第36話 オトギレベルアップ
「オキタ オトギ オハヨウ」
しばらくギーラ達が雑談をして待っているとオトギがズンズン音を立てながら大きな音のボキボキ体中の骨を鳴らして伸びをしながら歩いてくる
「お・お・おう オトギ 起きたんやね・・・・・」
「ウン オトギ セイチョウシタ」
「ニャ 何なんだニャ そのムキムキの体はニャ ふざけるニャ トラとまったく同じムキムキじゃ無いかニャ このムキムキゴブリンコンビ誕生だニャ~」
ギーラ トラ シルキャドは各々の反応をみせながらオトギの体を見ている そこには身長が2メートルを越え両手両足は丸太より太く筋肉の鎧を着て大きな口から大きな牙を見せ笑いながら真っ裸で立つ漆黒な女のゴブリン
「え~と まずこの布でも体に巻こうかオトギ」
ギーラは立ち上がり道具袋から大きな布を2つ取り出しオトギの横に行き一応女の子なので胸の部分と腰の部分に大きな布を巻く
「ハイ ギーラ アリガトウ ケド オトギ ベツニヌノ イラナイ」
オトギは太い首を可愛く傾けながらギーラに聞く
「駄目 オトギは女の子だから胸と股間は隠すのこれは俺のお願い」
「ハイ オトギ ギーラ オネガイ キク」
オトギはウンウン頷きながら返事をする
「うん ありがとう オトギは素直で良い子やね」
ギーラは筋肉ムキムキの腕をパンパン叩きながら褒める
「ハイ オトギ イイコ イイコ」
オトギは満面な笑みで喜びギーラを見ている
「トラ オトギの横に少し立って並んでみてくれる?」
ギーラは両腕を組んでオトギの筋肉の成長を喜んで見ていたトラに言う
「ウン ワカッタ」
トラはズンズン歩いてきてオトギでギーラを挟むようにギーラの横に来る
「ありがとう来てくれて トラ・・・・・って俺を挟むな・・・・・まるで壁やないかいっ・・・・・」
トラとオトギはギーラを向かい合って挟む体勢になりギーラを見ている ギーラも身長は180センチ近くはあるが両脇で正面から見ている筋肉ムキムキゴブリン兄妹は完全にギーラを見下ろして漆黒の壁を作り上げている
「トラはそのままオトギと並んで待っててね」
ギーラはトラ オトギにそう言いシルキャドの所に歩いて行く
「ウン ワカッタ」
「ハイ ワカッタ」
ゴブリン兄妹の返事を聞きながらシルキャドの横に着き漆黒の筋肉の壁を見る
「シルキャドさん 如何ですかなあの恐ろしい生き物達は・・・・・」
「ニャ ギーラさん 恐ろしいとかじゃ無くてニャ もう見るだけで絶望ですニャ」
「その気持ちは痛いほど分かりますな そう絶望ですな・・・・・」
「ニャ 私とギーラがニャ 100人で戦ってもニャ 絶対勝てないニャ」
「シルキャドさん・・・・・ 1000人でも勝てませんよ・・・・・」
「ニャ それにしてもニャ ギーラさん 体格がそっくりニャ 流石兄妹ですニャ」
「そうですな 俺もそれを感じて並んでもらったけど ほとんど一緒ですな 違うとすれば男と女の違いの胸と股間だけですな 他は身長も筋肉も全て一緒ですな・・・・・」
「ニャ そうだニャ 並んで見るとニャ ギーラさん が言う通りほぼ一緒ですニャ」
ギーラとシルキャドが半分冗談 半分本気でヒソヒソ話しをするように体を寄せ合い話し合いながらイジッている体勢を見て筋肉ムキムキゴブリン兄妹は何か面白くて嬉しそうにニコニコ笑顔で見守っている
「よし トラ オトギ並んでくれてありがとう もう好きにしていいよ」
ギーラはトラ オトギに声を掛ける するとゴブリン兄妹は2人で向き合う
「オトギ イイ カラダナッタ」
「ハイ コレデ オニイチャン カラダ オナジ」
「ウン コレデ ギーラ シルキャド マモル」
「ハイ ワカッタ マモル」
「ウン イッパイ コノカラダデ コロス」
「ハイ オニイチャン オモイッキリ コロス」
そう話し合いながらトラはオトギの筋肉ムキムキの肩をありえないほどの力でドンドン叩いて励ましオトギは嬉しそうに平気な顔をしながらトラを見つめて 守る 殺す の決意を固めている
「あの~シルキャドさん オトギの肩壊れませんかね・・・・・」
「ニャ 私達ならニャ 肩から下は完全にニャ 無くなりますニャ」
「ですな 1撃目で肩から下とお別れですな・・・・・ まあオトギも喜んでるから大丈夫なんでしょうね・・・・・」
「ニャ そうですニャ 私達は肩ドンドンはニャ 間違ってもニャ して欲しく無いですニャ」
「シルキャドさん またまた意見が同じですな 賛成ですな・・・・・」
それから4人で集まり少し雑談してからラングンの村に向かって行った 深い森はあれからすぐに抜けられて北に向かってしばらく歩くと小さな村ラングンが見えてくる その小さな村は建物 田畑 村の中のすべての物が壊され破壊されていて一目みた瞬間に終わった村と実感できる 人の気配などは感じられずトラが鼻で臭っても村の中から人の臭いは感じるが動く気配は無く無気力だと教えてくれた
「ニャ ギーラ 私がニャ 透明化でニャ 見てこようかニャ?」
ギーラが少し唖然とラングンの村を見ているとシルキャドがこちらを見ながら話し掛ける
「あ~あ もういいよ もうあの村は何にも無いから見に行っても同じだからね それよりさっきの深い森に来た時の襲撃の方が俺は気になるね」
ギーラはアカレオの町のギルドからラングン村の場所確認の依頼で来た時の襲撃された事を忘れずにいて 一応依頼の件は完了したのでその事を口に出す
「ニャ そうだニャ あいつらニャ 許せないニャ 皆殺しだニャ」
「ウン ギーラ シルキャド コウゲキシタ トラ コロス」
「ハイ ユルサナイ オトギ ツヨクナッタ コロス」
トラ シルキャド オトギも忘れていなかったらしく各々に賛成の声を上げる ギーラは地図を見る すると深い森を真ん中ぐらいまで戻り左に曲がると襲撃された高い岩の付近に行けそうな事に気付く
「うん 地図を見て分かったけどもしかしたら高い岩に行けるかもしれないからまず近くに行ってみよう」
「ニャ そうだニャ ギーラ 付いて行くニャ」
「ウン ソコイク」
「ハイ ワカッタ」
それぞれの返事を聞いて森の真ん中までギーラ達は戻る 途中鬼猿の20匹以上の襲撃もあったがトラ オトギの筋肉ムキムキパワーで難なく返り討ちにして森を抜けて高い岩の場所に出る 下を見るとここまで運んでくれた馬車屋の従業員と馬2頭の死体がそのまま残っており荷台も倒れて中身が錯乱していた
「おっ やっぱりここに辿り着けたね あいつらは何処にいったかな」
ギーラは首を激しく動かして回りを見渡す 高い岩の周辺は断崖絶壁の崖になっており行き止まりで奥にポツリと大きな岩に囲まれた人一人が屈んで入れる様な小さな入り口が目に入る
「かなり時間が経つから影も形も無いなあ~ う~ん あそこに入り口が1つだけあるけどトラとオトギは無理やな」
ギーラは小さな入り口を見てからトラとオトギを見比べる
「ニャ 流石にニャ あそこはニャ トラとオトギは無理だニャ」
シルキャドも小さな入り口とトラとオトギを見比べながら言う
「そうやね あの入り口は入れないね・・・・・」
ギーラも入り口を見た瞬間に分かった
「ウン トラ コワス イク」
「ハイ パンチ ツカウ? ギーラ」
トラとオトギは首や肩をグルングルン回していつでも破壊準備完了をギーラに教える
「う~ん ここは諦めようか この先の道も何があるか分からんしね それに別々に行動するのは良くないからね 馬車屋の従業員と馬達の仇は取れないけど ここは残念やけど諦めよう」
ギーラは襲撃者達を追うことを諦める事をトラ シルキャド オトギに報告する
「ニャ まあニャ ギーラの言う通りだニャ 知らない所でバラバラはニャ 良くないニャ」
「ウン ギーラ キメル」
「ハイ ワカッタ」
トラ シルキャド オトギはギーラの決断に素直に従う
「本当に残念やけどあいつらの事は諦めるね それじゃあ村の場所確認の依頼は完了したからアカレオの町に戻ろうかな」
「ニャ しょうがないニャ 馬さん達の仇はニャ 無理だけどニャ これはしょうがないニャ」
シルキャドは馬の事だけを考えてる
「ウン ワカッタ マチ カエル」
トラは腕組みをして頷きながら言う
「ハイ オトギ ソウスル」
オトギも腕組みしながら言う
「うん 帰りは歩きになるけどボチボチ帰ろうかな」
ギーラはそう言うと仲間達と一緒に来た道を歩き出す




