第24話 大蛇 3
ギーラ達6人は北門で一旦集合してから装備や最終確認を済ましてから北門を抜けて歩き出す 前日ギーラが犬のシロを助けた湖まで到着する 前日倒した5メートル級の大蛇の死体は当然影も形もなく そのまま湖を眺めながら周りを歩いてしばらくすると森が見えてきて森の前まで近づいて行く カンマーイがここから大蛇の棲みかに行けるからと獣道を教えてくれたのでその獣道を進んでいると小動物の鳴き声などが微かに聞こえてきて少し歩いて進むと水の流れる音が全員に聞こえてくる
「この水の音が聞こえるか? これが大蛇の棲みかに近づく川の流れる音だ もうすぐ行くと川が見えてその川を上流に進むと大蛇の棲みかだ」
カンマーイが歩きながらみんなを見ながら言う
「川に近づいてどれぐらいで棲みかに到着する?」
ギーラが聞き返す
「そうだな 3時間ぐらいで到着するだろう」
カンマーイが答える
そのまま獣道を歩き続けると川を発見してその場に着く
「よし ここから上流に進む ここから先はもしかしたらモンスターも出る可能性がある 気を抜かないでフォーメーションを組んで行こう」
カンマーイがそう言いながら全員が頷き 前衛カンマーイ トラ 中衛 シルキャド ララベス 後衛 ギーラ レアーラキス の順番で隊列を組んで進み出す左側に森右側に川を眺めながら大小の石を踏みしめながら歩いて上流にある大蛇の棲みかを目指す
2時間程川の上流に向かって進んで行くと休憩出来そうな広場を見つける
「よし ここの広場で少し休憩しよう ここで休んだらあとは大蛇達を狩るだけだ」
ギーラが全員に言いながら手頃な石に座る 他のみんなも石を見つけて座る それ程全員に疲労感は無いが座れるのが嬉しいのか笑顔になる
「トラ 何か臭うか?」
「ウン ダイジョウブ テキ イナイ」
ギーラがトラに向き安全を確認する
「トラ ありがとう 所でカンマーイこの先はどうなってるんだ?」
「そうだな しばらくは今まで進んで来た同じような感じで道が続くな それで大蛇の棲みかには大きな巨大な岩が複数重なっていてその岩の隙間が大蛇の寝床だろうな それに大蛇の棲みかの巨大な岩場のあたり一面には くるぶしぐらいまでの浅い水が張っていて水面には岩が所々顔を出してるな だから水面に足をとられない事と岩に乗る場合は足を滑らさないように気を付けろ」
カンマーイが話す
「なるほどな 岩の足場が悪いのか カンマーイその水面に顔を出している岩の間隔はどんな感じだ?岩だけで移動は可能か?」
「水面の岩か~ そうだな岩の形は色々だが身軽な奴なら岩の上だけで移動は出来る間隔だろうな」
ギーラの質問にカンマーイが答える
「カンマーイ分かったありがとう よしシルキャド 大蛇の棲みかに着いて攻撃が始まって透明化したら なるべく滑らないように気を付けて岩の上だけを移動してね 水面を移動すると必ず波紋が出来て大蛇達に見つかるかもしれないからね」
「ニャ OKニャ 任せるニャ なるべくニャ 岩の上を移動するニャ」
シルキャドは頷きながら右手でOKサインを作る
「後はカンマーイ 寝床になっている岩の隙間の数は覚えているか?」
「イヤ 詳しくは覚えてないな・・・・・」
カンマーイは少し考えてから答える
「たしか 岩の隙間はたしか10個前後ぐらいのはずだわ 小さい隙間は沢山だったんだけど大蛇が出入り出来そうなのわ それぐらいだったわ」
ギーラとカンマーイの話を無言で聞いていたレアーラキスが答える
「そうだな・・・ レアーラキスの言う通りだな目立つ岩の隙間はそれぐらいだったな」
ララベスも思い出すように上を見てから話し出す
「そうか大蛇の寝床は10前後か そうなると5~10匹ぐらいは大蛇達がいると考えられるな まあ予想だけどな」
ギーラはレアーラキスとララベスの話を聞いて悩んでから話す
「後もう1つだけ カンマーイ・・・・・・・・・・」
「ギーラ ナニカ クル テキ クル」
トラが立ち上がり巨大な黒い円錐棒を右肩に担ぎながら全員に聞こえるように声を出す するとギーラ達が休憩していた広場の右側に流れている川の上流から2匹の大蛇が川の流れに乗りながら体全体をSの字にくねらせながらかなりのスピードで向かって来る
「大蛇が2匹 川の上流から来たぞ みんな構えろ」
ギーラが叫ぶ
全員が立ち上がり迎撃体勢が出来上がった所で 2匹の大蛇は5メートルぐらいの全長だが俊敏に川から同時に飛び上がりギーラ達に襲い掛かる
「よし 盾でまず防ぐ」
大蛇の1匹はカンマーイに飛び掛って行く カンマーイは盾を構え足を力強く踏ん張り空中からの大蛇の1撃目の噛み付き攻撃を防ぐ
「ぐおおおおおおおおおおお」
カンマーイは強烈な1撃を盾で防ぎ地面を両足で削りながら1メートル程後退する 噛み付き攻撃をした大蛇もカンマーイの盾に思いっきり頭部から衝突したので衝撃で動きが鈍る
「よし 動きが鈍りましたわ」
レアーラキスは素早く動いて鈍くなった大蛇の頭部の横に素早く動き 片手剣を鞘から抜いてから両手に持ち自分の頭の上まで振り上げ大蛇の頭部目がけて片手剣の剣先を思いっきり振り下ろす
「死んでしまいなさい」
冷静な言葉を発してからレアーラキスの下ろされた剣先は大蛇の頭部に深々と突き刺さる
「これでも喰らえええ」
ギーラもレアーラキスの剣先が大蛇の頭部に突き刺さる同じ瞬間に <百発百中>で2本の投げナイフを両手から振り投げ大蛇の小さな両目に突き刺す
頭部に片手剣と両目に投げナイフが突き刺さった大蛇は かなりのダメージを受けるが巨大な尻尾をレアーラキス目がけて襲い掛かる
「よしやああああ これは任せろろろろろ」
それを察知したカンマーイはレアーラキスの前に叫びながら立ち塞がり盾を改めて構え大蛇の巨大な尻尾の1撃を受け止める 今度は両足でしっかり踏ん張りそのまま耐える
「しぶといですわね 死んでしまいなさい」
レアーラキスはカンマーイにアイコンタクトで礼をしてから大蛇の頭部に突き刺さった片手剣を引き抜き 頭の上まで振りかぶってからもう一度思いっきり血が付き流れ落ちる剣先を大蛇の頭部に振り下ろす すると大蛇の動きが止まり絶命する それと同時にギーラの投げナイフ2本もレアーラキスの剣先の両隣に突き刺さっていた
もう1匹の大蛇もトラの頭目がけて巨大な口を広げて飛び掛っている
「オソイ ヘビ オソイ」
トラはそう言うと巨大な口を広げて飛び掛る大蛇の口目がけて左ストレートを強烈なスピードで打ち抜く その1撃で大蛇の巨大な口の牙を全てブチ折り トラは左腕を肩口まで飲み込ませ甘噛み状態の大蛇を左腕1本で高々と持ち上げる
「ヘビ ジメン ダイスキ ダカラ ジメンイク」
高々上がった左腕に大蛇に飲み込ませた状態のままもの凄いスピードで大蛇を地面に叩き付ける その強烈な1撃で気絶した大蛇の巨大な口から左腕をワザと乱暴に引き抜いてから
「イマ ネル キケン オマエ シヌ」
そして戦闘が始まってから今まで右肩に担いでいた黒い巨大な円錐棒を両手に持ち替え 無表情でゆっくり頭の上まで持ち上げてから
「マダ ネル ヘビ ヨクネル デハ オヤスミ」
口の中の牙が全て無くなって気絶している大蛇に 頭まで持ち上げた円錐棒を思いっきり頭部目がけて振り下ろす 大蛇は体の3分の1程がパンッと鳴る音と共に木っ端微塵になり最後に尻尾の部分がピクピクと動いてから止まる
それで トラが倒した大蛇に構えていたララベスも弓矢を下ろして攻撃態勢を解き 戦闘が始まって透明化していたシルキャドも姿を現す
「みんな大丈夫か 怪我は無いか?」
ギーラは全員に確認する 全員から大丈夫の返事を聞きギーラは安心する それからギーラの所にみんなが集まり手頃な石に座る
「それにしても こんなに離れた所に大蛇が現れるとは偶然かな?」
ララベスが石に座って話す
「多分 偶然ですわね 下流の湖にでも行くつもりだったんでしょうね」
レアーラキスが答える
「そうだろう 偶然だろう 大蛇が俺達の存在を探知出来るはずが無いからな」
カンマーイもレアーラキスの意見に賛成しながら話す
「やっぱそうだな 偶然だよな 運が悪かったな」
ララベスは偶然だと納得してから言う
「ニャ そうかニャ けどニャ ここで2匹減ったからニャ ラッキーだったニャ ニャハハハ」
シルキャドが笑いながら言う
「そうだな その考えもありだな シルキャドは賢いな」
ララベスはシルキャドを褒める
「ニャ そうだろニャ そうだろうニャ ララベスとはニャ 賢さが違うニャ 私は賢いからニャ ニャハハハハハ」
シルキャドは腰に両手を当て顔を空に向けて高笑いする ギーラはアイコンタクトで素早くララベスに いつもの天然なんで すまん と謝る ララベスも 全然大丈夫 天然だからな と返す シルキャドはまだもちろん高笑いしている
「気のせいかもしれんが 大蛇達パワーアップしてないか 最初の1撃を盾で受けた時体を少しもっていかれたな」
カンマーイが不思議そうな顔で聞く
「そうね 大蛇達も1年もすれば 成長するのかしら 気に入らないはね」
レアーラキスは苦しそうな感情を一瞬出したがすぐに抑え込む
「大蛇達も一応生きてるからな成長はするだろう けど俺達も成長してるはずだしな」
ララベスがレアーラキスを見ながら話す
「あらそうだ トラ 左腕は本当に大丈夫なのかしら?」
レアーラキスが心配そうな顔で聞く
「ウン ダイジョウブ ヘビノキバ ヤワラカイ」
トラは左腕を前に出して全員に見せながら言う その左腕はかすり傷1つ無くて分厚い筋肉の漆黒の塊が存在するだけである
「そうね まったく 怪我は無いみたいですわね」
レアーラキスはトラの左腕を触りながら答える
「ニャ そうニャ トラの戦いニャ 透明化で近くで見てたけどニャ 大蛇ニャ 逆に見ててニャ 弱すぎて可哀想だったニャ ニャハハハハハ」
シルキャドもトラの傍に行き左腕を触りながら 謎スイッチが入り腰に両手を当て顔を空に向けて高笑いがまた始まる
「ウン ヘビ ヨワクテ カワイソウ」
トラは高笑いの横で無表情で言う
「まあ 少しだけ予想外の大蛇2匹の襲撃でフォーメーションも出来なかったけど誰1人焦らなくて無事で怪我も無く2匹の大蛇を倒せた事は良かったとして あとは大蛇達の棲みかに行って討伐するだけなんでみんな気合入れ直して行きましょう」
ギーラは全員に気合を入れ直して貰うように話 全員が頷いて 分かった の返事を聞いてから座っていた石から立ち上がり川の上流にある大蛇の棲みかに気合を入れて歩き出す




