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Chaos 〜バグった世界の暮らし方〜  作者: 身勝手な鶏
1章:平穏と人権は脆く、運命は無情に働く
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討伐者資格試験編Ⅰ スタ連と拷問

1、2話の翌日です。

(行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない)

昨日のことは残念ながら夢ではなかった。俺に人権は認められていないらしい。

俺の自堕落な最高の生活は昨日の前半に終焉を迎え、今日、俺は討伐者資格の試験に行かなくてはいけなくなった。

ことの原因の約三割を占める本音ダダ漏れ女、真凛によると、資格申請では能力値の測定と少しの筆記と実技試験、書類申請とそこそこやることはあるが、それぞれがたいして複雑なものではないらしく、半日強で終わるらしい。

ということで俺は久しぶりに7時台に起きたわけだが、いかんせん玄関のドアが普段の10倍くらいに感じる。

(あー行きたくねぇ)

だが街での尊厳のために無理やり扉を開けて家から出た。


時刻は午前11時。俺は申請のために討伐者連隊(SuRe)の施設の近くのコンビニ、エミリーマートで真凛と待ち合わせをしていた。…午前9時に。俺はすでに真凛に23回の電話と56回のLAIN、1371回のスタ連をしたがその全てに反応がない。その間コンビニの駐車場の柵に寄りかかっているがもうそろそろ店員に不審に思われそうだ。

「ピコン♪」

LAINの通知音が鳴った。真凛だ。

『起きたなう』

『朝起きたら通知1450件とかきてたんだけどw』

…ふざけんな。どういう神経してたら待ち合わせの相手を2時間も待たせて眠りこけられるんだ。

『そうか。それは俺のお前への恨みの数だ。』

怒りを込めて返信した。

『あれ?意外と少ないね。』

即既読がついて、返信が来た。

………。

それから俺は真凛が来るまでの1時間、怒りのスタンプを力の限り送り続けた。


「ねぇ、今見たら通知6666件きてたんだけど。」

「そうか、それは俺の腕が死ぬまでのお前への恨みの数の一部だ。というかまず3時間待たせた俺に詫びを入れろ。」

電動スケボーみたいなのに乗ってようやく真凛が来た。少しも急いだ様子はなく、片手には缶のココアを持っている。

「あんたこんなにスタンプ送り続けるって、さすが暇人はやることが違うわね。」

真凛は俺の言ったことを完全に無視して呆れたように言った。

…こいつはどれだけ俺にスタンプをうたせれば気が済むのだろうか。

「なあ、ちょっとここに立ってみてくれ。」

俺は前の地面を指差す。

「へ?何で?」

そういいつつも真凛はそこの上に立った。

悪意之穴(ピットフォール)

俺はそこにあらかじめ設置していた落とし穴を作る複合スキルを発動した。

「な⁈」

真凛は咄嗟に何もできず、胸から下が完全にコンクリに埋まった。

「なぁクソ女。俺は姉貴が嫌いだがそんなあいつの言葉にはいくつか納得できるものがあってな?例えば、『〇〇してやろうかって言っても実行しなかったら、相手はつけあがるだけ。それを許せなかったら絶対に実行しなさい。』ってのがあるんだ。俺はそれで何回か酷い目にあったんだがやる側に回ると気分がいいな。そう思わないか?」

俺はにこやかに笑いながらしゃがんで目の前に情けなく埋まっている女に問いかける。

「ねぇ変態男。年頃の女を身動き取れなくしてどうする気?今、冬の初めでコンクリートは冷たいんですけど。はいはい、謝るから出してちょうだい?」

真凛がため息をついて言った。

…この女はそれで許されると思っているのだろうか。俺はコンビニに入り、あるものを買いに行った。

「ちょっと、待ちなさい!どこ行くのよ⁈」

真凛が騒いでいたが、完全にスルーした。


「ありっとうざいっしたー」

店員がもはや聞き取れない雑な挨拶をした。

「やっと帰ってきたわねクソ男。まさか『ママーあれ…』『しっ、見ちゃいけません』っていうのを自分が言われるとは思わなかったわ。何?放置プレイが好きなわけ?あんたの変態趣味に構ってる暇なんてないんですけど。」

「おい、勝手に人を変態扱いすんじゃねぇ。そういうシチュエーション想像する方が変態だろこのドM女。」

俺はレジ袋から氷とマジックペン、そしてあんまんとサンドイッチとエミチキレッドとホットのほうじ茶を取り出した。

「あら、そのあんまんたちは私へのお詫びね?あなたにも優しさは残ってたのね。さあ、ありがたく受け取ってあげるから出してちょうだい?」

こいつ面白いくらい空気を読まないな。もうわざとやっているんじゃなかろうか。

「何言ってんだ。これは俺の昼飯だよ。お前のはこっちだ。」

俺は氷とマジックを持って真凛に近づく。

「ねぇ、ちょっと、何する気?考えて?今冬よ⁈そんな不適な笑みで氷持ってこっち来ないで⁈わかった、私が悪かったから!お願い、待って!ちょま、止まっ、止まれぇ!私たちには言葉があります!どうか話し合いの機会を!」

パクリセリフを言う程度には余裕があるようだな。それにしても文末が句点で終わらない女だな。

「すみませんごめんなさいお願いしますやめてください夕飯奢るので許してくださいこの度は集合時刻に3時間も遅刻してしまいまことに申し訳ありませんでしたもう二度とこのようなことのないよい尽力していく次第です今まで舐めた口聞いてすみませんでした昨日は本当に助かりましたこれからもどうぞよろしくお願いしますつきましては麻義様止まっていただいてもよろし…

にぎゃゃぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎‼︎!!!」

俺はこの埋まってる割に肺活量のすごい女の首の周りに氷を並べた。

「さてと…」

そして顔に落書きをして写真を撮った。

「くぁwせdrftgyふじこlp‼︎‼︎‼︎寒い死ぬてかその連射する手を止めろこんの小鳥遊バカ義!嫁入り前の少女を何と心得るかこの外道!あんたここから出たらタダじゃ済まないかりゃああああああ‼︎‼︎」

俺は頬にも氷を当てた。

「ふぐっ、えっぐ、ごべんなざい、ずびばぜんでじだぁぁぁ‼︎、ざむい、ざむいよう‼︎」

真凛は泣きながら謝り出した。

(まあこんなもんか)

「術式解除、魔法合成・熱×風、温風(ヒートブレス)

俺は魔法を解除して温風をかけてやった。

「ママーあれって…」

「しっ、見ちゃいけません!」

…まさか自分にも言われることがあるとは思わなかった。

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