目次 次へ 1/16 西暦2032年 5月11日 「なぁ、どうしたら、『ただマジに可愛かった』と伝えられたかな…?」 「もう一度、私に股がり、戻るんですよ!戻るんです!!」 誰もいない路地裏で、ライダースーツの男は、動かなくなった。 次の瞬間、その傍らにあった、大型バイクのみが、靄にかかり消える。 バイクには、意思があった。 見慣れた街だと、即座に理解した、そのバイクは、今いる場所から自分の主人を探し求めて、爆走する。 夜だった。 誰も乗っていないバイクが走ることが何も珍しくない時代の夜であった…。