかな・・・】

 ネアは小さなため息をついていた。

 「儂の身体は、見られても恥ずかしくないぞ。いらん肉はつけておらぬし、鶏がらでもないからのう。男なら銭出しても拝みたいぐらいじゃと思うぞ」

 ラールはガハハと豪快に笑いながら湯船から桶で湯をすくうと頭から水ごりをするようにかけた。

 「お師匠様っ、またはしたないことをっ」

 そこにタオルに身を包んだエルマが足早に追いかけてきた。

 「そんなに股を開いて座らないでください。ややこしいモノが丸見えですよ」

 エルマの叱責にラールはきょとんとした顔をした。

 「女子なら皆持っておるものじゃ。顔と同じで皆同じ形とは言わんが。見られて減るんじゃなかろう」

 文句を言うラールにエルマはタオルをかけ、エルマいうところのややこしいモノを隠した。

 「それから、目隠し摂りましょうね。つけたままだと髪が洗えませんから」

 エルマそう言うとラールの目を隠している目隠しをスルスルと解いた。

 「目隠しを摂った儂がそんなに珍しいかのう」

 ネアたちがじっとラールを見ているのを感じ取ったラールはネアたちに顔を向けた。目隠しの下にあった青く濁った眼を細めた。

 「ネア、本当に剣精様は目が不自由なのですか」

 「戦っておられる時はずっと目隠しされていましたよ」

 エルマのなすがままに身体を現れているラールを見ながらラウニが小声でネアに尋ねた。

 「え、お風呂に入ってきた時、躓くことなかったし、どこに湯船があるかって分かっていたみたいだよ」

 フォニーが不思議そうにネアに尋ねてきた。

 「お主らと違うモノで視ておるんじゃよ。そこには、熊と狐と栗鼠と猫の子がおるな。うん、まだまだ子供じゃな」

 エルマに髪を洗われながらラールがフォニーの言葉に自分のしたことを当然の事のように答えていた。

 「お師匠様、喋ると口の中にお湯が入りますよ。はい、バンザーイして」

 エルマより少し小柄なラールの姿はまるで姉に身体を洗われている妹のように見えた。

 「剣の腕ぐらい、身だしなみに注意をして下さい。・・・もし、バトがお師匠様を見たら・・・」

 エルマはラールの身体を洗いながらため息をついた。彼女は、バトのシモっぷりに大きな影響を与えることを懸念していた。

 「バト、参上っ」

 風呂場に声が響くと、一糸まとわずタオル片手のバトが入ってきた。

 「下手に隠しておるのはお主ぐらいじゃぞ。足の裏はもう少し優しくしてくれ、くすぐったくてかなわん」

 ラールはバトの方に顔を向けると笑い声を上げた。

 「え、ひょっとすると剣精様? 」

 バトはラールの前に跪き、礼を表した。エルフ族のとてつもなくエライ人に対する挨拶の一つであるが・・・。

 「バト、ややこしいモノを見せるんじゃない。隠しなさい」

 エルマはきっとバトを睨みつけた。エルマに叱られたバトは不思議そうな表情を浮かべた。

 「エルフ族は、地位のある方、偉人に対して大切な所を見せるのが礼儀ではなかったですか」

 「どこの部族ですか。少なくとも私の部族ではそんな事はしません」

 エルマはバトを叱りつけた。バトは彼女からの叱責に首を傾げていた。

 「気の流れから若いのが分かるぞ。ちゃんと手入れしておれば、年齢を重ねてもホレ。この子の言う挨拶は儂の部族でもやっておったぞ。但し、同性どうしじゃがな」

 エルマに洗われたラールはバトの対して両足を開いて見せた。

 「剣精様も言われていますから。エルマさんも挨拶、挨拶」

 ラールの言葉に強気になったバトはエルマのタオルに手をかけ、引っぺがそうとした。

 「いつから、そんなに偉くなったんだオイ」

 エルマがバトを睨みつけ低く唸るように言うと、いきなり彼女の顔面を右手で鷲掴みにして釣り上げた。

 「い、痛いです」

 バトが顔面を掴まれたまま持ち上げられ、足を力なくバタつかせた。

 「こちとら、お前の汚い股座なんぞ見たくはないんだよ。今度からそんなつまらん事をしたら焼けた鉄杭を突っ込んでやるからな」

 エルマが一喝するとバトを投げ捨てた。

 「お、お言葉ですが、私のはエルマさんよりきれいだと思います。Sir」

 風呂場でつぶれたカエルのようにひしゃげているバトが切れ切れに呟いた。

 「うん、儂のも丁寧に使っておるからな、それと常に大地から気を吸収しておるからのう」

 ラールのこの言葉を聞いた時、エルマの表情が引きつった。

 「大地の気の吸収? 一体どうやってですか? 」

 エルマの懸念が見事に的中した。ラールと 挨拶 を交わしたバトは前のめりに彼女に詰め寄った。

 「無粋なぱんつを穿かぬことじゃ。女子ならでは場所から大地の気を呼吸するのじゃ」

 ラールは 挨拶 した場所を指さして真面目な表情で語りだした。曰く自然界には様々な気が満ちており、特に大地から放出される気は強い力を持っている。植物が荒れた土地でも根付くことができるのもこの気を吸収しているからである。子を宿し、護り育てる子袋を持っておる女子なら、その気を吸収するのは男より有利であり、その神秘力を利用しないのは勿体ないとの主張であった。

 「素晴らしいです。私もその気を取り込んで、さらに強くなれます。これで私は1ランク上になるのです」

 バトはその場に仁王立ちになってぐっと拳を握りしめた。

 「その心意気や、良しっ、このエルマは良い弟子ではあるが、この点は全く理解しなくてのう。そこのお嬢さん方も是非やってみよ。その瞬間から世界が変わるぞ」

 ラールはニコニコしながらネアたちを見つめた。

 「お師匠様、それは、私がここに居る限り認めません。バト、そんなに大地の気なるものを吸収したかったら、素っ裸でいなさい。パンツだけという中途半端は認めません」

 パンツと永久決別を決意したバトに冷や水をかけるような言葉を叩きつけた。

 「それは、ちょっと・・・」

 「服なんぞ、隠せと言われる部分を覆う程度のモノじゃよ。アレは正面からはそんなに見えんから、府の程度を前から垂らしておけば問題はないぞ。乳も巻く程度の布があれば良い、乳が暴れると動きづらいでのう。あれは大きいより小さい方が便利じゃな、男ウケは別としてな」

 ラールはにらみ合うエルマとバトをその場に残して湯の中に身を沈めた。

 「・・・大地の気を吸収するとどうなるんですか・・・」

 余程気になったのかラウニがそっとラールに尋ねた。

 「快眠、快食、快便となり、常にすっきりした状態でおられるぞ。つまらんことでグジグジ悩んだり、文句を言う事もなくなる。・・・お主ら、エルマにそれなりに鍛えられておる様じゃからな。戦う上でも有利となる」

 ラールは薄く目を閉じたままネアたちに語りだした。

 「男と戦う時にこそ真価を発揮するぞ。男とは幾つになっても、どんなに偉くなっても、その本質は助平じゃ。奴らが好きなモノがチラチラとしておったら集中は出来んし、視線もおのずとそこに集中し、視野も狭くなる。戦う前に相手が不利になるように誘導できるのじゃよ」

 ラールは相手の視線を誘導し、注意をそらすことがいかに戦闘において重要かをネアたちに語りだした。

 「剣精様、男の中にも妙に潔癖で興味を示さない人もいますが」

 フォニーが手を上げてラールに質問した。その質問にラールはにやっと笑った。

 「そう言う連中は大概、視線を外す。つまり、儂らを見んのじゃ。中には何にも感じないのがおるが、それはそう多くはない、その手の敵に出会ったならお主らなら不運と諦めるしかないのう」

 不安そうな表情を浮かべるネアたちに、ラールは諦めも肝心じゃと笑った。


 「なんで、そこまで大地の気の吸収を拒まれるのですか。そのイライラも大地の気で緩和でき・・・、パ、パンツは大切です。身だしなみは重要ですっ」

 バトはエルマの方針に納得いかないようで喰いついていたが、彼女に顔面を鷲掴みにして持ち上げられるとその言葉を引っ込め、パンツと復縁することを誓う事になった。

 「物分かりが良くてよろしい。抜き打ちで下着を点検しますから、その時、穿いていなかったら、裸での勤務をその場で命じますからね」

 エルマは手を離すと浴場の床にへたり込むバトにきつく言いつけた。

 「これから寒くなるのに・・・」

 へたり込んだバトは口をとがらせて文句はを吐いた。ネアはそんな彼女を見て、寒い以前の問題があるように感じていたが、敢えて口にすることは止めておいた。これ以上、バトに対するエルマの共通言語を使用した説得を見たくなかったからである。

 「貴女たちも、大地の気の吸収なんてやったら、バトに言ったように生まれ持っての毛皮の着用以外は認めませんから」

 エルマはネアたちを睨みつけると声高に宣言した。この時のエルマの表情にネアたちは思わず服従の姿勢をとりそうになっていた。


 「ユキカゼ、ただいま」

 久しぶりの居室に戻ったネアはベッドの上で寂しげに見えるヌイグルミを抱き上げて頬ずりをしていた。以前なら考える事すらできなかった自分の行動にネア自身が驚いていたが、何故かそうすることにより心が平穏になるので、ここは感情に流されることにした。

 「変わりましたね」

 ネアと同じようにヌイグルミを抱いたラウニがニコニコしながらネアを見つめていた。

 「ネアだから、邪魔って捨てるんじゃないかなって、ハラハラしていたんだけど、安心していいよね」

 フォニーがヌイグルミを抱いているネアを怪奇現象を見るような目でみながらネアに尋ねてきた。

 「ご隠居様から頂いた、可愛いユキカゼを何故捨てなきゃならないんですか。お守りを捨てると何があるか分かりませんからね。ミエルさんも逃げる時に忘れずに連れて来たんですよ」

 ネアはユキカゼを離すまいとぎゅっと抱きしめた。

 「前のタップは燃えちゃいました。でも、この子もタップ、同じタップ。もう2度と無くさないし、盗られない、お別れは嫌・・・です」

 ティマはじっと己のヌイグルミであるタップと視線を合わせ、心の中で何かの会話していたのであろう、そしてそれはかつてのツライ別れ、喪失を彼女に思い出させ、彼女の両目に涙を滲ませることになった。

 「失ったモノは帰ってこないけど、今手にしているモノは大切にしないといけないですよね」

 【仕事に追われて、人として大切な事を置き去りしていると、帰ってくるのを待っていてくれる人も、無事を心配してくれる人もいなくなる。面倒くさいけど、お金では買えないんだよな。挨拶に使うパーツは複雑だけど・・・】

 ネアはティマに語りかけると片手にユキカゼを抱いたまま空いた手でそっとティマの頭を撫でてやった。

 「ねぇ、ネア、怖くなかったの、危険な目に遭わなかった? 」

 ティマの涙が消えた頃、フォニーが静かに尋ねてきた。弩を持ってヤヅの街に駆けて行ったネアの後ろ姿を思い出すと彼女がトンデモない目に遭ったのではないかと不安でいっぱいになっていたからである。勿論、もう一つの大きな不安は元気な灰色の狼族の少年の姿を確認した時に大方解消していたからである、もし、ルッブの姿が見えなければとても言葉を発することなんてできないぐらいになっていただろうとフォニーはぼんやりと想像していた。

 「遭わなかった、と言えば、嘘になりますね。それなりに怖い思いもしました。そして、手も汚しました」

 ネアは自分にのしかかってきた男の頭の中に発火の魔法を叩き込んだことを思い出しながら自分の手を見た。弩で撃った敵も死んだかもしれないが、自分の手で攻撃し、その死を確認したのはあれが初めてであった。

 「違うよ。護るため、生き残るためには仕方が無い事だよ」

 フォニーは黒い手袋をはめたような手を白い手袋をはめたようなネアのてをそっと重ねた。

 「そうです。どこの誰か分からない人、私たちに敵意がある人よりネアの方が大切です。そして、そうしないと奥方様の命令を完遂できなかったからでしょ。誰であれ相手を害しようと思っていて、行動すればそれなりの反撃を喰らうのは当然です。それに、私みたいに正気を失って暴れたわけではないでしょ。手を汚したと言うのは、必要もないのに命を奪う事です。ネアの手は私の手とは違います」

 ラウニはそう言うと己の黒い手をじっと見つめ、小さなため息をついた。

 「あたしは、アイツを倒すためなら汚れてもいい・・・です」

 ネアがフォニーの手の温かさを感じている最中、横合いからティマが真剣な表情でネアに訴えてきた。

 「覚悟は必要だけど、必要のないことで手を汚すことはないですよ。それに、慌てることもありません。今は目を付けられず、力を蓄える時ですから」

 ネアはフォニーの手からそっと逃れるとティマの小さな手を両手で包むように持ち、ティマのめをじっと見つめた。

 「手を汚すときは一緒です。ティマだけに汚い仕事はさせません」

 「う、うん・・・」

 ティマはネアの眼差しに圧倒されるように小さく頷いた。

 「今日は皆泣き疲れたから、そろそろ寝ましょうね。お話なら明日もできますよ。絶対にお嬢が聞いて来るから、その時に一緒に聞かせてもらえばいいんですよ」

 ラウニはネアたちに寝るように促し、それぞれがベッドに潜り込んだの確認すると、そっとランプの変換石を台座から離した。

 彼女たちの居室に四つの寝息が満ちるまで、そんなに時間はかからなかった。


ラールとバトの挨拶はノリの部分もありますが、それなりの歴史もあるようです。斧が恥ずかしい場所を見せるぐらい相手を信用している事の証だとか・・・。

この世界のエルフの性格が妙なのは、真人から身を護る処世術でもあります。老けない容姿に対する嫉妬や寿命の違いから来る悲劇で幕を閉じる色恋沙汰から身を護るためにやっている所が少なからずあります。大別すると、エルマやアルアのように隙を見せなくする、バトやラールのようにイロモノに走る、の二種類に分類できます。エルフ族同士で生活しているとそんな事をしなくて良いので、真人の社会に慣れていないエルフ族は案外まともです。

今回もこの駄文にお付き合いいただきありがとうございます。ブックマーク、評価を頂いた方に感謝を申し上げます。良いお年を迎えられることをお祈りしております。

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