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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第164話 責任を取って頂きましょう

「・・・ヒエッ・・・」


レーンアイルはボルマカランがテーブルの上にお金の入った袋を置く時にはテーブルの下で震えながら小さく囁いて息を殺していた


「それじゃあ迷惑かけた、後は楽しんでくれ」


ボルマカランが男2人が気絶したロブリムを飯屋の扉から引きずっていくのを確認すると扉に振り向いてからさらに話して向かって行く


「あらあら、お兄様少しお待ちになって頂けますか?」


ローズメルファがテーブルの椅子に座り右手に酒の入ったコップを持ちいつもの笑顔でボルマカランに話しかける、レーンアイルはテーブルの下から出てきて立ち上がり飯屋の主人や従業員や食事を楽しんでいた客達もボルマカラン達の暴力に固まっていたがローズメルファの声で全員が注目する


「んっ?、何の用だ女」


「はい、私とレーンアイルは楽しくお酒と料理を楽しんでいたのですが、お兄様達が私達の楽しい時間を邪魔された事と、私の飲んでいたお酒に血が入ってしまいそれにお洋服にも血が飛んで来ましてね、とても残念な気分なのですよ、まあ~それは良いとしてもですね一番残念な事はレーンアイルが非常に怖がってしまいました事ですわ、その件はきっちり謝罪が欲しいのですが如何でしょうか?」


ローズメルファはコップの中の血と自分の赤いワンピースに付いた血を見てからボルマカランを見つめて話す


「ふんっ、下らん事だ怪我をしなかっただけでもマシと思っとけ」


「あらあら、謝罪は無いのですか?、これは困りましたわ」


「何が困るというのだ女、面白い事を言うんだな」


「何が面白いのかは私にはさっぱり理解出来ませんが、しょうがありませんね、お兄様がレーンアイルに謝罪がしたくなるように少し考えを変えて貰うと致しましょうか」


ローズメルファは手に持っていたコップをテーブルに置くとゆっくり立ち上がる


「ふんっ?、たかが女の癖に俺とやろうってのか?」


「やる?・・・・・いえいえ謝罪が無いのでお兄様の考えが間違っていますのでそれを直させて頂くだけですわ」


ローズメルファはそう言うとスタスタとボルマカランの所まで歩いて行く、ボルマカランは最初はニヤニヤ笑っていたがローズメルファの向かって来る速度と隙の無い動きに気が付いて咄嗟に右ストレートで殴りかかる


「何っ?、この女・・・・・早いっ」


ローズメルファはその右ストレートをいつもの笑顔で避けるとボルマカランの顔に自分の顔が引っ付くギリギリの距離まで近付ける


「あらあら、抵抗をするのですか?、嬉しいような悲しいような感じですわね、今なら最後のチャンスですからレーンアイルに謝罪をして頂けるとお兄様は痛い目には合わなくて済むのですが?」


ボルマカランは「チッ」と舌打ちを鳴らすと素早くバックステップで距離を取りすぐに左右のパンチの連打でローズメルファに殴りかかる、だがボルマカランのパンチの連打はローズメルファは余裕で見切って一つも当たらずまた顔と顔がギリギリの距離まで近付ける


「あらあら、最後のチャンスでしたのに残念でしたわね、まあ女ごときの命令で謝罪などはお兄様は出来ない事は分かっておりましたから仕方が無い事なのでしょうね、それでは私は手加減は致しますが少々痛い目に合って頂きますわ」


ローズメルファはそう言うと細い白い綺麗な両手でボルマカランの両腕を掴むと腕が千切れない程度の力で握り締めてそのまま持ち上げる、そうして先程ボルマカランが金の入った袋を置いたテーブルまで両腕をロックした状態で楽々と運ぶとそのテーブルに突然頭から叩きつける、それから頭から血を流して転げ回るボルマカランの右腕を手加減して蹴り上げて鎖骨に接続している肩関節の骨を粉砕して右腕の向きを本来ではありえない方向に向きを変える


「ウギャアアアアアア、イテエエエエエエ」


ボルマカランはさらに自分の意思とは無関係に動く右腕を左腕で抑えて転げ回り痛さで叫ぶ


「お兄様、これで謝罪をする気になったと私は考えますが如何でしょうか?」


ローズメルファは転げ回るボルマカランを頭を片手で掴んで持ち上げて膝立ちの姿勢にさせて自分の目線まで持ってきて聞く


「ふ、ふ、ふざけんなこの女が、これぐらいのヤキで俺達<黒の星昇華>は泣きは入れるわけにはいかねえ~んだあああああぁ」


ボルマカランは頭から流れ落ちる血で顔面を真っ赤に染めながらローズメルファに大声で言い切る


「あらあら、お兄様は我慢強いのですね、うふふ、そう言う殿方は私は嫌いじゃありませんが・・・・・今はそういうのは必要では無いですからね、う~ん、どう致しましょう?」


ローズメルファは片腕でボルマカランを持ち上げた状態で少し考える


「あら、そうですわ、子の責任は親の責任ですからこのお兄様の親に責任を取って頂きましょう」


「ふ、ふ、ふざけるな・・・・・」


「所でこのお店にいる皆様方、私はあまりこの町や周辺が勉強不足で分かっていない者なので一つお聞きしたいのですがこのお兄様が先程からおっしゃってる<黒の星昇華>とはどういった方々のお集まりなのですか?」


ローズメルファは少し考えてから一つ大きく頷くと唖然としている飯屋の主人や従業員や客たちの方向に視線を向けていつもの笑顔で聞く


「あああ、<黒の星昇華>と言う名前はこの町の裏社会の組織の一つだ」


カウンターで食事をしていた人間の1人がローズメルファに教える


「あらあら、その様な組織の方だったのですねお兄様は・・・・・そうなると<黒の星昇華>の一番偉い方にレーンアイルに謝罪をして頂かなくてはいけませんわね」


「や、や、止めろ、や、や、止めてくれ」


「すみませんがお兄様がレーンアイルに謝罪を断った時点で私は考えを変えてしまいましたので止める事は出来ませんわ、申し訳御座いません」


ローズメルファは片腕で持ち上げた状態で丁寧にボルマカランに謝る


「それではお兄様が<黒の星昇華>の一番偉い方の所に案内して頂けますか?」


「ふ、ふ、ふざけるな、す、す、する訳無いだろ」


「そうですよね、お兄様のおしゃるとおりですよね、お断りになりますよね、う~ん、困りましたわ」


ローズメルファは片腕で持ち上げているボルマカランが恐怖でローズメルファから視線を外す目を見ながら囁いている




「おいっ、タスムス、ボルマカランさん遅くね~か・・・・・」


「そうだな、少し遅いな、コトノーセ」


「俺は少し様子を飯屋まで戻って見てくる、だからロブリムを地下の部屋に頼む」


「分かった、任せろ」


ボルマカランの配下のコトノーセはボルマカランが路地裏の尋問や拷問の時に使う部屋に着いて顔面が崩壊して気絶しているロブリムをタスムスに任せると先程までいた飯屋に走って戻って行く、そして飯屋の建物の前に到着して扉を開けて中を見る


「何してやがるぅぅぅ、このアマァァァァァァァァ」


コトノーセは片腕で頭を掴まれて顔面血塗れのボルマカランを見た瞬間に腰から片手剣を引き抜くと絶叫しながらローズメルファに切りかかる


「あらあら、先程このお兄様とご一緒していた方ですわね」


ローズメルファは片腕でボルマカランを掴んだ状態でコトノーセに振り向く


「このアマァァァァァァァ、早くボルマカランさんを離せェェェェェェェ」


コトノーセはローズメルファの頭部に上段から切りかかるがローズメルファはフワリと体を僅かに動かして余裕で避けると持ち上げていない方の手を片手剣にカウンターの人差し指を合わせるとコトノーセの片手剣の刃が粉々に砕け散りグリップを握り締めた状態でコトノーセは固まって動きを止める


「さて、どう致しましょうか?、<黒の星昇華>の一番偉い人に合う方法はいくらでもあるのですが、う~ん、この方々を殺して私の<呼び寄せ>で召喚してお聞きするのが一番確実なのですが・・・・・この町での殺しは禁止と相棒のみなさんには私がお話させて頂いた手前流石に殺しは出来ませんので、う~ん、どれに致しましょうかね~」


ローズメルファは完全に力の差を感じて敵意を失って目を逸らしているボルマカランを丁寧に地面に降ろしながら考えている


「さて、まず、そちらのお兄様はもう少し私に抵抗されますか?」


ローズメルファは考えていたが思い出したかの様にグリップから先の刃が無くなった部分を凝視しているコトノーセにいつもの笑顔で話しかける


「・・・・・・・・・・」


コトノーセは自分を涼しい顔で見るローズメルファと地面に四つん這いの状態で大きな深呼吸と体が震えているボルマカランを砕け散った刃から視線を外して無言で交互に見ている











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