ギフト
とりあえず助かった・・・。
でも今はやらなければいけないことがある。
まずは、男をどっかに縛り付けとかないとな。
暴れられると危ないし。
さて、しつこいようだが《伝播》は物を伝える力を大きくする能力だ。
今回も前回と同じく、僕の恐怖が増強されて男に伝わった・・・ということなのだろう。
今回、僕は男に自分の意志を伝えようとは思っていなかった。
(そもそもできなかった、って言うのが本音だけど・・・)
つまり、能力の発動は僕の意志とは関係ない。
平たく言えば、常時発動しているということだ。
次に男が固まる直前、全身の力が抜けるような感覚があった。
これも何か、能力の効果、あるいは副作用なのだろうか?
まぁ、何はともあれ・・・
「怖かった・・・」
っていうか何!?
僕の不幸ゲージ振り切れてんじゃないの!?
ステータス見せてみろよ!
絶対【Luk: -50】とかだから!
それに、二度あることは三度あるとか言わないよね!?
もう嫌だよ!難易度設定はeasyでお願いします!
数分後、男が目覚めた。
「・・・っうぅ・・・。ぁあぁ?何だ、こりゃぁ?」
そりゃそうだ。
『目が覚めたら縛られてました』なんてよっぽどのドMじゃなきゃ受け入れられないって。
「おい、坊主ぅ。て、てめぇ何しやがったぁ?」
《伝播》した恐怖がまだ消えないのか、男の声は震え気味だった。
「知らないよ。僕の能力の効果っていうのは知ってるけどね」
「能力だってぇ?てことは坊主ぅ、お前『ギフト』持ちかぁ?」
『ギフト』?何それ。
それが顔に出ていたみたいだ。
「お前『ギフト』を知らねぇのかぁ?」
「あいにく、僕はこの世界に来たばかりでね。
教えてくれないかい?」
男は少し驚いたみたいだった。
「お前『異界者』だったのかぁ。」
男は何かを懐かしむような顔をした。
「なぁ坊主ぅ。俺がこの世界を教えてやるよぉ。
・・・だからよぉ。ちょぉっと、これ解いちゃぁくれねぇか?」
僕は単純に答えた。
「だが断る!」
次回、今度こそ説明会?
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