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ジダイサクゴ1
その後も、バイクと彼は話続けて、バイクが、もう話すことが尽きた時、彼はバイクに言った。
「あのさ…君の今の機体、全ての回路の状態は、万全なんだ……だから、もう一度、君一体で『光速』になり、好きな時代に行けるとは、思う…ただ、…」
「ただ?」
「僕とは、お別れになると思うんだけどね!」
明るく、そう言う彼に、バイクは、即座に聞き返す。
「どうしてですか?」
「おそらくだけど、君と君の主人が行った時空移動は、それを行った分だけの時間軸を生み出すんだよ。
全てが無機質で構築されている君は、その作用が、どう君に働くか分からないけど、つまり、君が、また、時空移動を、どのようにやっても、その女性に起こったこと、それがあり、君の主人が、やったことは、どこかの時空列に必ずあり、‘’なかったこと‘’には、ならないと、僕は踏んでいる…。」