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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第155話 おりこうさんですからね

「これは首が楽なんだニョロ」


ヘビージョはローズメルファに両手の指2本で外して貰って地面に落ちた綺麗に切断している鉄の首輪を拾いながら話す


「そうですわね、首にあれほど重たいものが乗っていましたら、かなり御苦労されたと思われますわ」


「ニョロ、それは大丈夫ニョロ、このスグラアゼースの町に来るまではこの首輪に付いているチェーンはギー・・・・・」


「チョ~イ、チョイチョイ、チョ~~イ、ヘビージョおぉぉぉ~、ギルドに捜索依頼はええんかな~~」


ギーラは嫌な予感を察知してローズメルファとヘビージョが話をしている間に叫んで飛び込むように割り込む、相棒達にはせめて隠しておきたかったヘビージョの犬の散歩スタイルだけは阻止するために体を張る、それは「俺の相棒の中には全く悪気が無く俺の心を蹂躙してイジリ倒す天然の猫娘がいる」だからギーラは自然と体が動いた


「あらあら、ギーラどうされましたか・・・・・?」


「ビックリしたニョロ・・・・・急に大声を出すからニョロ?」


ローズメルファとヘビージョは突然叫んで間に割り込んできたギーラを不思議な目で見る


「えっ?、だ、だ、だって、ヘビージョギルドに行くザマショ」


ギーラは焦って急にマダム口調で答える


「あ~あ、そうだったニョロ、私には村長さんからの大事な仕事があったニョロ、けどこのまま行くのは申し訳無いからニョロ、何かお礼はしたいニョロ」


「ええからええから~、そんなんはええから~早く大事な村長さんの仕事を優先させるザマショ」


ギーラは兎に角ヘビージョをギルドに行かせたくてザマショ言葉を連発で急がす


「ニャ、お礼ってなんなんだニャ、私は全然貰っても良いんだけどニャ」


シルキャドはヘビージョのお礼に興味がMAXで猫目キラキラ尻尾ブンブン状態でヘビージョの前で綺麗に両手を揃えて手の平を向けて待っている


「こらこらシルキャドさん・・・・・反応が早すぎますよ・・・・・」


「やっぱり欲しいかニョロ、分かったニョロ、チョット待つニョロ」


ヘビージョはシルキャドにそう言うとギーラに森の中で見せた「ウゲエエエエエェ~」と気持ち悪いリバース音と同時に胃液塗れの袋を取り出して、その中から小さな蛇の鱗が表面を覆う石をシルキャドに渡す


「ニャ、き、気持ち悪い音だニャ・・・・・、それにこの石も気持ち悪いニャ、お前の顔と同じ模様なんだニャ」


シルキャドはヘビージョのリバース音に完全にドン引きで露骨に逃げ腰で蛇の鱗の小さな石とヘビージョの顔を交互に見てさりげなく初対面のヘビージョにギリギリアウトの「お前の顔と同じで気持ち悪いニャ」の天然発言をして受け取る


「ニョロ、そうなのかニョロ、私はリバースもこの蛇の鱗の石も気持ち悪いとは全然思わないニョロ」


「アハハハハハ、まあまあ種族によって生き方も価値観も違うと思うからね、アハハハハハ」


ギーラは分かりやすい愛想笑いで話に入る


「ニャ、まあニャ、そうだニャ、この蛇の鱗の石はありがたく貰っとくニャ、どうもありがとうニャ」


「ニョロ、受け取って貰って嬉しいニョロ」


一瞬空気が悪くなりかけたがギーラのナイス愛想笑いで悪い空気が収まる


「それでこの蛇の鱗の模様の石は俺達が大事に頂くね」


「そうしてくれニョロ、他には特に渡せる物がないからニョロ」


「うん、無理はせんでええからね」


「そろそろニョロ、私はギルドに捜索依頼に行くからニョロ、スグラアゼースの町に送ってもらったりニョロ、首輪も外してくれて本当に助かったニョロ、また会えると良いニョロ、では行くニョロ」


「うん、頑張ってね」


「ニャ、元気が一番だからニャ、頑張るんだニャ~」


「それではお元気で頑張って下さいね」


ギーラ、シルキャド、ローズメルファが言葉をかけて見送って、トラ、オトギ、レーンアイルは黙って見送ると、ヘビージョは赤い舌をチョロチョロさせて町のギルドの方向へ歩いて行った




「よし、ヘビージョもギルドに向かったしこれからみんな何かやりたい事とかある?」


ギーラはヘビージョの背中を見送って姿が見えなくなると「相棒達(特にシルキャド)にヘビージョの犬のお散歩スタイルがバレなくて良かった~」と内心胸を撫で下ろしてから相棒達に向き直り聞く


「ニャ、何でも良いニャ、ギーラが決めるのが普通だニャ、ギーラがリーダーだから普通だニャ」


シルキャドはギーラの定番の話し出しの提案もあっさり拒否して丸投げする


「ウン、ギーラキメル」


「ハイ、オニイチャントオナジ」


「そうですわね、私とレーンアイルはギーラが練習されていた間に水浴びをさせて頂いたので、もう特にやりたい事も御座いませんからギーラが決めても宜しいかと思いますね」


「・・・はい・・・私も・・・後は・・・みんなに付いて行きます・・・」


「ウン、ソウイエバ、ローズメルファトレーンアイル、クサイ、スクナクナッタ」


「ハイ、ソウダナ、クサイノナクナッタ」


トラとオトギは素直なのでローズメルファの水浴びの言葉に超反応して鼻をクンクンさせて2人の体臭を嗅いで素直なので女性には失礼だとは全く気にならない様子で思った事を話す、もちろんシルキャドも「ハッ、私もニャ、水浴びしたいニャ」のビックリ顔でローズメルファとレーンアイルをお得意の分かりやすいリアクションの2度見をしている


「あらあら、トラとオトギ、女性の体臭を嗅いで「臭い」は失礼ですから、止めた方が良いですわよ」


「・・・ごめんさい・・・」


ローズメルファはトラとオトギの素直な性格を知っているのでやんわり否定して、レーンアイルは何故か謝っている


「「「ナンデダ、ローズメルファ、ナゼダメダ?」」」


トラとオトギは素直に理由を知りたくて純粋な目でローズメルファにハモって聞く


「はい、そうですわね、トラとオトギはゴブリン族ですから種族的に自分の体臭はあまり気にならないと思いますが、他の種族の例えば人間族やエルフ族などの一部の種族の方々は「臭い」の言葉は非常に嫌がって心を傷つけますわ、特に女性に対してはお鼻をクンクンさせて体臭を嗅ぐのもダメですし、それに絶対に「臭い」は言ってはいけませんから止めた方が良いですわ」


ローズメルファはトラとオトギの純粋の目を見返していつもの笑顔で分かりやすく説明する


「ウン、ワカッタ、トラ、オンナニハ、ハナ、クンクン、クサイヤメル」


「ハイ、オトギ、シラナカッタ、ニンゲン、エルフ、オンナニハ、クサイ、イワナイ」


トラとオトギは持ち前の素直100%を発揮してローズメルファに大きく頷いて答える


「はい、トラとオトギはおりこうさんですからね、分かって頂いて私はとても嬉しいですわ」


「「「ソウダ、オリコウサンダカラ、スグワカル」」」


トラとオトギはローズメルファの「おりこうさん」の言葉に得意気に他の人が見ると恐怖を覚える、大きな口を開けて鋭い牙を見せる凶悪な笑顔でウンウン何度も大きく頷いてハモって答える


「ですからレーンアイルもトラとオトギは知らなかった事で、もう分かってくれたと思いますからあまりお気にされない様にしましょうね」


ローズメルファは少し落ち込んでいたレーンアイルにもフォローを入れる


「・・・はい・・・大丈夫です・・・私・・・トラとオトギ好きだから・・・」


レーンアイルもローズメルファの顔を見てトラとオトギの凶悪な笑顔の連続ウンウンも見て納得する


「よし、トラとオトギも勉強が一つ出来て良かったし、みんなもやりたい事がなくて俺に丸投げやし、とりあえず俺も腹が少し減ったから飯でも喰いに行こうかな」


ギーラは話が一段落したと感じて相棒達を見渡してからそう言うとスグラアゼースの町の飯屋に歩き出す


「アレッ、お母さん、見てっ、あのお兄ちゃんさっき蛇のお姉ちゃんに首輪を付けてお散歩して人がいるよ?」


ギーラが1歩足を運んだ所で正面から歩いて来た仲の良い親子の子供が無邪気な声でギーラを指差して嬉しそうに隣の母親に報告していた










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