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マジで冷静に聞けるから。
ほどなく、男は、座り込み、しばし沈黙する。
バイクは、それを、やはり、しばらく見て、ゆっくり話し出した。
「私は、アナタの顛末を知って、未来からタイムワープしてきて今、ここにいるんです…。」
座り込んだままの彼は、確かに、そう聞いて、目の色が変わる。
それを見ての、バイクの、次の語り。
「アナタ、あの晩に今から、私に乗って行こうとしてましたよね。
そう、あの晩…彼女は、ここら辺のバイカー達には知らない者がいないくらいになって、あの晩も彼女は、アナタが時折いく、バイカー達の溜まり場の中心にいた……。
アナタ、あの日は朝から、どこか不機嫌で、夜に、あそこに行きますが、彼女が他の輩に取り巻かれている状況をいつぞやのようにキツイ目で見て、一人、その場から去っていかれた。
私に乗っている時、
『嫌な予感が消えないな…』と呟いて。
そして、それから、そうもしないうちに、アナタは、彼女が精神を病んで、どこぞやの療養施設に入ったことを知る……しばらく、家に引きこもったアナタは、あの夜にタイムスリップをすることのみに頭がイッパイになり、私が小旅行を持ち掛けた三日前に至ります。」
彼は、黙って聞いていたが、しかと体をバイクに向けた。
そんな彼に、なお、バイクは、続ける。
「アナタの、そうなってしまった顛末というのはね… それは…」




