Ⅴ ボイコットするのはほぼ全パートだ⁉
氷空が部室に入ると驚いた 人が10人ほどしかいない 何が起きたか分からない氷空にくるみがいった
「ここにいる人以外 ボイコットしちゃったにたいなの 理由は検討がつくけど…」 そのあと「じゃあいる人だけでも合わせようか」と無理矢理明るく振る舞った。
合わせた瞬間からカオスなメロディーが聞こえた それはサックスパート2年「本場 剛志」だった。 氷空は遊子華に「あんなめちゃくちゃなリズムで平気なんですか」と言ったが遊子華は笑顔で「平気だよ。 あいつは本番以外はドヘタだから」そう剛志は超大器晩成形なのだ。
氷空が目のやりどころに困ると、くるみが氷空の目に入った。
一人で7パートの楽器を交互にやっているのだ。 「息量」も「口形」も違うのに楽々と使い分けている。
驚いている氷空の肩をつつき遊子華はクラリネットパートを指さした。
3年の「大倉 安和」がクラリネットでトランペットの音を出しているのだ。
構造的には不可能なことである。 そうこの部活は、人間離れの希人ばかりなのだ。
それでも今の状況では、部活は続かない。とうとう顧問の先生は、定期演奏会を中止して、部活停止となった。