第76話 ダンジョン 7
「トラ オトギ どうした?」
ギーラはローズメルファが<呼び寄せ>で呼び出し大量のオーク達を僅かな時間で全滅させたケンタウロスの消えた位置を無言で見ている後ろ姿のトラとオトギに声を掛ける
「ウン ツヨイ ケンタウロス トラ カテナイ・・・・・」
「ハイ オトギ マダマダ ヨワイ オモッタ・・・・・」
トラとオトギはギーラの声に反応して振り返りギーラを見ながら悔しくて悲しくて嬉しそうな色々混ざった複雑な表情で話す
「確かにね 俺も強過ぎてかなり驚いたからね凄かったもんね さっきの呼び出されたケンタウロスは大昔の最強の武人だったらしいからね 上には上がいるもんやね」
ギーラは始めて見るトラとオトギの表情に少し驚きながら言う
「ウン トラ キメタ サイキョウメザス イチバンツヨクナル」
「ハイ オトギ ヨワイノイヤ ダカラ ダレニモマケナイ」
トラとオトギはギーラの目をしっかり見ながら言っている
「うん 俺も応援するから そうしたらトラ オトギには今までで過去も含めて一番最強を目指してもらおうかな 頑張れ」
「ウン ギーラ ワカッタ イマハマダマダ ヨワイ ケド サイキョウ メザス」
「ハイ ギーラ ワカッタ オトギ オニイチャントオナジ サイキョウ メザス」
トラとオトギはあいかわらずギーラの目をしっかり離さず見ながら答える
「あらあら トラ オトギ それは凄く大変の目標ですが私も見守りお手伝いさせてもらいますね」
「ニャ そうだニャ その粋ニャ 今はさっきのケンタウロスにはニャ 足元にも及ばないけどニャ まった~~~~~くニャ 弱いけどニャ お前達のニャ 素質は私は認めてるからニャ 頑張るんだニャ」
笑顔で聞いていたローズメルファが優しい声でトラとオトギを励まして シルキャドはギリセーフの天然発言でトラとオトギを励ましている
「「「ワカッタ マカセロ イマカラ ツヨクナル」」」
トラとオトギはギーラ ローズメルファ シルキャドの順に目を見てから力強くハモリ言ってから大きく頷く それからギーラ達は周囲の天井や壁や地面に無残に貼り付いて動かなくなっている大量のオークの死骸から必要な素材や使える物を頂いて荷物袋に大量に詰め込んで頂ける物を全部頂戴してから部屋の中の下る階段の所まで移動する
「よし 情報によると最後のフロアの階段やね 俺の知識やけど最後のダンジョンのフロアにはボスがいてそれを倒さないと依頼の達成やお宝を頂けないと思ってるけど どうなのかな?」
ギーラは前の世界でやっていたゲームや読んでいた小説のうろ覚えの事を「俺の知識」とカッコ良く変換して渋い顔で相棒達に聞いているアホな男
「えええ そのパターンはもちろんありますけどね ボスもいなくて宝物も無いパターンもありますしボスがいて宝物が無いとかボスがいなくて宝物があるとか色々なパターンが存在しますわ ギルドの依頼は今回はダンジョン攻略と聞いてますので最下層のフロアまで辿り着けば依頼は完了はしますね 特に今回のダンジョンは発見されて新しいので絶対的なボスがいる可能性は私の経験では少ないとは思いますわ まあ行ってみないと分かりませんけどね うふふ」
ローズメルファはアホな男の質問に気付かずに普通に答える
「ニャ、まあニャ、ここまで来たからニャ、最後まで行くだけだけどニャ、けどニャギーラのその知識はどこの知識なのかニャ?」
シルキャドは恐るべき猫娘の天然の勘でアホのギーラのうろ覚えのゲームと小説の知識の発言を首を傾げながら何か分からないが何かが引っかかり不思議に思い聞いてくる
「えっ・・・・・う、う、うん それはね俺の お、お、おじいちゃんが言っていたからね・・・・・」
ギーラはシルキャドの思わぬ鋭いツッコミにパニックになりありえない言葉をチョイスして答えてしまう
「ニャ ギーラのおじいちゃんの言葉なのかニャ それなら信用出来るニャ ギーラのおじいちゃんニャ~」
シルキャドはギーラのおじいちゃんがどんな人かワクワクで想像して尻尾をブンブン振って妄想タイムに突入した ギーラは「シルキャド天然サイコー でもおじいちゃんとかもちろん嘘ゴメン」と思い天然に感謝して少し嘘を付いた事を謝りながら変な笑顔で頷いている
「ウン ココマデキタ サイゴ ドンナテキデモ コロスダケ」
「ハイ モウスコシ オトギ ガンバッテ ミナゴロシ スルダケ」
トラとオトギはギーラの変な笑顔には気付かずケンタウロスの衝撃から復活して普段の姿に戻り下りる階段を見つめながら言う
「はい 皆様の言う通りで後は行くしか無いですからね」
ローズメルファは「んっ? ギーラ? おじいちゃん?」と思ったが220年目の大人の女性なので大人の対応でスルーをしてくれて相棒達を温かくいつもの美しい笑顔で見守っている
「よし それじゃあ 階段下りようかな みんな行こうかな」
ギーラは誰にも気付かれずに無事乗り切ったと勘違いしながらアホから普通のギーラに戻って相棒達の了承の頷きを確認してから下りの階段をトラとオトギを先頭にして下りて進んで行く 5階のフロアは階段を下りて分かれ道も無く薄明かりの一直線の通路をギーラ達はしばらく進んでいると通路が左右に分かれた所に到着する 右側の通路も左側の通路も同じ大きさで岩が剥き出しで雰囲気も同じでギーラ達には特に変わりは分からない
「分かれ道やね どうしようかな?」
ギーラは頭をポリポリ掻きながら相棒達に聞く
「そうですわね 足跡とかは左側の通路の方が多いですわね」
ローズメルファは屈み込みながら地面を見ながら言う
「あっ 本当だ 流石ベテラン気付くのが早いね」
「うふふ ありがとうギーラ けど女性にベテランとか私はガッカリしますけどね」
ローズメルファはいつもの表情とまったく変わらずの笑顔でギーラを見て言う
「うん ゴメンナサイ」
ギーラは何故か分からないが「謝らなくては危険」と体全体で感じて自然に腰に手をピンッと添えて腰から頭を深々と下げて謝っていた
「あらあら 別に頭を下げるほどの事では無いですから 頭を上げて下さいな ギーラ」
ローズメルファはニコニコ笑顔でいつもと同じ表情である
「ニャ ギーラ どうしたのかニャ? ローズメルファ 怒らせるとかニャ 死ぬ気マンマンなんだニャ ニャハハハハハ」
シルキャドはギーラのピンッと姿勢の良い頭を下げる姿を見ながら指を刺して最後に恐ろしいセリフを言って笑っている
「あははははは 俺は自分が悪いと思った事は素直に謝る男 そう俺はそういう男だからね」
ギーラはまた訳の分からない言い訳をしながら頭を上げて「ローズメルファは年齢の話題は危険」と心のメモ帳に大文字の赤色で書き込んでから悲しい笑いをしている
「所でギーラこの左側に続く足跡は人間では無くて多分先程のオーク達の足跡だと思いますわ」
ローズメルファは言っている
「うん そう言う事はさっきのオーク達はこの先の場所から来たんかな?」
ギーラは気持ちを入れ替えてローズメルファに質問する
「えええ そうですね この先にオーク達の棲みかもしくは部屋みたいなのが存在していてそこから私達に襲い掛かって来たのでしょう」
ローズメルファは左側の通路を見ながら言っている
「よし それならこの先にオークの生き残りがいてるか調べてみようかな このままスルーして右側の通路に向かって行ってオークの生き残りに後ろから襲われたりしたら少しは危険やと思うからね」
「そうですね その考えは私は賛成ですわ モンスターの挟み撃ちとかも避けたいですからね」
「そうだね それじゃあ 左側の通路に行こうと思うからみんな付いて来てね」
ギーラは相棒達にそう指示を出すと左側の通路に向かってトラとオトギに先頭を行ってもらいフォーメーションを守りながら進んで行く
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