能力
「君に与える能力の名は、《デンパ》だ」
は?電波?僕はそんなイカれた野郎じゃないんだけど・・・?
「電波ではない。《伝播》だよ。
君は前世の最期に伝えられる人に成りたいと願ったそうだね?《伝播》とは物を伝える力を大きくする能力さ」
・・・そういえばそんなこと思ってたな。
でもさ、
「それなんか微妙っつうか、ショボくない?」
コレが本音だ。
「当たり前さ。チートなんか与えたら何の面白みもないだろう?
そもそも、君が望んだ能力だ。ケチをつけられても困るというものだ」
それは確かにそうかも知れないが・・・。
「君の望みは叶えてやった。君も私の望みを叶えてはくれんか?」
「望みねぇ・・・。神様、あんたの望みはなんだ?」
「先に申したであろう?この世界に変化をもたらしてほしいのだ。この世界は君の好きそうな[武]が物を言う世界だ。前世のことは忘れて、生きてはくれんか?」
僕こと弘田歩は死んだ。
そして生まれ変わった。
今までとは違う。
もう失敗しない。
唯香みたいな人が出来たらちゃんと伝える。
新しい世界、前とは違う世界。
世界は・・・希望に溢れている!
「分かったよ、神様。
俺この世界でもう一度やり直す!」
それに何より、
「では、目覚めるのだ。この世界にも苦難は待っていよう。だが・・・決して挫けるでないぞ?」
面白そうだ!!
ついに出発!
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