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鎧を脱いで  作者: C・ハオリム
第16章 前へ
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213 かわいいもの

悪天候で大変な事になっていますが、被害が広がらないことを祈っております。

そして、このお話が天気が悪くてどこにも行けない時の暇つぶしの一助になれば幸いです。

 「商工会に行ってくる」

 マーカがこしらえた朝食をとった後、自室にクゥとカイを呼び寄せたリックはここを拠点に警備の仕事を始めるつもりであることと、彼女らに生活必需品などの買い出しとケフの都について色々と見てくるようにと告げるとさっさとルシアの店から出て行った。

 「ここの街に居ても浮かない身なりにしないといけないですねー」

 「なんたって、ケフの都は服の街だもんね。楽しみだなー」

 自分たちの部屋に戻り姿見で自分たちの出で立ちを見ながらクゥとカイは少し楽しそうな表情になった。今の彼女たちの身なりは、どこから見ても傭兵でしかなかった。彼女たちを包んでいる吹くと言えば、動きやすさと頑丈さを第一で、女性の美しさ、可愛さ引き立てる要素は第5ぐらいになっているし、しかも軽冑を取り付けたり、武器を吊るしたりするループや小物を収納するポケットの数は機能性を追求しているだけで、女性の事なんぞこれっぼっちも気にしていないことを端的に物語っていた。

 「靴もこれじゃね、この部屋に入るのもためらってしまいますもんね」

 「頑丈で動きやすいのはいいんだけど、ここでの仕事にはあわないかも」

 2人はそう言うと、自分の財布を取り出して中身を確認すると、笑顔を浮かべた。

 「これも買い替えだよね」

 「昨日、ここのお店で可愛いのがありましたよ。この手の者はルシア様のお店で買えばいいでしょうね」

 カイが動きやすさ第一で肩口で切りそろえた髪をまとめているクリップをそっと撫でた。カイより長い髪をポニーテールにしているクゥも己の髪を手櫛で整えながら、昨日、開店準備のために店頭に並べられた商品を思い出してカイに提案した。

 「そうだよねー、あ、ここのお店でしか扱ってないモノを私たちが身に付けると宣伝になるよね」

 「宣伝代として少しはまけてもらえるかもしれませんよ」

 「おとなしそうに見えて、案外そう言うところはちゃっかりしているよね」

 カイの言葉にクゥは否定することなく笑顔で答えると窓の外に目をやった。

 「雪が残っているから、デザインより滑らないのがいいかもしれませんね」

 「可愛くて、滑らないのがいいんだよ」

 2人は今日買うものをイロイロと考えながら、今持っているものでできる限り傭兵らしさを薄めるのに知恵を絞っていた。


 「やっばり、そうなんですね。噂は、本当だったことが分かりましたよ」

 傭兵らしさを少しでも払しょくしようとした努力に対して、報われていることが少なかったことを彼女らは、無理やり無視してケフの商店街を歩いていた。そんな時、感心したようにクゥがポツリとこぼした。

 「噂って何?」

 「ケフで真人を探すのは一苦労するって噂ですよ。苦労するなんて大げさだけど、無辜の民じゃない人の方が多いぐらいです」

 「そうだねー、ほら、宿に来たネアちゃんたちの中に真人はいなかったもんね。宿の人も大将だけが真人だったし。それとさ、その無辜の民って言い方は良くないよ。無辜の民の反対は・・・ね」

 クゥの行き交う人たち様々な尻尾を眺めながら口にした言葉にカイが同意しつつもちょっとした注意を促した。種族による付き合い方に無頓着な人間が殆どであるが、それでも言葉の隅々に異種族に対する侮蔑的な言葉を口にすることがある。それは悪意でも何でもなく、ごく普通にである。しっかりしているようにクゥもその例外ではなかったようであった。しかし、余所者が何気なく吐いた言葉が大きなトラブルを呼び込むことも少なからずある。そのことをカイはクゥに注意した。

 「そうでしたね。言葉に注意しないと・・・、でも、可愛い子がいたら撫でても大丈夫ですよね」

 クゥはカイの言葉に素直に頷き、ちょっと離れた所に白くてモコモコした犬族の獣人の母親に手を引かれた幼いモコモコの女の子に視線を向けると、今にも駆けだしそうな気配を漂わせ出した。

 「それは、ダメ。絶対にダメ。それしたら、私ら犯罪者だよ。・・・私だって必死に堪えているんだよー」

 カイは悲痛な声を上げながらクゥの裾を引っ張った。

 「実は、宿に居た時、ネアちゃんたちを抱いたり、撫でたりしたい衝動にずっと耐えていたんです。ビブちゃんを抱っこできたのが唯一の救いでした」

 「ビブちゃん、可愛かったもんね。レイシーさんから警護のお仕事は・・・来ないか・・・」

 「元、宵闇ですからね。もっと怖い人かと思ってました」

 「本当に強い人って、物腰が柔らかいんだよ、私はそう思う」

 「レイシーさんは、もう宵闇じゃなくて、ビブちゃんのお母さんだって言われてましたね。剣の腕も凄くて、可愛い娘がいて、旦那は・・・お医者様だし、剣士としても家庭人としても凄い人です」

 クゥは彼女と自分たちとの差という現実に直面し、ため息をついた。その横でカイは相変わらずモコモコの女の子をじっと見ていた。

 「私たちに何か用件でもあるんですか」

 モコモコの母親がつっとカイたちに詰め寄って厳しい表情で尋ねてきた。モコモコで分かりにくいが、その口元には牙が少し見えていた。

 「え、用件って、その子が可愛くてついつい見とれてしまって・・・」

 クゥは悪意はありませんとばかりに母親に頭を下げた。その横でクゥが屈みこんで女の子と視線を合わせていた。

 「ごめんなさいね。失礼な事をして・・・、貴女が可愛くてついつい見とれてしまったんです」

 「気にしてないよ」

 女の子は下げたクゥの頭をモコモコの手でそっと撫でてやった。その感触にクゥは歓喜の声を上げそうになるのを必死に堪えた。

 「うちの子が可愛い?そうね、親の欲目もあるけど、うちの子は世界一よ」

 モコモコの母親は牙を納めて、ニコニコしながら我が子の頭を撫でた。その様子を見ていたカイは意を決したように口を開いた。

 「あの・・・、娘さんを撫でさせてもらってもいいですか」

 「モーラ、このお姉さんが、貴女を撫でたいそうよ。いいかしら」

 にこやかに尋ねる母親にモーラと呼ばれた女の子は嬉しそうに頷いた。

 「あ、ありがとう」

 カイはそう言うや否やモーラを抱きしめていた。

 「あの、私もお願いします」

 クゥもモーラを抱きしめていた。

 「ああ、これだけでもケフに来た甲斐があったというものです」

 「うん、暫く帰れないって聞いた時は、落ち込んだけど・・・」

 2人はモーラを抱きしめながら思わず涙を流していた。

 「いきなり、ごめんね」

 「これ、お礼です」

 驚きと呆れの表情を浮かべているモーラの母親を傍目に2人は立ち上がると、クゥは肩からかけたバッグからモーラの拳から少しはみ出る程度の包み紙をモーラに手渡した。

 「砕いたドライフルーツを水あめで固めたモノです。私たちの郷では結構ポピュラーなお菓子です。でも、お腹に溜まるからご飯前に食べないで下さいね」

 クゥは立ち上がるとモーラに渡した包みと同じものを三つ母親に手渡した。

 「感動した・・・」

 カイは、手でそっとモーラの毛を整えてから立ち上がるとハンカチを取り出して涙で潤んだ目を拭いた。

 「え、ありがとう。貴女たち、最近ここに来たの。その姿からすると傭兵?ケフはいい所よ。でもね、可愛いからってじっと見つめると変な人と思われるから注意してね」

 母親は軽く彼女らに会釈すると首を傾げながら娘の手を引いてその場から立ち去って行った。

 「凄い感触だったよ」

 「温かくて、柔らかくて癒されました」

 2人は互いに見合って、先ほどの感動を互いに確かめ合っていた。そんな彼女らの背後からいきなり声がかかった。

 「あのね、それってウケは良くないよ」

 2人があわてて声の主を探すとそこには三毛の少女が買い物帰りだろうか、日用品や食品が詰まったカバンを手にして幼い真人の女の子と一緒にいた。

 「それって、どういう事かしら」

 クゥが怪訝な表情を浮かべて彼女らを睨みつけるようにみつめている三毛の少女に尋ねた。

 「もしゃもしゃされると毛が乱れるし、それにお姉さんたち、私たちを動物と同じように見ているでしょ」

 三毛の少女は幼い女の子の手を引いてクゥたちに近づいてきた。

 「いきなり殴られたり、突き飛ばされたりするよりか断然いいんだけど、ほどほどがいいかなー」

 三毛の少女が難しい表情でクゥを見上げていると、幼い女の子が三毛の少女の掌の肉球をいじりだした。

 「あのね、ミエルお姉ちゃんの肉球って、さわるとすごく気持ちいいんだよ」

 幼い女の子は、三毛の少女が言っていることを理解しているのか、していないのかニコニコしながらクゥに言うと三毛の少女の掌を見せつけた。

 「これは、魅惑的・・・」

 カイが思わず前のめりなった。

 「クーナちゃん、後で触らせてあげるから、今はじっとしていてね」

 ミエルはクーナの頭をそっと撫でると今にも自分の肉球を蹂躙しようとしているカイを牙を剥いて睨みつけた。

 「ごめんなさい。私、貴女たちがあまりにも可愛くて、ついつい自制できませんでした。でも、言わせてください。貴方の三毛模様、とてもかわいいです。だから、抱きしめてもいいですよね」

 「私の方がクゥより、この子こ可愛いと思っているから、その肉球も一緒に」

 「2人とも私の話を聞いてないのーっ」

 ミエルは自分の話を聞いても理解してくれない2人に苛立ちを感じて叫び声を上げた。確かに襲い掛かったり、毛嫌いする者に比べると彼女らは充分にマシな存在ではあるが、迷惑であるという点においては似たり寄ったりに感じられとともに、彼女らの好意を無碍にすることもできないジレンマにミエルは陥っていた。

 「あーららら、可愛い悲鳴を聞いて駆けつけたら、その手の趣味の人に見初められるなんて、ミエルちゃんも隅に置けないねー」

 毛を逆立ててクゥとカイを威嚇しようとしているミエルに呑気そうな声をかけてきたのは、いつもの侍女の衣装に身を包んだバトであった。

 「あら、見かけない顔。いくらこの子が可愛くても、まだ身体もできていない娘に乱暴はいけないなー。小さい時なんて、痛いだけなんだから、貴女たち前戯しないで、ぐっ」

 いつもの調子で話し出したバトの後頭部をルロが飛び上がって殴りつけるとバトはその場に蹲ってしまった。

 「ルロー、痛いよ・・・。激しくする前は、優しくちゃんと濡らしてから・・・」

 「初対面の人になんてことを口走るんですかーっ、これだとケフのイメージが悪くなるだけでしょっ」

 泣き声を上げるバトにルロは容赦なく言葉を浴びせた。

 「良い子の見方、アリエラ参上。ミエルちゃん、私たちが来たから安心してね」

 いきなりのどつき漫才に呆気に取られているクゥとカイとミエルの間にさっとアリエラが割り込んできた。

 「え、いきなり間合いに入った・・・」

 「気配がしませんでした」

 一瞬の出来事にカイとクゥが目を丸くした。

 「あんまりな事をすると、穏やかでいられなくなるからね。ベッドの上より乱れるかも知れないよ」

 アリエラの動きに驚愕冷めやらぬ2人の目の前に先ほどまで蹲っていたバトが笑顔を近づけてきていた。

 「シモエルフは置いて置くとして、貴女たち、ミエルちゃんに何をしようとしたのですか」

 驚きで口を利けない状態の2人に厳しい表情でルロが問い詰めてきた。

 「あ、あのこの子があまりにも可愛くてついつい、抱きしめたくなって」

 「その上、肉球まで見せられたら・・・」

 しどろもどろになりながら答えるカイとクゥの言葉をバトは頷きながら聞くと

 「そうだよね。理性が吹っ飛ぶ瞬間ってあるよね。でも、そこは我慢しないと、焦らして、焦らして、焦らすのもプレイとしてはアリだから」

 尤もらしい事を口走ったが、その言葉をルロとアリエラは華麗にスルーし、カイとクゥに対峙した。

 「貴女たちの言わんとしていることは分かります。でも、いきなり他人を抱きしめるのは如何なモノでしょうか。獣人の尻尾を触って噛まれなかったら儲けもの、と言うぐらいですよ」

 ルロは腰に手を当てて、幼い子たちを指導する様な口調でクゥとカイがやろうとしたことが、失礼に愛するという事を説明した。

 「最近来たものだから、それに獣人の人とのお付き合いも大人しかなかったからつい」

 「獣人の子どもとお話したのはネアちゃんたちが初めてで・・・」

 カイとクゥは、獣人をモフることは非礼であることを知って小さくなっていた。

 「ネアちゃん?貴女たちネアちゃんに変なことしていたら、羨ましい・・・、じゃなくて、このシモエルフのバトさんがお仕置きとして、もう普通のプレイじゃ満足できない身体にしてあげるよ」

 吐いた言葉は滅茶苦茶であるが、バトの目は真剣で、もしネアたちに何かしていたらタダでは済まさないと物語っていた。

 「し、シモエルフ?え、貴女があのシモエルフですか?」

 バトの怒りとは裏腹にクゥは意外なモノを見たと言うか、珍獣を見るような目でバトを見つめた。

 「あの、ハイエルフより稀少な種族と噂されている・・・?」

 カイもバトを見つめて首を傾げた。

 「ね、聞いた、シモエルフの名は天下に轟いているよ。私ってスゴイ、ね、そう思わない?」

 カイとクゥの言葉にバトは嬉しそうな声を上げ、ルロとアリエラを自慢げに見つめた。

 「・・・」

 バトの言葉にルロとアリエラは黙ったまま首を横に振った。そして、ミエルまでもが深いため息をついていた。

 「最初に言っておきます。ケフの住人はコンナのばかりじゃありませんから。コレはあくまでも例外ですからね」

 「バトの同類って思われるのって・・・複雑・・・」

 ルロは、あからさまにバトから距離を取り、アリエラは、自らも退避しながら危険なモノから子供たちを遠ざけた。

 「シモエルフにこんなに早く逢えるなんて、クゥ、私たち運がいいよ」

 「何かご利益があるかもしれませんね」

 カイとクゥは今にもバトに手を合わせそうになっていた。

 「そんなモノに手を合わせたら、呪われますよ」

 「そんなモノって、まるで人を邪神みたいに扱うのってヒドイよ」

 バトはルロに文句を述べたが、ルロをはじめミエルまで冷たい視線でバトを向けていた。

 「うう、バトさんの気持ちを分かってくれるのはクーナちゃんだけだよね」

 「クーナ、良く分からないから・・・」

 バトを助けてくれる者は誰もおらず、がくっと肩を落とした彼女はきっとクゥとカイきっと睨みつけた。

 「貴女たちのおかげで、ヒドイ目に遭いました。落とし前つけてくださいね」

 バトは泣きそうな表情で隠し持っていた短剣に手をかけた。その動きは感情の昂ぶりからの発作的な動きではなく、訓練された流れるような動きであった。自然なその動きにクゥもカイも目の前に刃を向けられるまで身動きが取れなかった。

 「バト、やめなさい。シモエルフの信奉者を自ら失うなんて愚かな事はやめなさい・・・、と言うか、バトは愚かな事しかしないけど・・・」

 ルロが呆れながらバトを制止させると、バトはちょっと肩をすくめてさっと短剣をしまった。

 「ちょっと騒がせたけど、獣人をモフるのはちゃんと許可をもらって、お礼も忘れないようにね。もし、うちのティマに手を出したら・・・、次の日の朝日を見ることはなくなるからね」

 あまりもの無茶苦茶な展開について行けずポカンとした表情を浮かべているクゥとカイにアリエラはビシッと指を突きつけると、呆気に取られているミエルとクーナの手を取ってルロに引っ張られていくバトの後を追いかけて行った。

 「一体、何だったの・・・」

 「滅茶苦茶だけど、私たちでは太刀打ちできるレベルの人たちじゃないことは確かですね」

 カイとクゥは緊張から解放されて深いため息をつくと、その場にへたり込みそうになるのを懸命に堪えていた。

 「なんか、とてつもなく疲れました・・・」

 「シモエルフって何なのか・・・何となく分かった気がするよ・・・」

 疲れ切った2人のテンションは、この近くの茶店でお茶とケーキのセットを食べるまで上がらなかった。


 「早速やらかしたんですね」

 お館の浴場で獣人用の湯船に浸かっているバトにネアは身体を洗いながら呆れたような声をかけていた。

 「でもね、シモエルフって他の郷まで鳴り響いているみたいで嬉しかったよ」

 「そんなことで喜ぶのは貴女ぐらいです。私なら恥ずかしくて表を歩けないです」

 バトと同じように重ジョン用の湯船に浸かっているルロがうんざりしたような表情を浮かべた。

 「鋼のメンタルなのかなー」

 「誰もたどり着けない境地に至ったのでしょうね」

 フォニーとラウニが泡だらけの姿で湯船の中で大股開きでリラックスしているバトを見て小さく首を振った。

 「なんか怖そうな境地・・・?」

 ティマが頭を洗ってくれているアリエラに尋ねた。

 「そんな場所に辿り着いたら、ダメだからね」

 「分かりました」

 アリエラは深くは説明しなかったが、ティマは彼女の言葉には今の自分で理解できないことがあることを悟って素直に教えに従う事にした。

 「これからケフも賑やかになるねー。バトさんとしては楽しい限りだよ」

 バトは自分のいる境地に誰もがたどり着けそうにないと見てちょっと上機嫌になった。

 「ルシアさんのお店も近々開店するみたいだし、今度の黒曜に見に行ってみましょう」

 身体を洗い終えたラウニがネアたちに今度のお休みの行動について提案してきた。

 「うちは賛成」

 「どんなお店か興味がありますね」

 「クゥさんとカイさんにも会いたいなー・・・です」

 ラウニの提案にネアたちは異議なしとして今度の黒曜の行動が決定された。それを横で聞いていたアリエラも黒曜の動きについてルシアの店に行くことを提案した。提案したもののアリエラは多分どこかの美味い店の食い歩きに行きつくことになると踏んでいた。

 「かわいい小物があるみたいですからね」

 「バトさんがアイテムでさらに魅力的になって、嫉妬されるんだろうなー」

 案外あっさりとアリエラの提案が通ったことに彼女は肩透かしを食らったような気分になっていた。

獣人と言えどもいきなり抱きついてモフることはとても失礼な事とされています。

彼ら、彼女らはペットの動物とは違うため、自尊心を傷つけられる人もいます。ましてや尻尾を引っ張るような愚挙は全くお薦めできません。噛みつかれても自業自得です

今回もこの駄文にお付き合いいただきありがとうございました。また、ブックマーク、評価を頂いた方に感謝を申し上げます。

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