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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第17話 北へ向かう

3人は大量の死体を視界に入れながらも無言のまま丘に到着して ギーラとシルキャドは自然と無意識に町に背を向けて座る トラは二人の正面に座り町を町を見れる位置で座る


「ニャ 着いたニャ 歩くの疲れたニャ ニャハハハ」


シルキャドは無理矢理笑いながらを話しかける


「あ・ああ 着いたな・・・」


ギーラも引きつった笑顔を作りながら答える


それから3人の間で沈黙が流れる その間も町の方からは誰かが誰かを探す泣き声や必死な声や半分諦めた声が微かに聞こえる



「お~~~い そこにいるのはギーラ達か~」


丘の下から大きな声でギーラ達を呼ぶのが聞こえそちらを向くと ギルドや宿屋の食堂で顔が合えば話をする50代くらいの冒険者のガテムが呼んでいる


「おおお ガテム無事だったのか?」


ギーラが丘の下に向かって返事をする


「無事? まあ俺は無事だな」


ガテムが丘を道沿いに上って来てギーラ達の前にゆっくり歩いてきて右手を上げてヨオッと軽い挨拶をして座る


「けどこれはどうゆう事なんだ とんだ災難だな 俺は今この町に着いたばかりでな状況が分からんからな おっ トラ シルキャドも無事だったんだな」


二人を見ながら微笑む


「ウン トラ ブジ」


「ニャ ガテムも無事で良かったニャ」


「お前達の姿を見かけてな追いかけて来た まあトラはどこから見ても目立つから分かりやすくて良い目印になるな それでギーラ外でこの酷い状態だ町の中は見てきたか?」


「あ~あ 町の中は生存者0だ 中は今見ている状況よりもっと酷いな」


先程見回った町の中の状況を詳しくガテムに話す


「そうか そんなに酷いのか・・・ 生存者0か・・・ じゃあいつらも逝ったんだな・・・・・」


ガテムは町の外壁を見ながら小さく答える ガテムも数ヶ月前にこの町にやって来て仕事をしている ギーラ達以外にも親しい冒険者や町に住む人々がいてこの町は住みやすくて良い所だと言っていた


「たぶん・・・そうだなガテム」


「まあ良く考えたら運が良いな俺達は 良く考えたらだけどな・・・ ハハハハ~」


ガテムは小さく笑う


「あっ そういえばガテム他の仲間は?」


ギーラはガテムのパーティーは4人だったのを思い出し聞く


「あ・あ・ああ あいつらは全員死んだ・・・・・」


ガテムは小さく囁くように言う


「え? 何だって? 死んだって言ったのか・・・」


トラとシルキャドもガテムを見つめる


「ああ 今回の討伐依頼でなやられた 必死に戻ってきたら町がこの状態だ・・・」


ガテムを良く見ると 着ている鎧はボロボロで血まみれで愛用の片手剣は半分折れかけ右手に握り締め鞘は無くなり自慢していた盾は無くなっていた 話によるとギルドの依頼で新しく発見されたダンジョンの場所の確認に向かったが途中の森で迷い疲れ果て 夜寝ている所に襲撃されて仲間に命懸けで守られ助けられて何とか必死に敵の追撃を振り切り町まで戻って来たと


「まあ俺たちの仕事なら良くある話だな・・・けどこんなジジイを助けなくても・・・本当にバカな奴らだ・・・」


ガテムは最後の言葉の方は消え入りそうな声で答える


「そうか・・・ 残念だな 何て言ったらいいか・・・」


「ああ 気にするな この仕事を決めた時から覚悟してたし今回が最初では無いしなギーラ達は気にするな」


笑顔で返しながら半分折れかけた剣の柄を持つ右手は震えている


「あ~あ 分かった」


ギーラは一瞬右手に目をやるがすぐにガテムを見る


「所でギーラ達はこれからどうするんだ?」


「う~んまだ 何も決めて無いな」


「そうか 知ってるかどうか分からないがこの町はこの国の最南端の町でな 南に行っても滝と森があるだけだ 北に向かえばアカレオの町がある 行く所が無ければ北でも向かってみろ」


「北のアカレオ町か~ どのくらいで行ける?」


「歩きで2週間だな 途中に小さいが村もあるから全部野宿では無いから少しは楽だ」


「そうか 2週間で行けるんだな 分かった考えてみよう 情報助かるな」


ギーラはガテムに礼を言い


「それでガテムはこれからどうするんだ?」


「俺か 俺はまだ何も考えてないな 今着いたばかり出しな それにチョット疲れたから少しゆっくり考えてから動き出そうかな」


「ああ そうだな色々あったからゆっくり休憩した方が良いな」


「そうだな そうするよ ではそろそろ行くとしようかな 俺も町の中の状態を見ておきたいからな それじゃあな ギーラ トラ シルキャド 死なずに頑張れよお前達」


そう言うとガテムは腰を上げる


「ガテムもあっさり死ぬなよ 色々ありがとな」


「ウン ガテム ガンバレ」


「ニャ また会うニャ 元気だして頑張るニャ~」


ギーラは微笑み トラは腕を組み仁王立ちで シルキャドは両手を振っている


「ああ 死ぬなよ」


ガテムは言い残し町へ歩いて行った


ギーラはガテムを見送りながらガテムの話しを思い出し気持ちを切り替えた 大勢の人々が亡くなったが大切な仲間が生きている それに悲しんでいても何も生まれない 最後に 前向きの気持ちが俺 を再確認してトラとシルキャドに顔を向ける


「トラ シルキャド 俺落ち込んでしまったな 迷惑かけてすまんかったねもう大丈夫なんで安心してね」


「ウン ギーラ ヨカッタ トラ ウレシイ」


「ニャ ギーラ おおお 復活ニャ バンザーイニャ バンザーイニャ」 


トラは笑顔で頷き シルキャドは両腕を高く上げ下げしている


「ありがとうね これからも仲良く宜しくね」


「ウン トラ ギーラ ナカヨクスル」


「ニャ 良いニャ 良いニャ 仲良くするニャ ニャニャ もう1回バンザイするニャ バンザーイニャ バンザーイニャ」


トラはまた笑顔で頷き シルキャドは何故か作者がバンザーイニャを気に入ったので バンザーイニャ バンザーイニャ 連発である (すいません)


「コホン 二人とも助けてくれて本当にありがとう では私事ではありますが めでたい時は何をするんでしたか ハイッ そこの2人」


ギーラは咳払いをして 喜んでいる2人にビシッと指を刺す


「ウン ハクシュ トラ オボエテル エライ」


「ニャ 拍手ニャ 忘れるはずが無いニャ」


2人が同時に答えて ウンウンと大きくギーラが頷くと


「良く答えれました では お手を拝借 ハ~イ拍手 パチパチパチパチパチ」


「ウン パチパチパチパチパチ」


「ニャ パチパチパチパチパチ」


3人で輪になり拍手を始める 独特な時間が流れる


拍手が終わり


「今はこんな状態になったけどこの町にはお世話になったな~」


「ウン トラ タノシカッタ」


「ニャ そうだニャ 楽しい事ニャ 悲しい事ニャ 色々あったニャ~」


3人はそれぞれの町の思い出を語り合ってからアカレオの町に向かって歩き出す

















 





















ここに初めてコメントします ブックマークしてくれた方ありがとうございます 読んでくれただけでも感謝です

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