第90話 薬屋
ギーラ達は石造りの建物の真ん中にある扉を開けて中に入る 建物の中は正面にカウンターが設置されていて部屋の一部の棚にはビンに入った色鮮やかなポーションが同じ色や種類ごとで並べられている
「ニャ あそこの棚にはニャ いっぱいビンがニャ 並べられてるニャ~」
シルキャドはビンが並べられた棚を見ながら言っている
「うん そうだね あれが回復薬や治療薬かもね この薬屋で売っているのは薬草じゃなくてビンに入ったポーションタイプみたいやね」
ギーラもシルキャドが見ているビンが並べられてある棚を見ながら答える
「はい そうみたいですわね この町のこの薬屋はビンに入ったタイプを販売されてるんですね」
ローズメルファも話す
「すいませ~ん どなたかいますか~」
ギーラは薬屋のビンの入った棚を一通り見てから店員がいない事に気付いて声を出して店員を呼ぶ 少し待つと部屋の奥から小柄で髪の色は銀色で耳が特徴的で大きく尖っており顔の目は大きく深い緑色の洋服とマントを纏った若い女性がピョコピョコ小走りで近付いてくる
「は~い お客様ですね お待たせしました 奥の部屋で薬を調合していたものでお待たせしました ごめんなさいね」
その耳が尖がって深い緑色の服を着た女性が謝りながらカウンターの所までやってくる
「いえいえ 薬を見せてもらおうと思いましてね」
ギーラはその女性を観察しながら言う
「は~い 勿論見てくださいね この店では回復や毒や麻痺の治療やある程度の種類は揃っていますので お客様達のご要望にはお答え出来ると思います」
その女性はニッコリ笑顔で話す
「ニャ お姉さんはニャ 人間族? 猫族? 犬族? 何族なのかニャ? 私はお姉さんの種族はニャ 始めて見るかもニャ?」
シルキャドは聞きたい事はすぐ聞く病を発揮させてその女性を上から下まで舐めるように見てから首を傾げて聞いている
「は~い 私はエルフ族です あまり見かけないでしょうね この町ではエルフ族は私ぐらいですからね」
エルフの女性はシルキャドの質問に何の抵抗も見せずにすぐに答える
「ニャ お姉さんはニャ エルフなのかニャ それは凄いニャ~ 始めて見たニャ」
シルキャドはテンションが上がり思った事を迷わず悩まずはっきり口に出して答える ギーラも顔はクールだが心臓はバクバクで「うおっ マジか エルフとかマジか ほんまにマジか 耳はやっぱり尖がってるし髪の色も銀色やし俺のイメージとバッチリ完璧ですや~ん 初エルフ 初エルフ 初エルフ」と「初エルフ」の所をリズミカルに言いガッツポーズをしそうになるが顔の表情は「フッ」と口元を少し動かずだけで何とか耐える ローズメルファは「あらあら エルフは珍しいですわね それならここの薬は信用出来そうですわね」と思い綺麗な顔にいつもの笑顔をしながらウンウンと軽く頷いてエルフの女性を見ている トラとオトギは何も考えていなくて一応エルフの店員の女性を腕を組んで仁王立ちで警戒しながら見ている
「ニャ 何でニャ この町のニャ この薬屋で働いてるのかニャ?」
シルキャドの聞きたい事はすぐ聞く病は衰えを知らずにドンドン力を発揮させて店のカウンターに身を乗り上げて尻尾をブンブン振りながらワクワクした顔で聞いている
「は~い 話せば少し長くなるので簡単に言いますね このお店に今は住居兼薬屋で人間族のお爺様と2人で住んでいるのですが50年ぐらい前でしょうか? 私が森で迷子になりモンスターに襲われていてもう少しで命を落とす所でお爺様にモンスターを撃退してもらい命を救って頂いてから私は恩を感じまして お爺様がこの町で住んでいてこの薬屋を営業されてましたからお手伝いをしたくてこの町に住み薬屋もお手伝いさせてもらってます」
エルフの女性はまたも何の抵抗も見せずにすぐにシルキャドの質問に答える
「ニャ なるほどニャ そうなんだニャ トラと同じなんだニャ それとニャ 名前も知りたいニャ 私は誰が見ても可愛くて美しいニャ シルキャド ニャハハハハハ そしてニャ あの無口で筋肉ムキムキの2人はニャ トラとオトギ そしてニャ 赤い髪に赤いワンピースを着ていて物知りな女の人がニャ ローズメルファ その他がニャ ギーラだニャ」
シルキャドは自分を褒めてから他の相棒達を紹介して最後にお決まりのギーラの紹介をエルフの女性にする
「ちょちょちょちょちょ 誰がその他やねん リーダー 俺リーダーですやん シルキャドは~ん なんでやねん」
ギーラはシルキャドがエルフの女性に相棒達の自己紹介を始めた所でピンッときて「はは~ん シルキャド仕掛けたな バッチリ任しとけ」と準備をしてから最後にシルキャドの胸の上を手の甲で軽く叩いて「なんでやねん」とお約束で突っ込んでからシルキャドとハイタッチを交わしてから2人だけで喜んでいる ローズメルファはニコニコ笑い トラとオトギは無の感情で見ていて エルフの女性はお口ポカーンでギーラとシルキャドを見つめている
「・・・・・え、え~と 自己紹介ありがとう御座います 私はエルフ族のシュガーロゼスです」
シュガーロゼスは数秒固まってからハッと意識を戻してから自分の種族と名前を紹介する
「ニャ シュガーロゼスかニャ 良い名前だニャ 私からはニャ 以上だニャ 後は任せたニャ」
シルキャドはそう言うとカウンターに身を乗り出していたのを止めて両手を頭の上で組んで棚に並べてあるポーションのビンを見ながら「ニャ 綺麗だニャ~」と言っている
「・・・・・ お、おう も、もうシュガーロゼスさんに質問は無いのね・・・・・ それじゃあ商品を見せてもらっても良いですか?」
ギーラは「シルキャド 早っ 天然あいかわらず恐るべし」と数秒考えてからエルフのシュガーロゼスを見て聞く
「は~い ゆっくり見て下さいね シルキャドさんはお元気なんですね」
シュガーロゼスは言葉を選んで「お元気」と笑顔で言ってからギーラを見る
「えへへへへ そうなんですよ 何か失礼な事があったならすみませんね」
ギーラは半笑いで気持ち悪い笑いをしてから2本ある右腕の上の腕の人差し指で頭をポリポリ掻きながら申し訳無さそうに話す
「いえいえ お元気なんで少し驚きましたが もう全然大丈夫です それではどのような薬をお探しですか?」
シュガーロゼスはスイッチを切り替えてギーラの4本腕をマジマジ見てから笑顔でギーラに聞く
「え~と とりあえず回復と異常状態を治せる薬があれば欲しいですね 俺薬買うのが始めてなのであまり分かりませんから」
「そうなのですね 分かりました それでは少しお待ち下さいね」
シュガーロゼスはギーラにそう言うとポーションが並べてある棚に歩いて行き数本手に取って戻ってくる
「お待たせしました この薄い赤色のビンが回復薬で少しの傷なら治せますね そしてこちらのもう少し濃い赤色のビンの回復薬はそちらの薄い赤色のビンよりは傷の治りは大きいです」
シュガーロゼスは赤色の濃さの違うビンを色々指差しながら説明する
「じゃあ 回復薬は赤色で色の濃さで効果が違うのですか?」
「はい そうですね ですが人間族や獣人や魔物などの種族の違いや体の大きさや依存性で薬の効き方の効果がまったく違いますので一概には言えませんが大体は色の濃さで判断出来ますね ですから簡単な見分け方ですが赤色が回復薬で毒の治療が青色で麻痺の治療が緑色で他にも症状の違いで色々な色で区別されてるのが多いですが 例外とかで赤色の回復薬の色でも効く方と効かない方やそれに体に悪く効くのも有りますし最悪命を落としてしまう場合も有るので もしダンジョンで発見された場合はしっかり鑑定されて使うのがオススメですね 私の薬屋は大丈夫なんですが危険な薬屋や違法な薬屋の薬は危険な場合も有りますから見極めと鑑定は必須になります」
「なるほで 自己責任ですね 勉強になりました それでは赤色の回復薬と青色の毒治療と緑色の麻痺治療の薬をとりあえず頂けますか?」
「は~い 色の濃さはどれにしますか? 今店に置いてあるのは赤色の回復薬だけが3種類で青色の毒治療と緑色の麻痺治療は1種類で店の在庫の3段階の真ん中の薬が置いてるので 回復薬だけ色を選んで頂けますか?」
シュガーロゼスはカウンターの上に置いた3種類の色のビンを説明してから話す
「う~ん ローズメルファ 赤色の回復薬の色の濃さはどうしたら良い?」
「そうですわね 私が思うのは1番色が薄いのは必要が無いと思うので真ん中の濃さか1番濃いのが良いと思いますわ」
ローズメルファは3種類の赤色のビンを見ながらギーラに言う
「分かった ローズメルファ それじゃあシュガーロゼスさん 赤色の回復薬は真ん中の濃い色を5個と1番濃い色を5個と毒と麻痺治療の薬を3個ずつ貰えますか?」
ギーラはそれぞれの色のビンを指差しながら言う
「は~い 分かりました ありがとう御座います」
シュガーロゼスはギーラの言葉を聞いて置くのポーションが並べてある場所に行って注文した本数を取ってからカウンターに戻って来て丁寧に布袋に入れながらギーラに笑顔で渡す ギーラも笑顔で商品を受け取りお金の入った布袋をシュガーロゼスに渡して大量の正規の値段のお金を抜き取って貰う
「ギーラさん達購入ありがとう御座いました」
シュガーロゼスが頭を下げて言う
「うん 始めての薬の買い物をシュガーロゼスさんで良かったです ありがとう」
ギーラも軽く頭を下げて礼を言う
「は~い また良ければお越し下さい」
シュガーロゼスも笑顔で言う
「ニャ ギーラ 買い物終わったかニャ それじゃあニャ シュガーロゼス また買いに来るからニャ~」
「はい また寄らせて頂きますわ ありがとうですわ」
「「「ヨシ カイモノオワリ ツギドコイク?」」」
天然と生きてない女の2人の相棒達はシュガーロゼスに話し掛け筋肉ムキムキの2人の相棒達はギーラに同時にハモリながら話し掛けて最後にギーラはもう1度軽く頭を下げてシュガーロゼスの「は~い」は少し気になったがスルーをして薬屋の扉を開けて活気のある町中にギーラ達は進んで行く




