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第64話おまけ 暗躍する怪しい女達(その4)

1話完結型なので気楽に読んでください!


◾️ディアブロ(バームベルク侯爵)

屋敷に来た侵入者(美女限定)を罠やモンスターを使って捕獲を楽しむ。悪魔伯爵と恐れられているが前世はオタク趣味のサラリーマン。表向きは隣で善良な領主をしている。


●エルザ

アシスタント兼ツッコミ。ディアブロの命を狙う刺客だったが、捕縛され悪趣味な遊びに付き合わされている可哀想な女性。金髪巨乳でお姉様系美女。


リズムダンジョンを突破されてしまった黒づくめの謎の集団。そのリーダーはナンバーワンこと、私。マチルダだ。


「……マチルダ女伯様、いえ、ナンバーワン。突破されちゃいましたね」


「仕方がない。こうなったら私の館で足止めしましょう」


「しかし、どうやって?素通りされますよ」


「ふっ。これを見なさい」

取り出したのは白い宝玉。


「これは天気を変えられるマジックアイテムなのです」


「なるほど。前回の雷雨もこれでしたか。しかし、高かったのでは?」


「そうでもないですわ。4個セットで30%オフだったのです!」

買い物上手でしょ?もっと褒めなさい。


「4個で30%オフ……一応聞きますが天気の種類は?」


「前回の雷雨、今回の吹雪と、あとはポカポカ陽気とどんより曇りだわね」


「……2つは使えないですよね。高い買い物でしたね」


「そう?4個セットで3割引だと、単品で買うより……高くなる……」


「女伯様。買物は慎重にといっているではないですか!」


「まあ、仕方ないわ。ナンバー3よ。今回は私の補佐役として執事をやってちょうだい」


ーーーー


作戦通り、バームベルク侯爵一行がマチルダ女伯の館にやってきた。


「予定通りです。ナンバーワン」

「フフフフ。それでは異端者とはいえ、この吹雪だ。慈悲深い女主人としてもてなしてやろう」


「旅の方。私はこの館の主人、マチルダです。吹雪の中、巡礼の旅を……さあ、中で暖をとってください」


私はバームベルクの一行を中に招き入れる。


(そろそろかしら……)

私は執事をしているナンバースリーに目で合図をした。その合図を受けて動くナンバースリー。

しばらくして外から轟音が響いた。


「あの音は……?」


全員が顔を見合わせる。


「マチルダ様。吊り橋が落ちました」


ナンバースリーが静かに告げる。


しかし私は落ち着き払って告げる。


「またですか……ご安心ください。あの橋はよく落ちるのです。吹雪が止めば麓の領民が修理します。復旧まで、ここでお過ごしください」


そう。これで物理的に足止めするのだ。これで連中は何日かこの館に滞在せざるを得ない。


「いやあ、疲れた。部屋で休ませてください」

さっきまでヘラヘラしていたのに、奇妙な男だ。執事役のナンバースリーが部屋へ案内する。


しばらくして……ドンドンドン……

扉の音がする。


「旅の途中で吹雪に遭ったのです。宿をお借りしたい」


もう一人客人が来た。橋が落とされる前に渡ったのか?奇妙には思うが放ってはおけまい。


「私は帝国のディアブロ伯爵の従兄弟。探偵をやっています。人呼んで名探偵ディアブロ!」


「はあ……」

何とも奇妙な来訪者の登場に呆気に取られた。


やがて夕食の時間。

使用人が皆を食堂へ案内しようとする。


「それでは私は侯爵様を呼びに行ってきます」


侍女が客室へ向かったが戻ってこない。


「私が様子を見に行きましょう」


ディアブロ探偵が向かう。

そしてしばらくして


「きゃあああ!」


侍女の叫び声だ。私も駆けつける。


ベッドの上に、侯爵の死体があった。

一目でこれは死体だと分かった。


探偵が叫ぶ。

「今すぐこの城にいる全員を広間に集めてください!」


「は、はい!」

侍女が私の許しなく探偵の指示で勝手に動く。私自身は、足止めをしようとしていたターゲットが死んだことで動揺していた。殺すはずではなかったのになぜ?


ディアブロ探偵の指示に従い広間に全員が集る。


「さて、これで全員ですかな?」


意味ありげに帽子のツバを触ってからこう言った。


「犯人はこの中にいます!」


この怪しい探偵は何を言い出すのだ?


同志ナンバーランク外ことマルコ大司教が食ってかかり、探偵の指示に従わないと宣言した。いいぞこれもっとやれ。


「冗談じゃない! 誰が殺人者かわからんのに、こんなところにいられるか! ワシは自室に籠る!」


「大司教様、危険です!」


「うるさい! 神はワシを守る!」


侯爵の侍女が引き止めるのも聞かずに大司教は自室に去っていった。



探偵は残った面々に聞き取りを始めた。

誰がどこにいたか、何を見たか、何を聞いたか。

そんなものを聞いてどうするんだろう。悲鳴が聞こえた時は使用人も含めて侯爵以外の全員が大広間にいたのだから。


しばらくして


「ぎゃああああ!」


大司教の悲鳴が響いた。


私たちはたちは一斉に駆け出す。

またしてもだ。全員大広間にいたのになぜ?


「ひっ」


扉を開けると、そこにはベッドの上に血まみれの大司教の死体があった。


「……同志ランク外……」

迂闊にも思わず声にしていた。


「マチルダ女伯。今、何と?」

探偵に聞かれたか?


「い、いいえ……何でもありませんわ」

ごまかせただろうか。心配は残る。


大広間に戻り、館の使用人達、私の同志達と相談する。

(ナンバーワン。さすがに殺しは……)

(ちょっと。私じゃないわよ。ナンバースリー、犯人に心当たりは?)

(さあ?我々ではなく、連中の仲間割れでは?)

(確かに護衛騎士とメイドは怪しいわね。主人が死んだというのに驚きもしない)

(でも、なぜナンバーランク外こと大司教まで殺されたのでしょう?)

(もうわけがわからないわね……はやく吹雪が止んで橋を復旧してもらわないと困るわ)


シナリオにない殺人が起きている。

この悪夢が終わってほしいと願った。


ディアブロ探偵は私に質問をする。


「マチルダ女伯。あなたとバームベルク侯爵の関係は?」


「関係もなにも、初めてお会いしましたわ」


「何か侯爵を恨んだり、許せないことはありますか?」


「私を疑っているのですか!?」


「なにもあなたが犯人だと言ってません」


人のことはお見通しとでも言わんばかりの態度。気に食わないわ。


「ただの確認です」


「……バームベルクは信仰心の薄い街だと聞きました。信心深い私にとっては、許せないといえば許せません」


「ふうむ。動機はあるが初対面、と」


「ええ。そうですわ。もういいかしら?」


私は付き合ってられないと思い、背中を向ける。


「すみません。最後に一つ」


「なにかしら?」


「猫の話は好きですか?」


オバチャン軍団の変装の件?まさか。


「……普通ですわ」


「あと、ダンジョンって貸し切ると高いそうですね」


「な、何のことかしら!」


この探偵。私たちの存在に気づいている。

私は言いしれぬ不気味さを感じていた。


ーーーー


朝になった。ほとんど眠れなかった。明るくなれば、この悪夢から逃げられるかもしれない。神よ……。


「マチルダ様! 大変です!」


料理人が駆け込んできた。


「地下のワイン倉庫から、大司教と侯爵が縛られた状態で見つかりました」


「えっ?どういうこと?確かに死体があったはずだけど……」

「はい。私も見ました」


私とナンバースリーが顔を見合わせる。


「そういえば客室の死体は?」


「マチルダ様。客室には最初からなにもなかった様に消えています」


使用人の報告に思わず固まる。確かに昨夜見たのに?


はっ。そういえばあの胡散臭い探偵は?


「ディアブロ探偵は、橋が開通したからと先に帰りました」


「えっ、橋が……?」


玄関へ向かうと、扉の外には立派な石橋がかかっていた。

吊り橋ではない。頑丈そうな橋だ。

「な、何が起きているの?奇跡?」


「これですぐ出発できますね!」


侯爵が何もなかったように出発しようとしている。


「いやあ、女伯! お世話になりました。我らは先を急ぎますゆえ!」


この男は異端などではなく、神の加護があるのでは?この目で確かめないと。


「私も行きます」

思わず言っていた。


「あなたの信仰心が本物か、この目で確かめるのです!」


吹雪は止み、空は白く澄んでいる。


この男についていくことが信仰の道に通じるかもしれない。

そんな思いを持って旅に同行することにした。

こんなくだらない物を読んでくださってありがとうございます。

是非是非感想など聞かせてください♪


いろんな人に読んで欲しいので⭐️評価などいただけると嬉しいです!

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