第49話 次期頭領戦 5
墓地の入り口までギーラ達はやって来る 入り口を通り抜け墓地の敷地内を見渡す 木の柵で囲まれていて手前には無数の同じ形をした木で出来た墓が見える 少し奥にギーラ達はゆるやかな坂道を上がって進むと今度は数は少なくなり石で出来た墓だけになる さらに奥に進むと立派な門が見えてきてその奥には先代の頭領達が眠る墓がある
「入り口付近の木で出来た墓が兵士達や町で暮らしていた者達の墓だな 途中の石の墓が幹部連中や我が種族に貢献をしてくれて亡くなった墓だ 今見ているのが先程頭領の墓達でそこの奥にあるのが葬儀をした我が父元頭領の墓だ」
ミサーミルルはギーラ達に説明して奥の方に安置されている豪華な墓を知らせている
「なるほどな たくさんあるんだな」
ギーラは頷きながら答える
「チッ おい早くそこから降りろ」
ミサーミルルが舌打ちをしてから大きな声を突然上げる
「おっ やっと来たかミサーミルル 意外と早かったな」
ギーラ達はミサーミルルが大きな声を出した方向と奥から声のした方に顔を向ける そこには先程葬儀した元頭領の豪華な墓の中に安らかに眠る遺体の頭の部分の上に座り半笑いでミサーミルルを見ているミトカンツがいた
「いつまでそこに座っているミトカンツ」
ミサーミルルは顔を隠していない目の部分の目を怒りに変えてズンズン歩き出しミトカンツの所に向かおうとする すると元頭領の豪華な墓の後ろからいつもミトカンツに従っていた2人のグレーのローブ姿にグレーの布で顔を隠した者達が静かにミトカンツの背後に待機する
「おいっ チョット待てミサーミルル」
ギーラはミトカンツの所に怒りの目で向かおうとするミサーミルルの手を掴んで慌てて止める
「ギーラ何故止める ミトカンツの奴は我が父の墓に座っているのだぞ」
ミサーミルルはギーラの目を睨み手を振り解こうとして向かおうとする
「ミサーミルル お前の怒りは分かるが少し冷静になれ」
「どういう事だギーラ 説明しろ」
「良く考えろミサーミルル 何故この場所で待っていたのか? 何故お前の父の墓で座って待っていたのか? 何故だと思うそれは簡単だお前を激高させて冷静な判断をさせなくする為だ それぐらい分かるんだミサーミルル」
ギーラはミサーミルルの手を掴み目をみながら話す
「ニャ 普通はそうだニャ 自分に有利にニャ まずするニャ」
シルキャドが それが普通でしょ の声で話す
「くっ そうだなすまなかった ギーラ シルキャド」
ミサーミルルはハッとした目になり冷静になりギーラとシルキャドに謝る
「うん それで良いミサーミルル 冷静に行動しようここが正念場だからな」
ギーラはミサーミルルの掴んでいた手を離しながら言う ミサーミルルはもう一度ギーラに謝ってからミトカンツ達を見る
「ははははは もう少しでミサーミルルを 飛んで火に入る夏の虫 だったのになやはり昔とは違い成長しているな ははははは それとえ~と誰だっけ??? お前の傍でいつもいたアキミルとミミキアだったかな? あいつ等は簡単だったのにな ははははは」
ミトカンツは笑いながらミサーミルルを見ながら言う
「えっ? 何だってミトカンツもう一度言ってみろ」
「ミサーミルル 落ち着け冷静になるんだ」
ミサーミルルはまた怒りの目に変わり向かおうとするのでギーラがまた止める
「くっ クソッすまんギーラ 分かったもう大丈夫だ」
ミサーミルルは自分を恥じて深呼吸を3回して冷静になり落ち着く
「ははははは お前は見てて飽きないな~ミサーミルル ははははは あっそれでアキミルとミミキアの話しだったかな あいつ等は本当に簡単だったお前達が別れるのを部下に監視させておいて別れた瞬間に俺様が直々に1人でアキミルとミミキアの前に現れ 「俺は別に頭領には興味が無いからミサーミルルを是非頭領にしたい何か協力できる事はあるか?」と話しかけ頭を下げたな~ それから俺が頭領を諦める理由の証拠があるからそれを是非受け取ってミサーミルルに渡してくれないかと部屋に誘う 最初はアキミルとミミキアも疑っていたがその証拠を見せれば必ずミサーミルルが頭領になれるから絶対必要だと話すとアキミルとミミキアも2人なら大丈夫と思ったのかミサーミルルお前が頭領になれるのが嬉しかったのかは俺は知らんし興味もないが2人は疑りながらも部屋に入ってきたな~ ははははは」
ミトカンツは大笑いしながら楽しそうに話す
「でっ それからはどうなったんだ・・・・・」
ミサーミルルは下を向き聞き返す
「あ~あ知りたいのか そうかそうか~ 知りたいんだな分かったそこまで言うなら教えてあげよう アキミルとミミキアを部屋に入れまだ2人は警戒していたが 俺が部屋の中にある机から何の意味も証拠でもない一冊の本を渡す瞬間に気が緩んだ アキミルとミミキアを部屋に忍ばせていた部下に首を刎ねさせた それからはナイフを刺したり目をくり抜いてそこにナイフを刺してからお前の部屋に届けただけだ あ~あちなみにアキミルとミミキアの首を刎ねたのは分かっていると思うが俺じゃないぞ ははははは 後ろにいる俺の頼りになるイミカゴクとソクブートの2人だ 最後に首以外の部位はもちろんイミカゴクとソクブートがおいしく頂いたから心配はいらないからな ははははははは なあ~簡単な話しだろミサーミルルよ ははははははは」
ミトカンツは半笑いの顔のままで口からは唾を飛ばし大爆笑で後ろに従えているイミカゴクとソクブートの体をパンパン叩きながら大笑いしている
「・・・・・そうか 分かった・・・・・」
ミサーミルルはミトカンツの話を聞いてからゆっくり顔を上げる その目は涙が溢れていた
「ニャ お前らニャ 許さないニャ 皆殺しするニャ」
「ウン ワラウナ オマエ ワラウナ」
「ハイ ハヤクシネ イマスグシネ」
シルキャド トラ オトギも怒りで体が震えながら言っている
「ミトカンツお前は今まで出会ってきた中で1番最低だな・・・・・ そこまでして頭領になりたいんだな最低なクセに望みだけは1人前だな・・・・・ まあ俺達がいるから無理だから安心しろミトカンツ」
ギーラは無表情の顔でミトカンツを見ながら言う
「何だお前は今まで気が付かなかったぞ ははははは まあ良いすぐに死んでしまう奴だからあまり気にしない事にしてやろう」
ミトカンツはギーラを一瞬チラッと見てすぐにミサーミルルを見る
「おいっ ミトカンツここで殺し合いをするのか? ここでは私が頭領になった後に後始末がめんどうになるから場所を変えないか?」
ミサーミルルが涙を拭きながら言う
「泣いていたのか ははははは お前が頭領になるだと笑える冗談だな 昔から変わらず笑える奴だな ははははは まあここはミサーミルルお前を待つ場所だけだからな たしかに俺が頭領になった後にこの場所を破壊して仕事が増えるのはたしかにめんどうだな 分かったミサーミルルお前の話に乗ろう すぐ横に丁度良い大きさの場所があるそこで殺しあうとするか?」
ミトカンツは頭の中でここの場所の破壊の損得の計算をしてミサーミルルに答える
「あ~あ それで良いぞ 私もその場所を頭に浮かべていた」
「交渉成立だな それじゃあ殺し合いの場所に移動でもしようかな ははははは」
ミトカンツは先代の墓から立ち上がり笑いながらイミカゴクとソクブートを引き連れて奥に続く殺し合いの場所に歩いて行く
「ギーラ トラ シルキャド オトギ これが最後の戦いだ私に今まで力を貸してくれてありがとう そしてこの戦いも力を貸してくれ」
ミサーミルルは4人の目を見ながら言う
「ニャ 任せるニャ ミトカンツ達はニャ 絶対許さないからニャ ミサーミルル お前の頼みじゃ無くてもニャ アキミルとミミキアのニャ 仇はニャ 私が取るニャ」
「ウン トラ ユルサナイ グチャグチャニコロシテヤル」
「ハイ オトギモオニイチャント オナジキモチ ユルサナイ」
「そうだな ミトカンツ達は許せないな シルキャドも言っていたがアキミルとミミキアの仇はミサーミルルの頼みじゃ無くても関係なくしていただろうな 後ミサーミルル礼は全部終わってからでも全然大丈夫だからな 俺達は最後までお前に力を貸す約束したからな」
「すまない 頼りにするからな」
ギーラ トラ シルキャド オトギがミトカンツ達を許さない事を各々話して最後にミサーミルルが言葉を発してから ミトカンツ達が先に行きそこで待っている殺し合いの場所に全員で向かう




