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鎧を脱いで  作者: C・ハオリム
第12章 つながり
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159 偶然のめぐり合わせ

どんな食べ物も旬で味わうのが一番おいしいと思っています。

名産品もその土地、そこの空気、水と一緒に味わうから美味しいんだと思っております。

もう一度、あのリンゴを食べたい・・・。

 「汚れが浮いてますね。一晩漬けておいたのは正解だったようですね」

 ラウニがバケツの中の水が濁っているのを見ると嬉しそうな声を出した。ネアたちはヌイグルミたちを漬けておいたバケツの中身がどうなっているか気がかりで、慌ただしく朝食を終えると4人そろってバケツを覗きこんでいたのであった。

 「ゴシゴシと洗わずにそっと押すように、中の綿が偏ったりしないように優しく優しく洗うんです」

 ラウニの指示の元、ネアたちは宿の前の一角で真剣な表情でヌイグルミたちを洗濯しだした。

 「どんどんきれいになっていくね」

 ティマが小さな手でリスのヌイグルミを上機嫌で洗っていた。

 「この子たちが着ていた服、ちょっと綻びあったりするから、乾いたらきれいに修繕しないとね。皆、お裁縫セットは持ってきているよね」

 フォニーが黒い手袋を着けた様な手で小さなエプロンをかざしながらネアたちに楽しそうに次の仕事をほのめかした。

 「皆さん、精が出ますね。私も、負けないように頑張らないといけませんね」

 リョウアンが宝箱みたいなおもちゃ箱を二つもってでてくると、その箱を綺麗に洗いだした。

 「それに入っていた小さな食器やテーブルは?」

 ネアがおもちゃ箱を豪快に洗うリョウアンに尋ねると、彼はにこり笑顔を作った。

 「ドクター・ジングルとレイシーさんが綺麗にされていますよ。流石ドワーフ族ですね。ちょっとした歪みや壊れている場所を見つけて丁寧に修理されていますよ。職人気質のドワーフ族がその腕を発揮している姿は見ていて気持ちがいいですからね」

 「良かったー、あの小さいのどうやって洗うか悩んでいたんだよね。ドクターなら新品以上に仕上げてくれるよね」

 リョウアンの言葉を聞いたフォニーは、ヌイグルミを洗う手を止めることなくほっとしたように口にした。

 「さ、頑張ってきれいにしましょう。きれいにしてこの子たちの持ち主を驚かせてあげましょうね」

 ラウニが張り切って声をかけると侍女見習いたちはおーっと声を上げた。

 「かわいい気合いですね」

 そんなネアたちを見て目を細めるリョウアンの言葉を耳にしたネアは「かわいい」という言葉に少し抵抗じみたものを感じていた。

 【俺って可愛いのか?おっさんが可愛い・・・、見た目のことだけだから・・・】

 ネアは複雑な表情を浮かべながらヌイグルミの三毛猫を優しく洗う手を休めなかった。


 「姉御、約束の報酬を持ってきたぜ」

 ネアたちがヌイグルミたちとその衣装の洗濯を終え、昼食も終えて、ヌイグルミたちの小さな衣装の繕いのために裁縫道具を準備している時に、真っ黒に日焼けしたバイゴが宿に元気よく入ってきた。

 「姉御たちの取り分もあるって言ったら、店のおっさんが気前よくなってよ。姉御たちの取り分だ。ちゃんと人数分で割ったからな。ガメてないからな。んで、コイツはフォニーの姉御が言ってた甘瓜だ。ちゃーんと甘いのを探してきたぜ」

 バイゴは得意そうに言うとネアたちの目の前に小銭の詰まった布袋と大きく瑞々しい甘瓜を一つどんと置いた。

 「それと、これは俺たちからのお礼だ。受け取ってくれよ。吟味して採ってきたんだぜ」

 バイゴはにやっとするとブルベリーのような実が詰まった布袋を甘瓜の横に置いた。

 「これは?」

 袋の中身に首を傾げるラウニにバイゴは自慢そうな表情を浮かべた。

 「これは山ベリーだよ。そのまま食っても美味いけど、潰してジュースにしたり、煮詰めてジャムにしても美味いぜ。昨日は本当に助かった。ありがとよ」

 バイゴはネアたちに手を振るとさっさと出て行った。

 「どんだけあるのかな」

 バイゴが出て行ったのを確認したフォニーが早速、小銭の詰まった布袋を開けて中身を確認しだした。

 「小銀貨が40枚入ってるよ」

 銀貨を一枚一枚数え終えたフォニーが聊か驚いたような声を上げた。

 「じゃ、一人当たり10枚ですね。まさか、貴女達はまだ小さいからって、ことはありませんよね」

 ネアがジトっとした目でフォニーを見つめた。

 「そんなことしません。ちゃんと、公平に山分けです。年齢は関係ありません」

 ネアの言葉にラウニが公平に分けることを宣言し、小銀貨を10枚積み上げた小さな柱を4っつ、テーブルの上に作った。そんなラウニの行動を見ながら、フォニーが小さく舌打ちをした。

 「貴女は、年齢が上だって理由で多くせしめようと思ったりしていませんよね」

 「そ、そんな、うちは汚い女やないで。そんなこと、ぜったい、せーへんから」

 内心をラウニに突かれたフォニーが慌ててその言葉を否定した。

 「その訛りって、どこの国?」

 ネアはとっさにフォニーが口にした言葉に首を傾げていたが、フォニーにネアの疑問に答えている余裕はなかった。

 「じゃ、うちは甘瓜を冷やしてくるね。この山ベリーはどうする?」

 「そうですねー」

 美味しそうな山ベリーを前にラウニが考え込んでいると、シャルがひょいと顔を出した。

 「いい山ベリーだね。こんなにいいのは滅多に手に入らないよ」

 シャルは山ベリーを一つ、つまんでかざすとその香りを嗅いだ。

 「これだけいいと、潰したりすると勿体ないから、冷やしてヨーグルトに混ぜたりすると美味しいよ。この甘瓜も良いヤツだよ。どうしたの?」

 「この甘瓜は、昨日の宝探しの報酬ですよ。この山ベリーはバイゴがお礼だ、って持ってきて来てくれたものです」

 ラウニの説明を聞いてシャルはにやっとした。

 「この甘瓜もそうだけど、あの子、山ベリーは手に入れるのに随分苦労しているよ。きっと秘密の狩場があるんだね。ここまで立派なモノはそう簡単にお目にかかれないからね」

 シャルはそっと山ベリーを袋に戻した。

 「こんなにいいものなら、私たちだけじゃなくて、皆に楽しんでもらいたいです」

 ラウニはにっこりしながらシャルに告げると、フォニーを含めた侍女見習いたちはクビを大きく縦に振っていた。

 「うれしいなー、これ、今夜のデザートにするよ。じゃ、早速冷やしてくるね。ありがとう」

 シャルは言うが早いか、あっという間に甘瓜と山ベリーを氷室に運んで行ってしまった。

 「さて、お金をお財布に入れたら、この小さな服の修繕にかかりましょう。ティマ、ヒルカさんからアイロンを借りて来てくださいね。炭はそんなにいらないから」

 ラウニはティマにアイロンの確保を指示すると、早速、取れかけた小さなボタンの取り付けにかかりだした。

 「ここは、ちょっとほつれているから、補強しておかないと」

 フォニーは白いオオカミのヌイグルミが着ていたドレスにあった色の糸を探し出した。

 「この1年の修行の成果を見せるか、この腕の封印を解き放つときが来たようだ」

 ネアは、最近、絵物語で知った、イタイ台詞を口にすると早速、針に糸を通した。

 「流石、お針子姫直々に手解きを受けていると、違うねー」

 ティマと一緒にアイロンを持ってきたヒルカがネアたちの手つきを見て感心したような声を出した。

 「貴女達ぐらいの年齢の子でそこまで器用に針を使いこなせる子なんて滅多にいないよ」

 「奥方様の教え方が素敵ですから」

 「まだまだだけど」

 ヒルカの言葉にラウニとフォニーが嬉しそうに応えた。その横でネアが周りの事象が全く入って来ない、猫族特有の集中力を発揮していた。

 「ネアちゃんは、すごい集中力ね」

 「ネアは、根を詰めてぶっ倒れるまでやるよ」

 ヒルカの言葉にフォニーが呆れたような声で返した。

 「あたしはアイロンの準備をするね」

 ティマはアイロンのかけ面を布できれいに拭きだした。

 「ティマちゃん、火を使う時はラウニちゃんに付けてもらうのよ」 

 「はい」

 ティマは元気よく応えると、直ぐに次の指示を受けるために待機状態になったが、ネアを含め先輩方が作業に集中してしまったため、手持無沙汰になってつまらなそうに椅子に腰かけていた。

 「てぃーあー」

 そんなティマの足元にヨタヨタとビブが歩きよると、彼女を見上げて声をかけた。

 「あ、ビブちゃん」

 「てぃーあー」

 ティマはさっと椅子から降りるとそっとビブの手を取ってこけないようにしてやった。

 「ティマちゃん、私はこの人のお手伝いの後、整体を受けるから、ビブのお世話お願いできるかな」

 レイシーが小さな食器の汚れを落としながらティマに声をかけた。

 「はい、ビブちゃん、ここはちょっと危ないから、あっちで遊ぼうね」

 ティマは精一杯、お姉ちゃんぶりながらビブをホールの片隅に連れて行った。


 その日の午後は非常に静かだった。懸命に小さな服を繕う小さなお針子がときおりこぼす独り言と、ホールの片隅で時折笑い声や歓声を上げる音以外にするものは外で夏を謳歌するセミの鳴き声程度であった。


 「甘瓜がこんなに美味いとは思わんかったぞ」

 食後に出された甘瓜を堪能したドクターが髭の周りについた汁をハンカチで拭きながら感心したような声を出した。

 「この山ベリーも酸っぱさと甘さが絶妙、クセになりそう」

 レイシーも口の周りに着いたヨーグルトをぺろりとなめとるとうっとりと目を細めて余韻に浸っていた。

 「ここに住んで長いが、あそこまで立派な山ベリーは初めでじゃよ」

 ラスコーも山ベリーについては両手離しで褒めていた。

 「アイツ、すごいね」

 「見かけによらないものですね」

 フォニーもラウニもバイゴに対しての株が上がっていることを感じていた。

 「ネアはなにしてるの」

 皆が食後のデザートの余韻に浸っている時、ネアは一人、日暮れとともに取り込んだヌイグルミの乾き具合を確認していた。

 「今夜干せば、綺麗に乾きそうですよ」

 ヌイグルミは湖のほとりで発見された時からすると信じられないぐらいきれいになり、ふわふわになっていた。



 「夜分、遅くにすみません」

 ネアたちが寝巻に着替えて寝ようとしていた時、宿の扉が激しくノックされた。ラスコーが訝しながら扉を開けるとそこにはしっかりした身なりの良い所の使用人風の初老の女性が佇んでいた。

 「お嬢様と私で一部屋、御者に一部屋お願いできないでしょうか?」

 その女性の足元にティマぐらいのきれいな身なりの女の子が不安そうにラスコーを見上げていた。

 「分かりました。そんなに大きな部屋ではありませんが、二つなら確保できますよ。・・・、貴方はひょっとしてボーデンさんの・・・」

 ラスコーの言葉にその女性は頷いた。

 「はい、私はボーデン様のお屋敷でお嬢様付きの侍女のマーカと申します。この方は、ボーデン様のお孫様のルシア様です。そして、御者のハインです。お金はありますので・・・」

 ルシアを庇うように宿に入ってきたマーカにラスコーは困ったような表情を浮かべた。

 「うちに今、宿泊されている方の中に真人はいませんよ。お客様は皆、あなた方の言う、穢れの民です。私の妻もそうですよ。それでもいいんですか」

 そんなラスコーの言葉にマーカは言葉を返さず、部屋をとってもらえたことに感謝を述べただけであった。

 「こんな夜に小さな子供を連れていては、田舎とは言え物騒ですからな。気になさらないならどうぞ」

 ラスコーは彼女らをホールに導いた。

 「ルシアさんですね。疲れたでしょ。夏柑のジュースがありますから、よろしければ」

 ちょこんとロビーのソファに腰かけているルシアにヒルカがそっと冷えたジュースを手渡した。ルシアは小さな声で礼を述べるとコップにすぐさま口を付けた。

 「余程のことがあったのでしょうな」

 の遊び用とは言え、下手なドレス以上の値段がしそうなふくに身を包み、本来ならきれいにまとめられているであろう輝くような金髪が乱れている様や、泣きはらしたように目の周りを赤くしているルシアを見てラスコーが静かにマーカに尋ねた。

 「先日の大雨で取るものも取りあえず、着の身着のままで逃げたのですが、お嬢様がとても大切になされているものを忘れてしまい、大旦那様に無理を言って取りに来たのですが・・・」

 マーカは落ち込んでしまっているルシアを見て悲しそうな表情を浮かべた。

 「何があったんですか?」

 「雨は降ってないよね」

 「何か準備することはありますか」

 「眠い・・・」

 ラスコーとマーカが話をしている時、宿の気配が変わったことを察したネアたちが寝巻のまま階下に降りてきてラスコーに矢継ぎ早に声をかけた。

 「え、あ、ああ、まさか、そんな」

 そんなネアたちを見たルシアが言葉にならない声を発して固まってしまった。

 「お嬢様っ、何があったんですか」

 ルシアの態度が何時も違うことを察したマーカがさっとルシアに寄り添った。

 「マルカ、ネッカ、クーネ、ルシーが・・・」

 ルシアが指さした先には不思議そうにルシアを見つめているネアたちの姿があった。

 「あ、なんてこと・・・」

 ネアたちを見てマーカも固まってしまった。

 「まさか、メラニ様のお導き・・・」

 水から上げられた魚のように口をパクパクさせているマーカを置き去りにしてルシアがいきなり走り出した。

 「マルカーっ、待っててくれたんだね」

 ルシアはそう叫ぶとラウニに抱き着くと、大声を出して泣き出した。いきなりのことにラウニは困惑のうめき声を上げることしかできなかった。

 「え、この子・・・何?」

 ラウニにへばりついて鳴き声を上げるルシアにフォニーが戸惑った声を出した。

 「ネッカー、ごめんなさい、一緒に連れて行くつもりだったの。置き去りするつもりはなかったの」

 ルシアは今度はフォニーに抱き着いて泣き声を上げた。

 「お嬢様、その方たちは確かにマルカやネッカたちに姿は似ておらますが、別の方ですよ。マルカたちはヌイグルミなんですよ」

 マーカの言葉にルシアはふと我にかえると、「ごめんなさい」とラウニとフォニーに謝罪の言葉を述べた。

 「ひょっとして、お探しになられているのは、あの子たちですか」

 ネアはマーカたちのやり取りから察し、ホールの片隅に干しているヌイグルミを指さした。

 「あ、ああ、あった。あったよー」

 ルシアは干してあるヌイグルミに駆け寄りそっとその内の一体である白いオオカミのヌイグルミを手に取った。

 「それ、まだ生乾き、あしたになったらもっとふわふわになってるよ。この子たちもきっと、もっとふわふわになってお嬢様に会いたいって」

 再会の感動で言葉を出せないルシアにそっとティマが声をかけた。

 「そうよね。この子たちも今はお休み中なのね」

 ルシアはそう言うとそっと元の場所にヌイグルミを戻した。

 「お嬢様がお探しになっていたのは、あのおもちゃ箱とその中身ですよね」

 ネアは昼間、リョウアンが綺麗に磨き上げたおもちゃ箱とドクターが修理し、レイシーが磨いた小さな家具や食器が干されているテーブルを指さしてルシアに確認した。

 「ええ、あの箱です。とてもきれいになっている・・・」

 無くしたと思っていたものが、無くす前よりきれいになって目の前にあることにルシアは言葉を失っていた。

 「お嬢様、よかったですね。ありがとうございます。ありがとうございます」

 マーカはネアたちに何度も頭を下げた。その横でルシアも深々と頭を下げていた。

 シャルがそっと部屋の準備ができたことをヒルカに告げると、彼女はやさしくルシアに言葉をかけた。

 「感動の再会もいいけど、もう遅いですから、後は明日のお楽しみで、この子たちはずっと貴女をまっていたんですから、逃げたりしませんよ」

 「女将さんの言う通りですね。お嬢様、さ、お部屋に参りましょう。寝る前にメラニ様に感謝のお祈りを忘れないようにしましょうね」

 ルシアはマーカに付き添われながら宿の一室に入って行った。

 「ネアの言う通り、とても大切なモノだったんだ」

 ルシアが部屋に入るのを見届けるとフォニーがため息交じりに言葉を吐き出した。

 「あれだけ大切にされているヌイグルミなんですね」

 ルシアの感極まった表情を思い出しながら感慨深げにラウニは呟いた。

 「あたし、お金持ちの子だから、おもちゃ何ていっぱいあって、直ぐに買ってもらえるものだと思ってた」

 「ティマ、物の価値はお金だけじゃないんです。モノに込められた思いはお金で計ることはできません。ティマもタップは大切でしょ。私もユキカゼを売るなんてことは考えられませんから」

 ネアは不思議そうな表情を浮かべるティマに優しく説明した。

 「あたし、タップは絶対に手放さないもん。もうお別れしたくないもん」

 ティマはお館で自分の帰りを待っているタップのことを思い出していた。

 「あの子にとっちゃ、なにより大切なモノだったんだ」

 フォニーがしみじみと呟いた。

 「お金持ちでもそうなんですね。さ、もう遅いですよ。ベッドに入りますよ。ラスコーさん、おやすみなさい」

 ラウニの言葉でネアたちはラスコーにお休みの挨拶をするとそっと自分たちの部屋に戻って行った。


 【大切なモノか・・・、俺にとって大切なモノって何だったのかな、仕事、任務、誰かから認めてもらう事・・・、今となってはあんまり大切って思えないな・・・。じゃ、今の大切なモノって、ユキカゼ?確かに大切、この世界に来て手にした数少ないモノの代表格、それ以外は、彼女らとお館様とそのご家族、パル様や知り合った人、皆が大切な存在なんだな・・・、なんで、こんなことに50年以上生きていて気付かなかったんだろうか】

 ネアは先輩方やティマの安らかな寝息を聞きながら、前の世界のことを思い出し、苦い気持ちを感じているうちに眠りに尻尾を掴まれて、眠りの世界に引きずり込まれていった。

ルシアが持っているヌイグルミはオーダーメイドされたものではありません。市販品に手を加えたものです。そういう意味ではワンオフ物です。彼女は穢れの民に対する想いに妙な先入観も敵愾心もありません。

成金の孫娘らしくない一面があります。彼女はあのヌイグルミに対して深い思い入れがありますが、それはまた別の機会になります。

今回も、駄文にお付き合いいただきありがとうございます。ブックマークを頂いた方、評価していただいた方に感謝を申し上げます。

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