第159話 友達になったんだ
{誰がアホやねん、めちゃめちゃ賢いわ}
ギーラはナイーフの「もしかしてアホなのかナゲ」の質問にアホ丸出しの答えで切り返す
{そうナゲ、まあ我々はギーラがアホでも賢くてもどっちでも良いからナゲ、ま~あナゲ、アホ過ぎず賢過ぎずが良いかもナゲ、だから我々はギーラをアホ寄りと認識しとくから何も心配する事はないからナゲ}
{誰がアホ寄りやねん、めちゃめちゃ賢い寄りやわ}
ギーラはまだアホ丸出しの答えで切り返す
{もうギーラのアホかどうかの話は終わりナゲ、早く我々を相棒達に紹介するナゲ、これ以上待たされるとまた何かに邪魔されそうな気がするからナゲ、早く頼むんだナゲ}
ナイーフはこれ以上待ちたくないらしくギーラのアホ問題は早々と終わらせて先に進ませる
{ま~あ、俺がナイーフにアホや無いと分かったから俺もま~あえええけどね、それじゃあナイーフ紹介するわ}
「はい、みんな~集合してると思うけど集合~」
ギーラは目の前で雑談している相棒達に声をかける、すると相棒達は雑談を止めてギーラを見る
「ニャ、なんなんだニャ、さっきも呼んで今も呼ぶのかニャ、それにもう来てるけどニャ」
シルキャドは先程のギーラとの激しいバトルとプルプルをもう忘れているのか普通に答える
「あらあら、何のお話でしょうかギーラ、私は何でも聞きますわ」
ローズメルファはいつものニコニコ笑顔でギーラに答える
「・・・はい・・・」
レーンアイルはローズメルファとシルキャドと両手を繋いでギーラを見上げる
「ウン、ドウシタ、ヤッパリ、コロシスルノカ、ギーラ」
「ハイ、ダレコロス、モンスターカニンゲンカ、ソレトモ、ダレダ?」
トラとオトギはどうしてもバイオレンスが希望でギーラに熱い視線で聞いてくる
「今から俺達の新しい仲間って言うか何て言うか良く分からんけど、とりあえず紹介するからみんな聞いてくれる?」
相棒達はギーラを見て頷く、それを見たギーラは1本のナイーフを腰から抜き取って相棒達の前に出す
「これはちょっと前にアンデルケスさんから貰った投げナイフやけど、みんな覚えてるよね?」
相棒達はまたギーラを見て頷く
「それでこの投げナイフが、ま~あ名前は合ったんやけど非常にめんどくさかったから俺が新しく付けた名前がナイーフって言うんやけど、俺が使用しててレベルが上がっで俺達と意思疎通が出来る様になったから紹介しとくね、それじゃあナイーフええよ」
ギーラはそう言うとナイーフに話を振る
「みなさん始めましてナゲ、我々はナイーフナゲ」
ナイーフはギーラにグリップを握り締められたまま口は無いが投げナイフ全体から声を出して相棒達に挨拶をする
「ニャ、ナイフがしゃべったニャ?」
「そうだナゲ、我々はギーラのお陰で話せる事が出来る様になったナゲ」
「それで、そのナイーフが私達に何をお話されるのかしら?」
「いや、特に様は無いナゲ、これからみんなと話せるという事を報告しようと思ってナゲ、ギーラにお願いしただけナゲ、だからこれからは我々もみんなと話をするからナゲ、始めましての挨拶だと思ってくれたら良いナゲ」
「そうなのですね分かりましたわ、それで何をお話したら宜しいでしょうか?、ナイーフ」
「そうナゲ、細かい話はこれから一緒に行動するからその時々に話をすれば良いからナゲ、まずはナゲ、みんなの名前を教えて欲しいナゲ、今はそれだけで良いナゲ」
「なるほど、まずはそれやね、そしたら俺は分かるからええとして、まずはそこの姿形がそっくりで筋肉ムキムキの2人が兄妹で兄がトラで妹がオトギ見分け方は胸を隠してるか隠して無いかで判断して、次はさっきまで俺と熾烈な戦いをして最後はドローになった猫族の女の子がシルキャド、それに美しくて赤い髪で赤いワンピースでさっきの熾烈な戦いをまとめてくれたのがお姉様のローズメルファ、最後に可愛いドレスを着てあまりおしゃべりは上手くないけどしっかりしているのがレーンアイル、後はナイーフが見えるか感知出来るか分からんけどレーンアイルの顔の周りには今は白い球体になったホワイトアイルやね」
ギーラは特にボケずに普通に相棒達の紹介を済ます
「なるほどナゲ、もう完璧にみんなの名前は覚えたからナゲ、後ホワイトアイルは我々も感知は出来ないナゲ、だけどみんなこれから宜しくナゲ」
ナイーフがそう相棒達に言うとトラとシルキャドとオトギはしゃべる投げナイフのナイーフが余程珍しいのか、シルキャドがギーラからナイーフを受け取って3人はナイーフに質問攻めをしている、それを羨ましそうにチラッチラッ見ていたレーンアイルだがローズメルファが優しく手を繋いで3人が質問攻めをしている所に連れて行き質問攻めに参加をさせるとローズメルファはギーラの所に戻って来る
「ギーラ、かなり賑やかになりましたわね、うふふ」
ローズメルファはナイーフを中心で質問攻めで盛り上がっている相棒達をチラッとみてギーラに話す
「そうやね、やかましいのが増えたね・・・・・せやっ、ローズメルファは人生経験があるからナイーフの事何か知ってる?」
ギーラは年齢の事はローズメルファにはNGなので遠回しに人生経験に変換して聞く
「そうですわね、まず確実に言える事はアンデルケス様から頂いた物なので100%信用出来ると思います、後は私の知っている知識ではマジックアイテムでも色々ありまして、まあ~簡単にお話しするとピンからキリがありますわ、それで先程少しだけナイーフを見た感想は能力はとても素晴らしいと思います、それと私が一番驚いたのはあれ程社交的で自己アピールをするのはナイーフ自身が余程自信があるのか今までの使用者が良い人ばかりで悪用されなかったと考えられます」
「なる程ね、能力の方はナイーフが言ってたけどレベルが上がると色々な機能が増えると言ってたね、俺はマジックアイテムとか初めて持つけど確かに言われればナイーフは凄くフレンドリーやしな~、確かにナイーフは俺が最初の使用者の訳が無いからどんな人が使ってたかは知らんけどええ人が多かったかもしれやんね」
ギーラとローズメルファがそんな話をしばらく2人でしているとナイーフの質問攻めが一段落ついたのか相棒達がギーラの所に戻ってくる
「ニャ、ギーラ、ナイーフをニャ、返すんだニャ、こいつは中々良い奴だニャ、私はもう友達になったんだニャ」
シルキャドは嬉しそうにナイーフをギーラに渡しながら話す、トラとオトギとレーンアイルもナイーフと友達になったと大きく無言で頷いていた
「そうかそうか、それは良かったなシルキャド、これからは長い事一緒におると思うから宜しく頼むね」
ギーラはナイーフを受け取って腰の収納スペースに収めながら答える
「ニャ、任せるんだニャ」
それからギーラとローズメルファも含めた全員で集まって雑談をする
「よしっ、それじゃあ、俺は腹が減ったから飯を喰いに行くけどみんなはどうする?」
ギーラは答えは分かりきっているが大人なので一応聞く、すると相棒達は当然ギーラの提案に賛成してスグラアゼースの町の中の飯屋に向かう
「やっと飯が喰えるな、ナイーフの練習とかヘビージョの件とか町に来てから色々あったからやっと飯が喰えるな」
ギーラは石作りの建物で扉の上に設置されている飯屋の看板を見ながら話す、その隙にトラとオトギはギーラを軽く押しのけて吸い込まれるように飯屋の扉を開けて入って行ったが・・・・・
「うふふ、それでは私達も中に入りましょうか」
ローズメルファは押しのけられたギーラとトラとオトギの筋肉の塊の背中を見て話す
「・・・・・はい・・・・・そうっすね・・・・・」
ギーラは気が付いたら相棒達全員の背中を見ていて一番最初にいたが何故か一番最後に飯屋の扉を潜って中に入る