2/5
何故、母親が嫌いなのだろうか。
そうだな。もう少し後の話だ。
小学四年生の頃の出来事については話したね。
では、小学六年生の出来事に移動しようではないか。
私は家族も嫌いだった。父親が暴力で解決するような人間で、母親もそれを見過ごしていた。
母親は精神的に参ると私を殴るようになっていった。
ただ、殴っていても父親は母親を責めるのではなく
私を責めるのだ。
まぁ、これは普通だろう。ここからが問題だ。
「お前の為に殴っているんだ。」
「お前が勝手に腹の中に入ってきたんだ」
「最初からお前なんて要らなかった」
「施設に連れてってやる」
あぁ……私は物なのだろうか。
″母親″としての責務が疲れているからこそ出てくる言葉なのだろうが、私は当時″小学六年生″だ。
そのような年齢では母親の気持ちなんて察せず、「あぁ……私は要らない″物″として扱われるんだ。」
という心境になった。
その日から、「私は″母親″が嫌いになった」