第177話 ニャ、やっとだニャ
「うわっ?、いきなり何だあのゴリラ馬は・・・・・」
「どこから現れた・・・・・それにしてもでかいっ」
「パパ~、どうしてあのゴリラと馬が合体した人は胸をドンドン叩いているの?」
「やかましい~、早くそのドンドン止めやがれ~」
シルキャドとレーンアイルとホワイトアイルの周囲を歩く町の人や獣人は足や動きを止めてホワイトアイルのドラミングと突然の4メートル越えの巨大な物体の出現に驚きの視線や文句を言っては立ち去っている
「あらあら、シルキャドにレーンアイル、やっと見つけましたわ」
「ウン、ココニイタ、トラ、ワカル」
「ハイ、シルキャド、レーンアイル、ミツケタミツケタ」
ホワイトアイルが胸ポコポコドラミングを止めて、スグラアゼースの住人に色々な思いの視線を浴びている真っ最中に道の反対側からトラ、オトギ、ローズメルファが並んで歩いて来て声をかける、その後ろからは、<黒の星昇華>のボルマカランが無言でレーンアイルに謝罪するために付いて来ている
「ニャ、トラ、オトギ、ローズメルファ何だかニャ、久しぶりなんだニャ、元気だったかニャ、元気だった筈だニャ」
「・・・はい・・・探してもらって・・・迷惑をかけました・・・」
「ウホウホ、みんな久しぶり、ウホウホ」
シルキャド、レーンアイル、ホワイトアイルも呼びかけに反応して返事をする
「あらあら、この声はもしかしてこのゴリラ馬さんはホワイトアイルなのでしょうか?」
ローズメルファはシルキャド、レーンアイル、ホワイトアイルの所に辿り着くと、ホワイトアイルのゴリラケンタウロスを見上げゴリラ顔のガラスの黒目を見ながらいつもの笑顔で少し驚いて聞く
「ウホウホ、そうだよローズメルファ、良く声だけで僕って分かったねウホ、流石ウホウホローズメルファだねウホウホ」
「あらあら、やっぱりそうでしたわね、少しみない間にずいぶんお姿が変わられたみたいですね、うふふ」
「ウホウホ、そうなんだよウホ、シルキャドとレーンアイルがね、そこの雑貨屋兼玩具屋でこの姿のぬいぐるみを買ってウホ、僕のためにレーンアイルが裁断してウホウホなんだよねウホ」
「あらあら、そうなのですね、それは宜しかったですわね、とても素敵なお姿でホワイトアイルには非常にお似合いですわね」
「ウホ、ありがとう、僕も気に入ってるよウホウホ」
「ウン、ホワイトアイル、デカクナッタナ、ケドドコニイタ?」
「ハイ、イママデドコニイタ?、ヒトリボッチ、サミシクナカッタカ?」
ローズメルファとホワイトアイルの挨拶が終わりトラとオトギが聞く
「ウホ、僕はみんなと一緒にいたよウホウホ、だから寂しくは無くてウホウホだったよウホ」
「ウン、ソウカ、ウホウホ、ダッタンダナ」
「ハイ、ホワイトアイル、ウホウホ、ウホウホ」
トラとオトギは素直なのでホワイトアイルのウホウホが見事に移り何故か会話は成立していないが真似をして納得して頷いている
「ニャ、けどニャ、ホワイトアイル、でかすぎるニャ、私お前見てるとニャ、首が痛くなるからニャ、もう少しちっちゃくならないのかニャ?」
「あらあら、今回のホワイトアイルも体型を変化させる事が出来るのですか?シルキャド」
「ニャ、そうなんだニャ」
「それならば、町の中ですしもう少し体型を小さくして頂けたら、シルキャド達も首が痛くならないですし町の中の方々も上半身が銀色のゴリラで下半身が白い馬の姿で少し珍しくて巨大で注目をされますから、ですから体を小さくすれば注目度は少しは減少して私達も町の方々に注目されなくなりますからね」
ローズメルファはレーンアイルの「私も首が痛い」の同意の頷きも確認して、町の中を歩いている人達がホワイトアイルを2度見して指を刺し、ついでに話をしているローズメルファやシルキャドやトラとオトギも指を刺されてガン見されている、トラとオトギがホワイトアイルと普通に話をしている時は子供が恐怖を覚えて号泣していた
「ウホ、分かったウホウホ、僕もうっすらとは気付いていたからねウホ、それじゃあもう少し小さくなるウホウホ」
ホワイトアイルはそう言うと4メートル越えのゴリラケンタウロスは一瞬で消えると今度は半分ぐらいの身長の2メートルぐらいのゴリラケンタウロスで同じ場所に現れる、ホワイトアイルの消えて現れた行為で見ていた人達はまたザワザワして2度見や指を刺していた
「ウホ、これぐらいでどうかな?ローズメルファ、ウホウホ」
「はい、これぐらいの大きさが良いと思いますわ、ホワイトアイル」
「・・・うん・・・ホワイトアイル・・・町の中は・・・この大きさで・・・いてくれる?・・・」
「ウホ、分かった、そうするよウホウホ、レーンアイル、ウホウホ」
「・・・うん・・・ありがとう・・・ホワイトアイル・・・」
ホワイトアイルの大きさにローズメルファとレーンアイルが納得している
「ニャ、やっとだニャ」
「・・・えっ?・・・何がやっとなの・・・シルキャド・・・」
「ニャ、何でも無いニャ、気にするなレーンアイル、私はこれでやっとニャ、ホワイトアイルの背中に乗ってニャ、お馬さんみたいにニャ、パカパカしやすくなったとかはニャ、全く考えて無いからニャ、ま~ニャ、首も少しは痛かったけどニャ」
シルキャドは思った事はそのまま口から吐き出す生き物なので天然を本領発揮で全て話をしている
「「「・・・・・・・・・・」」」
相棒達は「それが目的で体を小さくさせたのね」と同時に頭に浮かんだが無言で目の前の天然の猫娘を見つめている
「ニャ、どうしたんだニャ、みんな黙ってニャ、ハハ~ン、さてはお前らニャ、魚は生でも焼いても美味しいとニャ、考えていたんだニャ、私もそれはいつも考えているからニャ、ニャハハハハハ」
シルキャドは本物の天然なのでコテコテの勘違いを言いきって大爆笑している
「あらあら、シルキャドはいつでも元気ですわね、うふふ、それではレーンアイル少しお話を良いですか?」
「・・・はい・・・後ろにいる・・・男の人の事・・・ですよね・・・」
「はい、そうですわ、それではお願いしますわ」
レーンアイルは<黒の星昇華>のボルマカランの存在に途中から気付いていて、ローズメルファが謝罪をさせると話をしていた事も覚えていたのでローズメルファが話し出した時も素直に納得する、するとローズメルファが後ろを振り向いてボルマカランを見て前に出てレーンアイルに謝罪する事を促す
「・・・・・あ、あ、あの、飯屋の事は俺が悪かった、すまなかった」
ボルマカランは黙ってトラ、オトギ、ローズメルファの後を付いてきてこの3人の1人でも何も出来ないほどの力の差を感じていたのに、謝罪するレーンアイルと合流すると4メートル越えのゴリラ馬の化け物がウホウホしていて一瞬で消えて現れると普通に体型を変えていて、それに色々な意味で危ない猫族の娘の大爆笑が目に入って早く謝罪を済ましてこいつらから逃げ出したいと頭の中が一杯になっていたので何も躊躇わずに頭を下げて謝罪する
「・・・いえいえ・・・こちらこそ・・・わざわざ・・・何だか・・・すみません・・・」
レーンアイルも頭を下げてボルマカランに話す
「はい、レーンアイル?これでこのお兄様はもう良いですわね」
「・・・はい・・・私は最初から・・・良かったです・・・」
レーンアイルは最後の方の言葉は自分だけにしか聞こえないボリュームで話し終える
「はい、それではお兄様、これでレーンアイルの謝罪は終了致しました、ですが二度と私や私の相棒達の楽しい時間を邪魔されない様にお願いしますわ、それとお兄様のお仲間の方々にも言い聞かせて頂くと無用なトラブルも避けれると思うのでお願いしても宜しいでしょうか?」
「あ、あ、あああ、分かった、お前達には二度と迷惑をかけないと話しておく」
「はい、宜しくお願いしますね、それではまた何処かでお会いしましょう、うふふ」
「あ、あ、あああ、そうだな・・・・・」
ローズメルファは話すとボルマカランは頭を上げて振り返ると早歩きで来た道を戻って行った
お久しぶりです、タイトル少し変えました