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番外編 ディアブロ秘宝館 その3 呪いのブーツ/魔女のお尻クッション

ディアブロ邸別館。戦利品の展示コーナーに僕とエルザがいた。


「あれ、ここのケースは空ですよ?」

エルザ疑問を投げかける。


「そう。4番目の展示ケースに入れる予定のものは、あまりにも危険な呪物とも言えるものだったため展示を断念してるんだ」


「そんな危険なものありましたか?」


「どうしても...と言うなら封印を解くけど?」


「いや、別にいいです」


「まあそう言わずにさ」

僕は半ば強引に奥から件の呪物を運び出してきた。呪物は厳重に封印されていた。


「じゃあ開けるよ」

箱を開けるとそこには1足のブーツ。しかし...臭い。


「ごひゅじんさま。はやくしめてくたはい(ご主人様。早く閉めてください)」


「これどうやってもにほいがとれないんたよね(これ、どうやっても匂いが取れないんだよね)」

僕はブーツの入った箱を閉めた。


「バカップルパーティの女。足の臭い白魔道士のブーツですね」

エルザがようやく気づいた。


「そう!呪いなのかな?主人がいないのにブーツだけ異臭を放つんだ」


「何かが無念だったんでしょう」


「ディアブロ邸でカップル破局したしね」


ーーーー


「次の展示品はこれだ!」


「これ、なんですか?」

エルザが疑問に思うのも当然だ。あまり普段から見かけるようなものではない形。言うなれば「ちくわ」?そんな形の布製の物体。


「ああ。これは第5話で登場した魔女が箒に付けていたクッションだよ」

僕が解説をする。


「ああ……あの……お尻の悩みを抱えていた魔女ですか?」

エルザが言葉を選びながら確認する。


「そう。痔に悩む魔女を長年助けていたクッションだ!」


シーン。静まり返る邸内。その時


「クッコロ!クッコロ!クッコロ!」


女騎士時計の時報が鳴り響く。

「あ、3時ですね」


沈黙に耐えかねたエルザが時間の話をする。


「このクッション薄い割にはフワフワなんだよ」


ケースから取り出し、エルザに渡す。

「本当ですね。無駄にいいクッションです」


「魔女にとっては死活問題らしいよ。痔」


「確かにそうでしょうけど」


あの体制で箒に乗り続けるのだ。ほとんどの魔女はお尻のトラブルで悩んでいる。


「このクッション。いかに薄いものにするかが魔女の中ではステータスなんだって」


「どう言うことですか?」


「薄い方が勇気があるってことらしいよ。『あいつ!死ぬのが怖くないのか!』って感じで尊敬されるらしい」


「貴族が所持品を自慢するようなマウント合戦みたいなものでしょうか」


「貴族も魔女も本質は変わらないのかもね」


続く

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