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3-6 ② 没になるかも

ガールズラブが苦手な方はご注意ください。

百合って言うより……レズ?

 後ろから抱きつくソフィアは、自分のタオルでクラミの髪を優しく押さえつけるように拭いていく。

 拭き終わった髪はクラミの右肩から正面に掛け流す。全て拭き終わると白いうなじが見え、襟元は湿った髪のせいで濡れていた。


 ソフィアはそれを確認すると、クラミの両肩に手を置き「濡れているから……脱がすね」と、熱い吐息を漏らしながら、うなじに唇を落とす。

 クラミは反射的に仰け反ることにより、ソフィアにもたれ掛かる形になってしまう。

 

 急に体を預けてきたクラミの態度に、着替える事を了承したものだと勘違いしたソフィアは、肩に置いていた両手をゆっくりと腕をなぞりながら下ろしていく。

 上腕の外側をなぞり、肘の辺りで内側に回り込んで手首を摩り、恥ずかしさのためか服の裾を掴んでいる指に絡みついていく。


 執拗に裾を掴む指を撫でられ、優しく握られていくにつれて、段々とクラミの力が抜けていく。

 握られていた手は名残惜しそうにその場から離れ、今度はクラミの服の裾を掴み、捲り上げる。

 クラミは抵抗すること無く、逆に、ソフィアにもたれ掛かっていた背を少し浮かせて、脱ぎやすい姿勢を取った。


 肩の上まで巻くし上げられると、自分で服から両腕を抜く。最後はソフィアが両手で首から脱がしていく。

 湿った髪が絡まないように丁寧な動作で脱がし終えると、クラミがもたれ掛かってきた。

 今まで布越しで感じていたソフィアの体温を、直に感じることができ、クラミの鼓動は激しく脈打ち、息が荒れる。

 クラミだけではなく、後ろから抱きしめてきたソフィアもまた、熱い吐息を耳に吐きながらお腹に手を回していく。

 

 頬を赤らめているクラミの上半身には身に付けるべき下着は無い。

 いつも寝るときは締め付けられるのが嫌で付けないことにしている。

 そんな彼女のお腹を抱きしめる手がウエストをなぞりながら這い寄って着た。

 弱々しくソフィアの手を掴むのだが、抵抗空しく、クラミの二つの白い丘に辿り着く。

 

 下から掬い上げるように持ち上げ、白い丘の柔らかさを確かめるように、指に力を入れて食い込ませる。

 二つの丘に食い込む指は、今度は優しく円を描くように表面を撫でて、段々と頂上を目指してくる。


 クラミは目を閉じて、歯を食いしばり声を押し殺す。

 蹂躙するソフィアを止めるべきクラミの手はいつの間にか、力いっぱいベッドのシーツを握っており、大きな皺を作っている。


 ソフィアの手が頂上付近に近づくと、そこには興味が無いと言わんばかりに手を離して、丘の下をなぞる。

 予想外のソフィアの行動に思わず「……っあ」と、クラミが甘く、媚びるような声を零す。

 ――と、同時に、ソフィアは両手に力を込めて、搾り取るように一気に頂上を目指し、淡い桜色の果実を二つの指で捻る。


 刹那――クラミの体中に感電したような痛みが走り、歯を食いしばって仰け反る。

 想像を絶する刺激を受けたために、ソフィアの体に背中を押しつけ、左肩を枕代わりに「ハァッ……ハァッ……」と、酸素を求めて途切れ途切れに短く息を吸う。


 そんなクラミの頬を左手で摩り、空いた手は巻き付くように体を支える。

 呼吸が落ち着いてくるにつれて、少し余裕を取り戻すと背中にコリコリとした異物を感じた。

 

 それが何なのか悟るとクラミは頬を更に赤らめる。彼女の変化を感じ取ったソフィアは、態と自分の体を押しつけ、クラミを見下ろす。

 見上げるクラミに、見下ろすソフィア。


 視線と視線が混じり合うと、お互いに羞恥心が込み上げてくる。


 それを誤魔化すように、ソフィアはクラミの肩に唇を落として、吸い付く。

 さらに体を支えていた手は、お腹をさすり、おへその周りを撫でて、下へ、下へと這いずる。

 スカートの中に入り、狭い下着の中に入っていく。


 ソフィアはマーキングするかのように、肩に印を付け、唇と舌でなぞりながら耳元へと近づくと、耳たぶを甘噛みして言う。


「いい……かな?」


 短い言葉を発し、クラミの返事を聞かずに、指が蠢く。

 クラミは返事をしなかったが、ソフィアの細い指を愛おしそうに、まるで、何年も離れ離れだった者と再会を果たしたように、涙を垂れ流しながらキツく抱きしめる。 

 そんなクラミをあやす様に、何度も何度もクラミの中を摩り、指を抱きしめられる心地よさに甘い声を漏らす。


「クラミも……して?」


 頬を撫でていた手でシーツを握るクラミの手を取り、自分の方へと誘導する。

 指に感じる温かな液体と締め付けられる感触。

 しかし、クラミはどうすればいいのか分からずに、その場で佇む。


 戸惑う彼女の耳元で「私の真似をすればいいから」と、ソフィアが囁く。

 その言葉通りに、全神経をソフィアの指に向ける。

 そして、感じるまま――けれど、恐る恐る指を動かす。


 心地よい刺激は、徐々に、徐々に激しくなる。

 ソフィアの指を意識している余裕が無くなってくるクラミ。

 もう、自分の指が動いているのかどうなのか解らない。

 なにも解らなくなるが、嫌では無い。

 むしろ、心の奥底ではそれを望んでいる。

 貪欲に、誰よりも深く、重く望んでいた。


 心の奥底から溢れ出る気持ちを一気に吹き飛ばす刺激が走る。 

 今までに無い衝撃がクラミを襲い、全身が痙攣したと錯覚するほどだ。


「あぁ……ハァッ…………ハァッ……」


 痙攣が治まると、今度は気怠さが全身に覆い被さる。

 もう動きたくない。なにもしたくない。その様なことを思いながら、虚ろな瞳で少し高い場所にある窓を見つめる。


 窓から見える夜空には、相変わらず爛々と輝く月に似た天体。

 その星を見つめるクラミは指を開き手を伸ばす。


「月が……奇麗……ですね」


 クラミの中指と一差し指の間には、月明かりでキラキラと輝く一筋の糸が垂れ下がっていた。


「そうだね……」


 ソフィアも手を伸ばし、クラミの手の甲を握り、たぐり寄せる。

 濡れたクラミの人差し指と中指を手に取り、そのまま口の中に含ませる。クラミは拒否することなく、自分の指を舐めた。


 人々が寝静まる街中に二匹の雌猫の甘い声が響き渡り、夜の闇に静かに溶け込んでいく。

 二人の夜はまだ終わりそうに無い。


流石にこれは……だめかな?

エッチな言葉は使ってないけど……。

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