番外編 ディアブロ秘宝館 その10 SAIZOUの模型/改造ホウキ
◾️ディアブロ(バームベルク侯爵)
屋敷に来た侵入者(美女限定)を罠やモンスターを使って捕獲を楽しむ。悪魔伯爵と恐れられているが前世はオタク趣味のサラリーマン。表向きは隣で善良な領主をしている。
●エルザ
アシスタント兼ツッコミ。ディアブロの命を狙う刺客だったが、捕縛され悪趣味な遊びに付き合わされている可哀想な女性。金髪巨乳でお姉様系美女。
ディアブロ邸別館
今までの刺客にゆかりのある品物を展示するディアブロ秘宝館。
第18話 くノ一には湯煙がよく似合う
展示品:巨大アスレチックSAIZOUの模型
「今回は……精巧ですね」
エルザがじっと見つめていたのは、裏庭にある巨大アスレチックSAIZOUのミニチュア。
コースは緻密、罠のギミックまで動く。
「ふふん。忍者の里にあるという本家SAIZOUを、これをもとに完全再現したんだ。
裏庭のあれ、僕が結構な時間をかけて作ったんだよ!」
「はあ。そういえば、これを作ってる時は仕事を真面目にやって時間を作ってましたね」
エルザの視線は冷たい。
でも、僕は気にしない。こういう模型とかフィギュアが好きなのはオタク男子あるあるなのだ。
「まあでも、くノ一達、毎日練習してるんだ。完全制覇を目指してさ。いいだろ? 夢がある」
「そうですね。私も挑戦しましたが。」
「お、エルザもか。どこまで行った?」
「一回目で完全制覇しました」
「……え?」
ちょっと待ってくれ。
あれを初見で?
「ですから、くノ一たちが私に意見を求めてくるのです」
「……あー……だから、くノ一軍団がエルザの言うことを絶対に聞くのか……」
改めてエルザの恐ろしさを知った瞬間だった。
⸻
第19話 ブンブン魔女と退職代行
展示品:改造ホウキ(レプリカ)
「今回は実物だよ!」
僕が胸を張って示したのは……箒。
ただの箒だ。
「……掃除用の箒にしか見えませんが?」
「ち、違う。これは暴走族魔女が乗ってた“改造ホウキ”のレプリカなんだよ」
「レプリカですか」
「だ、だって魔女じゃないと浮かないし……本物持ってきても、ただの箒……」
エルザはため息をついた。
きっと心の中では「この領主、また妙なもの作ってる」と思っているに違いない。
「でもね、これは音が出るの。ほら、展示ケースの横のスイッチ押してみて」
エルザが押した。
その瞬間。
“ブンブンブブン!”
“ウォンウォンウォン!!”
“パラリラパラリラァ!!”
館内に爆音が響き渡る。
箒がビミョーに震え、箒の先端からは火花のような光が飛んでいる
「………………これは、何ですか?」
「暴走魔女がホウキに乗った時の音を忠実に再現しました」
「忠実に再現する必要はありますか?」
「ご……ごめん……作ってから、それ思った……」
しかも、スイッチを切るまで延々と鳴り続ける欠陥仕様だ。
展示ケースの隣には、なぜか“魔女ステッカー(呪い注意)”と、リーゼント型のヘルメット。
どう見ても完全にやりすぎである。
ディアブロ秘宝館を包む気まずい静寂。
この場をどう収めればいいのかわからない地獄がしばらく続いた。
続く
こんなくだらない物を読んでくださってありがとうございます。
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いろんな人に読んで欲しいので評価などいただけると嬉しいです




