第62話 カチッ
ギーラ達は馬車に揺られながら半分の位置にある野営地に到着して野宿をしている この場所はアカレオの町と首都スグラアゼースの中間地点で大きく2つに道が分かれていて南に向かうとアカレオの町でもう1つの森が見える道を進むと依頼のダンジョン攻略の場所に向かう
「御者さん 目的地のダンジョンまではだいたいどれぐらいで到着します?」
ギーラは野宿の準備が終わり晩ご飯を済ましてまったり雑談している時に御者に聞く
「はい 前方に見える森までで4日ぐらいですね そこから森の中を歩いて1日ぐらいで到着すると思いますよ」
御者は地図をギーラに見せて貰いながら答える
「なるほど 森の中は徒歩で行くのですね?」
「はい 普通サイズの馬車でも通れなくて無理ですから この大きさの馬車なら尚更ですね」
御者は乗ってきた馬車とギーラを見ながら答える
「分かりました それでは森の前までお願いしますね」
御者は頷いて答えてからみんなで雑談を再開する しばらく話をしていると御者が少し離れた位置に移動して就寝に入る
「じゃ 俺達も寝るかな? 話を聞いてた思うけど馬車の旅は後4日で それからは森の中を1日ぐらい歩いて目的地のダンジョンに向かうからね」
ギーラは御者が寝るのを確認してから相棒達に言う
「ニャ 分かったニャ 全部聞いてたニャ 後4日ニャ 馬車の旅をニャ 楽しむニャ」
「ウン ワカッタ トリアエズ トラ ネル」
「ハイ ソウナンダナ ネル」
トラ シルキャド オトギの返事をギーラは聞いて「まあ 分かってるでしょ」と思う事にする
「まず 俺とシルキャドが夜の見張りするね」
「「「ウン マカシタ」」」
トラとオトギはハモリで答えてからズンズン歩いて少し場所を移動して2人仲良く就寝する
「それじゃ シルキャド頑張ろうね」
ギーラはシルキャドを見ながら言う
「ニャ しょうがないニャ ギーラはニャ いつも私とニャ 組みたがるニャ はあ~ しょうがないニャ しょうがないニャ」
ギーラは「だって トラとオトギの睡眠王の実力は高レベル何ですよ」と言おうと思ったが シルキャドの困り顔なのに嬉しそうな尻尾ブンブンを数秒見て少し笑顔になり夜の見張りを開始する それから何事も無く途中でトラとオトギと見張りを交代してギーラとシルキャドは就寝して朝になり目覚める
「おはよう トラとオトギ 何も無かったみたいやね?」
ギーラは背伸びをしながらトラとオトギが仁王立ちで目をキョロキョロして見張りをしている所に歩いて行く
「「「ダイジョウブ ナンニモナイ」」」
トラとオトギの元気なハモリの返事にギーラは笑顔で頷いて朝食の準備を開始する 御者は馬と馬車の準備を完了してこちらに歩いて来る
「ニャ おはようニャ 良く寝たニャ~」
シルキャドも伸びをしながら起きてトラとシルキャドの所に歩いて行く それから朝食を食べ終えてギーラ達の準備も完了して客車に乗り込み馬車がゆっくり進みだす 順調に4日の時間が過ぎ去って馬車が森の目の前に到着して静かに止まる
「お客さん達森の前まで着きました」
御者が馬車を止めてから言う
「はい 分かりました それじゃあみんな準備して」
ギーラが相棒達に言って荷物を降ろしたり準備が完了する
「それでは また向かいに来ますね」
御者は頭を下げてそう言うと馬達にムチを入れて軽くなった馬車を颯爽と進めて見えなくなる 当然シルキャドは馬達が見えなくなるまで両手を振って見送っていた
「よし ここからは1日ぐらい歩くからね それから森の中を進むから集中して行こうね」
「ニャ 分かったニャ」
「ウン ワカッタ」
「ハイ ワカッタ」
相棒達は気合を入れて短く言葉を返してトラを先等にギーラ シルキャドを中に入れてオトギが最後方で森の中に進入していく 森の中は木や枝や草で覆われてトラがそれらを折り踏んで道を作って行きその後を3人が続いて行く 3時間程無言で進むと少しだけ広がった空間を見つけてその場所で休憩をいれる
「ふう~ かなり歩いたね」
ギーラは地面に直接座り話す
「ニャ そうだニャ 道がまったく無いからニャ 歩きにくいニャ」
シルキャドも地面に座って話す トラとオトギは立ったまま周りを警戒している
「うん そうだね トラ道を作ってくれてありがとうね」
ギーラは立ったままで警戒をしているトラを見て言う
「ウン キニスルナ ギーラ シルキャド ススム ツクル マモル」
トラは一瞬ギーラを笑顔で見てすぐに顔の表情を戻して周りの警戒を再開する
「ニャ けどニャ 今までの冒険者達もニャ こうやって私達みたいにニャ 道を作りながら行ったのかニャ?」
シルキャドが何かを考えながらギーラに聞く
「う~ん どうやろね これだけ歩いてきて道が見当たらないから他の冒険者達も道を作りながらダンジョンまで行ったんやろな~」
ギーラも考えながら答える
「ニャ けどニャ 今座って休憩してる場所だけニャ 木とか草とかニャ 少ないニャ」
「う~ん この場所はたまたま出来たんやろね 奥を見てもまだまだ木と草で覆われてるからね」
ギーラは奥を見て木と草で覆われて道など分からなくて見えない進行方向を指差しながらシルキャドに言う
「ニャ そうなのかニャ ギーラが言うならそうなんだニャ」
シルキャドは何とか納得して他の話題に変わっていく それから雑談して休憩が終わりギーラとシルキャドは立ち上がりトラを先頭にした同じフォーメーションで道の無い森の中を進んで行く それから森の奥に5時間程進むと少しだけ広がった空間を見つける
「ニャ また同じなのがあるニャ」
シルキャドは歩いて前を見ながら言う
「うん そうだね またあそこで休憩にしよう」
ギーラも歩きながら答える それからすぐに広がった空間に着いてギーラとシルキャドは座る トラとオトギは立ったまま警戒する
「ニャ また同じような場所だニャ?」
シルキャドが周りをキョロキョロしながら言う
「うんそうだね 休めるのはありがたいね」
ギーラは歩き疲れて地面を見ながら答えている
「ニャ けどニャ 不思議だニャ ポツポツニャ こんな場所があるからニャ~」
「これも偶然やと思うよ」
「ニャ そうだろニャ たまたまだろニャ」
それから雑談をして休憩が終わりギーラ達はトラを先頭のフーメーションで森の奥に進む それから進んで日が傾いてきたので野宿の準備をする為にギーラ達はその場で止まり休憩出来るスペースをみんなで枝を折ったり草を踏んで確保する
「よし これで何とか寝袋置けるね」
ギーラは出来たスペースを見ながら言う
「ニャ そうだニャ まずはトラとオトギが先に寝るのかニャ?」
シルキャドはトラとオトギを見ながら聞く
「ウン トウゼンダ トラ サキネル」
「ハイ オトギ ネル モンダイナイ」
トラとオトギは強い視線でシルキャドに言う
「ニャ そこまで言うならニャ 先に寝るんだニャ」
シルキャドは大きく頷いて返事をする それから携帯食で食事を済ませ雑談をしてからトラとオトギは就寝する この野宿も何事も無く一夜を明かし見張りを交代して朝を迎える 次の日も朝食を済まして準備を終えて森の奥にギーラ達は進んで行く 途中にも少しだけ広がった空間を見つけてはそこで休憩して同じ事を繰り返しながらドンドン進む 森の中に入ってから20時間ぐらいが過ぎてギーラ達が進んでいると何度目かの少しだけ広がった空間を見つける
「おおお 休憩場所発見」
ギーラは喜びながら前方を指差し話す
「ニャ 待ってましたニャ やっと休憩だニャ」
シルキャドも前方を覗きながら言う トラとオトギも少し頷いてからその場に足を進める 少しだけ広がった空間に辿り着いて座りながら雑談をしている
「ニャ 何かニャ あれは?」
シルキャドがキョロキョロを止めて1点を見ながら歩きながら進んで行く
「んっ? シルキャドどうした 何か見つけたの?」
ギーラ トラ オトギはシルキャドの歩いている横顔を見ながらギーラは聞く
「ニャ まあニャ 地面が少し膨らんでるニャ?」
「んっ? 地面が膨らんでる・・・・・?」
「ニャ そうニャ ここだニャ」
シルキャドが地面の膨らんでる場所の目の前に行きそこを指差しながら言う そのシルキャドが指差す場所をギーラ トラ オトギが見ると分かりにくいが草に囲まれていて地面がコブシ大程少し盛り上がっているのが分かった
「あっ 本当だ 地面が盛り上がってる?」
「ウン ソウダナ」
「ハイ ナンデダ?」
ギーラ トラ オトギは首を傾けながらその場所を見ている
「ニャ これどうするニャ? 私は踏んでみたいニャ」
シルキャドはそう言うと右足を上げて膨らんでいる所の上に右足を持ち上げる
「まあ ただの土の塊やと思うから踏んでもいいよ」
「ニャ 分かったニャ」
シルキャドはそのまま右足を膨らんでいる所にドンッと置く しばらく待っても何も起きずギーラ達が笑っていると
「ニャ 何も無かったニャ ニャハハハハハ」
シルキャドも笑い先程まで座っていた場所まで戻ろうと右足を膨らんでいる所から離した瞬間に何かカチッと小さな音がギーラ トラ シルキャド オトギの耳に届いた
お久しぶりです 1名様のブックマークありがとうございます




