表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブールノイズの罪  作者: デグリーズノート
Chaptre Ⅰ 汚れた目の子供たち
3/23

第1節 ブールノイズ


亡国の都ブールノイズ。

この地方で産出される白色土によって建てられた建築群は、それを遠目に眺める旅人たちによって"白の都"と呼ばれた。しかしそれは優れた剣術により、近隣諸国を力で封じ込めていたことを暗に皮肉った言葉でもあった。"武力で白を語る国"と・・・。

だが長びいた戦乱の傷跡は深く、終戦から五年の月日が経過した今でも、戦火によっていたるところが倒壊し黒くくすんだままの状態で放置されている。


現在エスペランザの支配下にあるこの地では貧困にあえぐ民の生活は苦しく、それを象徴するかのように治安も悪い。道端には住む家も持たぬ戦災孤児たち(ストリートチルドレン)が溢れ、盗人まがいの方法でその日その日を繋ぎとめるようにして生きている者も多くいた。夕闇が迫りブールノイズの景観がオレンジ色から青白く移り変わる頃、ブールノイズの闇の部分が目覚め動き出す。


緩やかな坂道が続く旧居住区エリア。

戦乱のダメージが色濃く残る一角を小さな足で駆けるジマの姿があった。彼は慣れた足取りで半壊した家屋のひとつに潜り込むと、目的の人物を見つけ出して大きな声で語りかける。

「起きてニール!食べるものを探しに行こう」

部屋の隅で膝を抱えたまま眠っていたニールは、その声でゆっくりと目覚めるのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ