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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第8話 トラ 体もアレもレベルアップ

コボルト10対との戦いを終えトラと反省会をしながらカレダー町へ2人は歩いて行く


「中央の4匹コボルト、トラが戦う予定やったけど知らん間に投げナイフ投げて攻撃してたな~」


「ウン、ダイジョウブ、コボルト、オソイ、ギーラ、ハヤイ」


「まあ~そうやねトラが言ってたみたいにコボルト逃げるのが早かったしね」


「ウン、コボルト、スグニゲル、ヨワイ、ヨワイ」


トラはそう言うと少し残念そうにガッカリして溜息をつく


「ははは~トラは強い敵がいいんやね、あんまり無茶は止めてね」


「ウン、トラ、ヨワイ、キライ、ツヨイ、スキ」


「ははは~素直でよろしい、じゃあ~強い敵殺しまくる?」


ギーラが冗談っぽく言う


「ウン、フンッ、フンッ、ツヨイテキ、コロス、ツヨイテキ、コロススキ」


鼻息が急に荒くなり胸を張り右手に持つ鉄の棒フンッフンッフンッフンッ数回高々と上下させて謎の俺やったるアピール炸裂


「あっ、は~い、また今度、暇な時間が出来た時にやれたらいいですよね~・・・・・」


ギーラは話して横のトラをチラッと見るとまだフンッフンッフンッフンッのアピールがパワーアップ


「あの~トラさん、武器とかの調子はどうですか?~」


ギーラがフンッフンッフンッフンッのヒートアップを忘れさせる為に違う話題を振る


「ウン、コノボウ、カルイ、オモイ、タクサン、コロスデキル」


トラがフンッフンッフンッフンッを急にピタッと止めて右手で上下させていた鉄の棒を思い出したかのように眺めて答える


「なるほど、じゃあ~カレダー町でトラが気に入る武器をメインで探してみようね」


「ウン、ギーラ、ヤサシイ、トラ、ギーラ、スキダ」


トラからの急な好き発言にギーラは少し驚く


「お、お、おう、気に入る武器があればいいね」


ギーラはそう言いながらトラの頭の兜をポンポンと優しく叩くとトラは嬉しそうにギーラを見つめた、そんな会話をしながらしばらく並んでテクテク歩くとカレダー町が見えてきて二人は止まって町を眺める、それは大きな石が積み重ねられた壁に守られ、想像以上の大きな町で門は大きく開かれてその下を人々や荷物を積んだ馬車が忙しそうに行ったり来たりしている


「おおお、やっと見えてきたな~、こっちに来て初めての町やから興奮するね」


ギーラは目を輝かせ町を見てトラに話す


「ウン、トラモ、マチスキ、オオキイ、オオキイ」


トラも興奮して壁と大きな門を見ている


「もうすぐ到着しそうやね、それじゃあカレダーの町まで行進開始」


「ウン、コウシン、コウシン」


そしてカレダーの町に二人で並んで歩いて向かいながらギーラはある疑問が頭に浮かぶ「たしかゴブリンって嫌われてるよな、低知能、凶暴、汚い、嫌われ者、ブサイク、人を襲う、家畜を襲う、田畑を荒らすその他色々・・・・・簡単に言うと人間の敵・・・・・」一瞬で前世の一般的なギーラの悪いゴブリンのイメージが頭に浮かぶ、それでチラッと横のトラを見ると楽しそうにいつもの「ギ、グ、ゲ」のコンビネーションの鼻歌をサビの部分だろうか首を左右に揺らしてリズムを取って1人で盛り上がっている、それを確認して視線をカレダーの町に戻しギーラの考えが決まる「まあ~何とかなるでしょ、そりゃ悪いゴブリンもいれば良いゴブリンもいるでしょう気にしたら負けそう~気にしたら負け」以上と考えてこの論理的かつ穴などまったく見当たらないパーフェクト過ぎる答えに満足して頭の中で納得する、最後に俺天才もしくは神と思いカレダーの町の大きな門に到着する、その大きな門の横には守衛らしき人間が目を凝らして大きな門の下の道を往来している人々や馬車を観察している


「こ、こ、こんにゃにわす」


ギーラとトラが人々の往来の流れに乗って守衛の横を通過する時に、ギーラはトラの悪いイメージのゴブリンの姿を考えていた事もあり少し不安の感情が完全に反映されてカミカミでグダグダな恥ずかしい挨拶を口走る


「ウン、コンニチハ」


トラは絶好調の鼻歌を止めて滑らかな挨拶で守衛の横を通り過ぎた


「こんにちは、旅人さんですか、ごゆっくりカレダー町を楽しんでくださいね」


守衛はギーラとトラを見ながら笑顔で挨拶


「へ、へ、ヘイ」


「ウン、トラ、タノシム、マチ」


トラは笑顔で挨拶を返しギーラは引きつった笑顔で返す、ギーラは緊張で大きな門を越えて町の中に入ると、頭を下げて膝に手をやり肩でハア~ハア~大きな呼吸をして緊張を解いている、勿論トラもギーラの姿が面白くて真似してハア~ハア~している、しばらくするとハァ~ハァ~スタイルが終わりギーラは顔を上げるとトラも顔を上げる、そこには人間、獣人、冒険者、商人、町人、色々な種族、職業、姿形の人々が販売、買い物、食事、生活の場が2人の目に飛び込んで来る


「うへへ~、凄っ、活気が凄いな~、それに人も獣人も多いし色々な物も売ってるな~」


ギーラはキョロキョロしながら興奮MAX


「ウン、スゴイ、イッパイ、ハジメテ」


トラもキョロキョロしながら興奮MAX


「流石町の中やな色々な人が歩いてるな~ うわっ、あっちの人は腕が4本あるし~うわっ、こっちの人は尻尾が生えてるし~うわっ、そっちの人は耳がウサギみたいに立ってる~うわっ、向こうの人は筋肉ヤベ~パンパンで服が破けそう」


「ウン、スゴイ、スゴイ、スゴイ、ミンナ、スゴイ」


二人は初めて見た異世界の町は田舎から都会に来た少年が取るリアクションみたいに目をキラキラ輝かせて「へえ~、凄っ、なるほど、ヤバッ」をしばらく連発させていた


「おおお、満喫した~、けど凄いわ~こっちに世界来て良かったかも~ この町を見れただけでも大正解やん」


「ウン、トラモ、ソウオモウ、マエノセカイ、モリ、ヤマ、ダケ」


トラも前の世界の時も町には入った事は無いらしいくそう話す


「トラ、良かったな、おめでとう、良かった良かった」


「ウン、トラ、ウレシイ、ヨカッタヨカッタ、ウレシイ」


ギーラとトラは大いに喜んで自然と目が合うと、2人が出会ってから初めて熱い握手で喜びを確認して小さく頷き合う


「よし、そろそろ移動しよかな、まずはギルドがあると思うから探して行こうかな、さっきの野営地で亡くなってた冒険者のギルドカードを渡してからギルド登録も出来るなら済ましときたいしね」


「ウン、ギルドトウロク、タノシミ、トラ、タノシミ」


「そうかそうか~、実も俺も楽しみ~、じゃあ~ギルドに向かってゴーゴーギルド~」


「ウン、ゴーゴー、ギルド」


こうしてギルド目指して二人は並んでゴーゴー開始する、しばらく歩いて迷いながらも町の人々に何回もギルドの場所を聞いてギルドの正面が見える位置に到着する、そこ建物は石造りで全体的に古めかしく時代を感じる、入り口の扉は頑丈そうで閉まっており扉の前には数段の階段が設置されてその両端には冒険者風の男女が数名座ってギーラとトラを条件反射でチラッと見て視線を戻している


「やっとギルド到着、意外と町の端っこにあるから迷ったな~」


「ウン、トウチャク、マヨウ、タノシイ、イロイロ、ミレル」


「ははは、そうやね、色々町の中見れて面白かったな~」


「ウン、サンポ、サンポ、ウレシイ」


「それじゃあ、ギルドの中に入ろうかチョットドキドキするね」


「ウン、ハイル、ハイル、ゴーゴーゴー」


そして階段をのぼり隅っこに座る冒険者風の人達と目が合うとギーラは「こんちゃーす」トラは「コンニチハ」と一応挨拶をしながらギルドの扉を開ける、扉を開けて中を見渡すとまずは受付カウンターらしき物が3つありその奥には人間や獣人の女の人が座り今は暇な時間帯なのか一瞬ギーラとトラを見るが、すぐに机に目を向け仕事を再開する、後は部屋の隅にテーブルやイスが何セットかありそこには色々な冒険者達が座り一瞬チラッとギーラとトラの姿を見るがすぐに視線を戻し談笑を続ける、入り口の右側の壁の一面には仕事の依頼書が所狭しと貼り付けてあり、部屋の隅には階段が見えて2階と地下へ続いている、とりあえず色々相談したいので一番手前のカウンターに足を運ぶとそこには人間の受付嬢が座っており俺達が目の前に立つのを気付くと顔を上げ営業スマイルを全開にする


「いらっしゃいませ」


受付嬢が営業スマイルで挨拶する


「すいません、今大丈夫ですか」


「はい、どうぞ構いませんよ」


「はい、それで冒険者登録とギルドカード拾ったので届けに来ました」


「それは、わざわざすみません、ではまずお拾いになったギルドカードからお預かりしても大丈夫でしょうか?」


「はい、全然構いません」


そこでトラがいきなりギーラに話しかける


「ウン、ギーラ、トラ、アガル、ソコデ、ネル」


「んっ?、いきなりどうした?、上がる?、よう分からんけど、疲れたのかな~、うんええよ、部屋の隅でも借りて横になっとき」


「ウン、トラ、スミ、イク」


そうしてトラは部屋の隅まで歩いて行き着ている物を全部脱ぎ真っ裸になるとその場でゴロンと横になり静かになった、他の冒険者達もトラを目で追いトラが横になるとコソコソ話出した


「すみません、何か相棒が調子が悪いみたいで、あっ、それでこれが拾ったギルドカードです」


ギーラは受付嬢に謝ってから少し恥ずかしくなり頭をポリポリ掻いてギルドカードを渡す


「いえいえ、構いませんよお気になさらず、これがお拾いになったギルドカードですね、ありがとうございます、お預かりします」


受付嬢がしばらくギルドカードを調べてる間にトラの様子を見る、トラは少し苦しそうに震えている、トラに話をしようとしたら受付嬢から声がかかる


「お待たせしました、ダグラス サスさんのギルドカードですね、たしかにお預かりしました、それで少しダグラスさんの事でお聞きしたいのですがお時間大丈夫でしょうか?」


チラッとトラを見ると震えているが何かあれば人が大勢いるので大丈夫と思い込み受付嬢に向き直る


「あっ・・・・・はい大丈夫です」


「それではギルドカードをどこで拾われたのかと?、ダグラスさんの状態はどういう感じでしたでしょうか?」


「はい、拾ったのはそこの野営地で、え~と見つけた状態は首に短剣が刺さって死んでました」


「あ~~、そうですか、分かりましたそれでは以上です、わざわざありがとうございました」


受付嬢もこういう話には慣れているのか別に取り乱したりせず淡々と机の紙の上に文字を書いている、その間にトラを見ようと視線を向けた瞬間に驚きすぎて大絶叫する前に顎が外れてギーラが一人でトラを指差しながらアワアワしていると、それを見た冒険者達がギーラのアワアワを見て「何あいつ顎外れてダセェ」「あいつチョット見てみろよもしかして俺達見て震えて泣いてねぇ」「これだから新入りはフッ」 最後には大爆笑で手を叩いて笑っている冒険者達などなど・・・・・、それからアワアワギーラが指差している方向を大爆笑で見る冒険者達そこには・・・・・、素っ裸で立ち身長が2メートルを越え筋肉ムキムキで両腕両足も丸太より全然大きく額の角は太く真っ黒になり顔の皺くちゃもなくなり全身の体の色も漆黒で体中の関節をバキバキ鳴らしながら仁王立ちするトラが笑顔でギーラを見つめている、トラを見た冒険者達は大爆笑をピタリと止め咳払い一つ聞こえなくなり一斉に下を向きお葬式みたいに静かになる、何気なく受付嬢をアワアワギーラが見ると受付嬢も無言で顎が外れておりトラの顔を指差しながら震えていた  


「お、お、おいトラいきなりどうした、ビックリしすぎて顎外れたわ」


「ウン、トラ、ツヨクナル」


「う、う、うんトラいきなりどうした、ビックリしすぎて顎外れたわ」


「ハハハ、ウン、ギーラ、オナジコト、オナジコト」


ギーラが急いで顎をハメてトラに声をかけると、トラは笑いながら同じ言葉を繰り返したギーラの横までトコトコ・・・・・いやドカドカ歩いてきた


「ははは~、動揺しすぎて今パニック中これはナチュラルで同じ事言ったわ」


「ウン、ビックリ、トラモ、ビックリ」


「けど~凄い体やね、ムキムキで全身も漆黒で顔の皺も無くなってイケメンやね」


「ハハハ、ウン、イケメン、イケメン、トラ、イケメン」


「チョット触っても大丈夫?」


「ウン」


ペチペチパチパチ筋肉を触るともう直感で悟る「あっ、これは無理ですな、例えば180キロで走ってくる車が目の前まで来る、スカイダイビングでパラシュートが開かなくて地上まで10センチ、銃で至近距離から心臓に当てられて弾丸が発射した瞬間」そのレベルの「あっ、終わった」がこの筋肉に対面すれば頭の中を、恐怖、諦め、絶望が一瞬にして駆け巡る


「ま、ま、まあまあやな、さ、さ、触ると、そ、そ、そうでもないな・・・・・」


ギーラは人生最高の真顔と人生最高のニヤリ笑顔で必死に上から目線で踏ん張る


「ウン、トラ、マダマダツヨクナル、ガンバルガンバル」


トラはギーラに「まだ俺を守るレベルには遠いからもっとがんばれ」と応援されたと思い込み答える


「お、お、おうっ、こ、こ、これからも、よ、よ、宜しく・・・・・・・・・・・お願いします、どうかお願いします」


ギーラの最後の方の「お願いします」は言葉は小さすぎて消え去った


「ウン、ヨロシク、ヨロシク」


「まあ~、素っ裸やし何か着れる服無いかな~、受付嬢さん何か知りませんか?」


と受付嬢に視線を向けるとまだ顎は外れておりトラの顔から移動して今は股間を指差し震えていた






 









 























 















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