第56話 馬の気持ち
ギーラ達はアンデルケスの姿が完全に見えなくなってから話し合う
「やっぱり今までの町やこれまでの町には客車屋は無かったね そういう事でアンデルケスさんから聞いたこの国の首都スグラアゼースにまず向かってトラとオトギが納得する客車を購入してからダンジョン攻略の依頼をしようと思うけどみんなどう?」
ギーラは聞いても一緒だと思いながらも相棒達に聞いてみる
「ニャ そうだニャ 賛成だニャ 首都も見てみたいしニャ それにニャ トラとオトギもニャ 早く欲しい思うしニャ」
シルキャドは首都を見たいの所で尻尾を激しく振りながら答えている
「ウン ギーラ キメル」
「ハイ オニイチャント オナジ」
トラとオトギは腕を組みながら予想通りの答えを返してくる
「はい 分かったそれじゃあ決定するね まず首都スグラアゼースで客車を購入してから依頼をします」
ギーラはそう話す
「ニャ OKニャ」
「ウン サンセイ」
「ハイ サンセイ」
各々の返事を聞いて頷いてからギーラは地図をもう一度見直す 首都スグラアゼースまでは大体10日程の旅で丁度半分ぐらいの距離に今回の依頼のダンジョンがある
「でも今回も馬車使うけどトラオトギ我慢してね?」
「ウン ワカッタ・・・・・」
「ハイ ワカッタ・・・・・」
トラとオトギのテンションがみるみる下がり元気が無くなる
「今回が最後やからね トラとオトギはエライから我慢出来るもんね?」
ギーラはテンションゼロの筋肉ムキムキ兄妹に優しく声を掛ける
「ウン トラ エライ ガマンスル」
「ハイ オトギ エライ モチロン ガマンスル」
トラとオトギはギーラの一言で少しテンションを盛り返して話してからギーラ達はアカレオの町の北門の傍にある馬車屋に向かって歩き出す 馬車屋に付き首都スグラアゼースまでの料金を払いここにある1番大きい客車を追加料金で変えてもらいギーラ達は客車に乗り込みアカレオの町の北門から進む準備が完了する
「では それでは進みますね お客さん達」
馬車を操縦する馬車屋の従業員が客車を見ながら言い馬達にムチを入れる
「はい お願いします」
ギーラは馬車屋の従業員に返事をすると頭を少し下げて馬車が進みだす
「ニャ 久々だニャ~ やっぱりニャ 馬車は楽チンだニャ~ 嬉しいニャ 嬉しいニャ」
シルキャドは客車から首を大きく外に出しながら首をキョロキョロ尻尾をブンブンさせてテンション上げながら嬉しそうに話している
「ウン オトギ ガマンスル ガマンスル」
「ハイ ワカッタ オニイチャンモ ガマンスル」
トラとオトギは頭が天井に付いて首を少し傾けながら大きな筋肉ムキムキの体を小さくしながら兄妹で慰め合い馬車に揺られている それから旅は順調でアカレオの町からスグラアゼースの町までの道はある程度舗装されていて快調に向かって行く 時間は5日程進み旅の半分の野営地まで辿り着く
「お客さん達 ここが今夜の寝床です スグラアゼースまでの半分ぐらいの距離です」
馬車屋の従業員が馬達の頭をポンポンと叩きながらギーラ達に説明する
「じゃあ 後5日ぐらいか~ それじゃここのダンジョンは右に向かうと行けるんですか?」
ギーラは地図を見せながら馬車屋の従業員に聞く 地図の道は2手に分かれており真っ直ぐ進めばスグラアゼースで右の道を進めば依頼のダンジョンである
「そうですね この道を真っ直ぐ進めば地図のマークのダンジョンに辿り着けますね」
馬車屋の従業員も地図と目の前の依頼のダンジョンに続く道を交互に見ながら説明する
「分かりました またお願いするかもしれませんからダンジョンまで それじゃあトラ シルキャド オトギ向こうのスペースに宿泊する準備お願いね」
ギーラは広がっていて宿泊出来るスペースを指差しながら指示を出す 「「「分かった」」」の返事をしてから相棒達は準備を開始する 準備も完了して食事も済ませて雑談をしている 馬車屋の従業員は馬の世話と自分の食事も終わり少しは離れた寝袋で就寝している
「ニャ お腹満腹ニャ 喰ったニャ~ 喰ったニャ~」
「うん お腹満腹やね~ そろそろ眠たくなってきたシルキャド?」
「ニャ 流石ギーラだニャ 私の考えはお見通しだニャ 流石リーダーだニャ」
シルキャドは素直に驚きながらギーラを見ながら言う
「ははははは ありがとう 何で分かったんやろね・・・・・不思議やね・・・・・」
ギーラは「誰でも分かりますよ シルキャドと暮らしていれば」は口に出さずに答えを曖昧に返す
「ニャ そういう事だからニャ 私は寝るからニャ 後は頼んだニャ」
シルキャドはその場で自分の腕を枕にして寝る体勢をバッチリにしながら言う
「はいはい シルキャドおやすみ トラとオトギも寝て良いよ 俺が見張りしとくから」
ギーラはトラとオトギを見ると完全に寝ていた
「・・・・・ 一応野宿やけどな・・・・・ まあトラとオトギがこんだけ無警戒という事は心配が無いんやろね」
ギーラはそう言ってから見張りを始めるが翌朝まで何も起きずにトラ シルキャド オトギ 馬車屋の従業員が目覚めてくる 朝の挨拶や朝食を終わらせ野営地を後にして馬車がまた進み始める しばらく進むと前方に人だかりが見える
「お客さん達 前方にもの凄く人が集まってます」
馬車屋の従業員がスピードを緩めながら話す
「ニャ 本当だニャ 何か合ったのかニャ」
シルキャドが首を出して確認している
「すみません 止めても良いですか人が道を塞いでるみたいです」
「はい そうして下さい」
ギーラは従業員に了承する すると馬車は完全にその場で止まる
「じゃあ ちょっと見てくるね みんな付いてきて 従業員さんは待ってて下さい」
ギーラ達は馬車の客車から降りる ギーラは人が道を塞いでいるのを確認してそこに向かって歩き出す シルキャドも興味津々で後に続く トラとオトギは体中の骨を大きくゴキゴキ鳴らし向かう
「すみませんね 迷惑かけてすみません」
ギーラ達が歩いて行くと向こうからも商人風の男達が歩いてきて話しかける
「どうしたんですか? 何かトラブルでも?」
「はい 私達の乗っていた馬車の馬達が突然動かなくなりましてね」
「えっ いきなり動かなくなったんですか?」
「はい そうなんですよ 訳が分からなくて・・・・・」
「それは不思議ですね・・・・・あっそうだ私の仲間に馬と話せるのがいるのでお時間少しもらえますか?」
「へええ~ そうなんですね それはめずらしい ではよろしくお願いします」
話して来た男が驚きながら了承する
「話聞いてたねシルキャド それじゃあ馬と話してきて」
ギーラは横で話を聞いていたシルキャドを見て言う
「ニャ 聞いてたニャ もうニャ しょうがないニャ ギーラはニャ すぐ私に頼るからニャ 甘えん坊さんだニャ しょうがないニャ あ~しょうがないニャ」
シルキャドはギーラに頼られて嬉しくて尻尾を全開で振りながら上半身はヤレヤレポーズで顔は困り顔で「ニャ も~しょうがないニャ」を最後に言いながらスキップしながら動かなくなった馬の所に向かう
「お兄さん 迷惑掛けましたかね~?」
男は面目無さそうな顔で聞く
「あああ 大丈夫ですよ あの娘はあんな生き物なので・・・・・ダイジョウブデスヨ」
ギーラは男の目と高い空を見上げながらポツリと言う
「ニャ 馬さん達ニャ いったいニャ どうしたのかニャ?」
シルキャドは動かない馬達の所まで行き話し掛けている 馬達の表情はあまり変化はギーラは分からないがシルキャドの目を凝視している 馬は2頭いて今は立っていて顔だけシルキャドを見ている
「ニャ そうなのかニャ なるほどニャ 分かったニャ 任せろニャ ちゃんと伝えるニャ」
シルキャドはウンウン馬の目を見ながら頷いてからそう言う ギーラは馬達は何も話していないように感じたがシルキャドはウンウン頷いている
「ニャ パパさんニャ 何で馬さん達がニャ 動かないのかが分かったニャ」
シルキャドはギーラに話しかけた男の所に向かい話し掛ける
「あっ 分かりましたか それで何か言ってましたか?」
「ニャ 簡単ニャ パパさんだけニャ 馬さん達の名前をニャ 最初から今までニャ ず~と間違えてるからニャ パパさんだけだからニャ 他の人達はニャ 間違えてないからニャ もう馬さん達お世話してニャ 5年ぐらい何だニャ パパさんだけず~~~と間違えてたニャ それで馬さん達怒ってニャ 動きを止めたんだニャ」
シルキャドは少し怒りながらパパさんに言っている
「えっ そうだったんですね・・・・・」
パパさんは複雑な顔をしてシルキャドを見ている
「ニャ まだ分かって無いニャ ちょっとこっち来るニャ」
シルキャドはそう言うと馬達の所に歩き出す パパさんも訳が分からず付いていく
「ニャ いいかニャ こっちがプースでニャ それでこっちがスープニャ 馬さん達も一生懸命生きてるからニャ 名前ぐらいはニャ 覚えた方が良いと思うニャ」
シルキャドは馬の首をポンポン叩きながらパパさんに自己紹介を1頭ずつして話す ギーラ トラ オトギは名前似てるから覚えにくいと少し思ったが大人の対応で黙って見守る
「そうなんですね それは私が悪いですね・・・・・ ごめんねプースとスープ」
パパさんは間違えずに馬の首をポンポン叩きながら1頭ずつ謝罪する すると馬達はパパさんを大きな舌で舐め回して喜ぶ
「ニャ これで一件落着ニャ これからは名前を間違えずにニャ して欲しいニャ 馬さん達もバリバリ動くからニャ」
シルキャドはウンウン大きく頷いてパパさんに言う
「分かりました ご迷惑お掛けしましたね すみませんでした」
パパさんはギーラ達に謝ってから馬達を荷台に連結してアカレオの町の方向へ進んで行った
「まあ 馬達の機嫌も直って良かったね」
「ウン ウマモイキテル ナマエ チャントイウ」
「ハイ ナマエマチガイ オトギ イヤ」
相棒達もそれぞれ意見を言い自分達の馬車に戻り従業員に理由を簡単に説明して首都スグラアゼースに向かってゆっくり馬車が進みだす
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