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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第145話 白い球体

レーンアイルが先頭でしばらく歩いて相棒達が後に続く


「・・・ここ・・・かな・・・」


レーンアイルがゆっくり立ち止まると小さく途切れ途切れの声で呟く、目の前には地面が焦げた後や周辺の草や落ち木が燃えた形跡が分かる


「そうみたいやね、ここの地面の周辺だけ燃えた感じがするからね」


ギーラも小さな声でレーンアイルの声に反応して、相棒達も地面を見て頷く


「・・・もう・・・ホワイトアイル・・・いないんだ・・・」


「そうやね、この場所やね」


「そうですわね、この場所に綿の燃えカスも微量ながら残っておりますね」


「ニャ、ホワイトアイル、本当にニャ、燃やされたんだニャ・・・・・」


「ウン、ココ、ホワイトアイル、ニオイ、アル」


「ハイ、カナシイ、ニオイノコッテル」


レーンアイルのまた泣き始めそうな声に相棒達も小さな声で目の前の燃えた地面の後を見て話す、それから数分間レーンアイルの燃えた地面の一点を見続ける行為を相棒達は黙って見守る


「・・・・・それじゃあ、レーンアイル、そろそろ移動しようかな?・・・・・」


ギーラが固まって一点を凝視しているレーンアイルに遠慮がちに背後から優しく声をかける


「・・・はい・・・ギーラ・・・すみません・・・みなさんもすみません・・・お時間取らせました・・・」


「いやいや、ゴメンね、何か急がしたみたいで・・・・・」


「・・・はい・・・それでは行きましょうか・・・私はホワイトアイルとの・・・お別れ終わりました・・・もう・・・えっ???・・・何処にいるのホワイトアイル?・・・」


ギーラがレーンアイルに背後から申し訳無い気分で声をかけレーンアイルが小さく頷いて答えてギーラを振り向いた瞬間に首をキョロキョロ周囲を見て「ホワイトアイル」と小さく声を出し何かを捜すように首を振る


「んっ?どうしたのレーンアイル」


ギーラは突然嬉しそうに首を振りキョロキョロするレーンアイルに少し驚いて聞く、相棒達も無言だが驚いた様子でレーンアイルを見ている


「・・・はい・・・ホワイトアイルの声が・・・聞こえました・・・」


レーンアイルはギーラ達にそう報告してまだ首を振って周囲を捜している、レーンアイルがギーラに背後から声をかけられて振り向いた瞬間に、レーンアイルはまだ気付いていないが頭の中に直接ホワイトアイルの声が聞こえた、それからレーンアイルが周囲を捜しているとホワイトアイルが燃やされた地面から白い向こうが透けて見えるサッカーボールぐらいの大きさの球体が地面から姿を現すとレーンアイルは白い球体に目が釘付けになり首を振るのも止めて一点を見る、ギーラ達はホワイトアイルの声も地面から現れた白い球体も認識出来なかったがレーンアイルの真剣で感情が乏しいが嬉しそうな顔を見てしばらく黙って見守る事に決める


「・・・ホワイトアイル・・・だよね?・・・」


レーンアイルは地面から目の前で止まった白い球体に話しかける


「うん、そうだよレーンアイル、こんなに丸くなって姿が変わって前のクマのぬいぐるみでは無いけどね、ふふふ、僕はホワイトアイルだよ」


白い球体はレーンアイルの目の前でピタリと止まり少し笑った声を出し頭の中に直接答える


「・・・うん・・・どんな姿でもホワイトアイルはホワイトアイルだから・・・私は凄く嬉しいよ・・・ありがとう・・・生きていてくれて・・・」


「ありがとうレーンアイル、僕もまたお話出来るなんて凄く嬉しいよ、でもねレーンアイル僕はもう半分生きていなくてね・・・・・人間で言うと少し怖いかもしれないけど魂みたいな物なんだよ」


「・・・魂?・・・魂って人が死んだら・・・その体から抜け出して・・・その~天国とかに行く物って・・・昔お屋敷でランカッツに聞いた事があるよ・・・」


「うん、簡単に言うとそうだよ、でも僕はさっきアノ男達にやられて死んでしまったんだ・・・・・だけど僕の種族っていうか僕1人だけだと多分思うんだけど、僕は死ぬのは肉体だけで今レーンアイルが見ている白い球体が僕の本当の姿なんだ」


「・・・うん・・・」


「それでね、僕は今は例えればね、お洋服を着ていなくてね、恥ずかしいけど裸でいる状態なんだ、ふふふ」


「・・・うん・・・そうなんだ・・・ホワイトアイル・・・みんなに見られると・・・恥ずかしいね、うふふ・・・」


「うん、そうだね、でもね僕はレーンアイルにしか見えないから、少しだけ平気だよ」


「・・・えっ・・・それじゃあ・・・ギーラ達もお屋敷のランカッツも・・・ホワイトアイルは・・・見えないの?・・・」


「うん、そうなんだ、今はレーンアイル以外は誰も見えないんだ、でももう少し時間が経って時期が来れば何かにまた乗り移ってその肉体でレーンアイル以外の人達とおしゃべりできる様になるんだ」


「・・・へえ~・・・そうなんだね・・・私あんまり・・・良く分からないけど・・・ホワイトアイルと・・・またおしゃべりできるなら・・・なんでも良いよ・・・」


ホワイトアイルの白い球体はレーンアイル簡単に分かりやすく話をする、ホワイトアイルは「魂」「一回死んだ」「肉体は死んでも僕は死なない」「レーンアイルにしか見えない」「乗り移る」などの少女のレーンアイルが聞くと少し怖いかもしれないが、レーンアイルはホワイトアイルが姿が変わってどんな言葉を話しても目の前にいる事が嬉しかったので全く気にしないで話をする、それでホワイトアイルはレコデナンの真っ二つに斬られて二メオンに燃やされて白いクマのぬいぐるみがすべて消え去った瞬間に白い球体に変化してレコデナンと二メオンも白い球体になったホワイトアイルは認識出来ずそのまま処分したと思い立ち去った


「ニャ、レーンアイル、お前ニャ、いつまでブツブツ独り言をニャ、話しているのかニャ、お前はニャ、アンデルケスなのかニャ」


シルキャドはレーンアイルに向かって歩きながら聞く、シルキャドは相棒達が急に黙って独り言を始めたレーンアイルを見始めて、その流れで訳が分からずシルキャドも黙って見ていたが我慢の限界が来てレーンアイルと面識の無いアンデルケスの名前も天然なので普通に声に出して聞く、「うふふ」といつもの笑顔で笑ってレーンアイルを見守っていたローズメルファが「アンデルケス」の言葉に真剣な顔になり一瞬背筋が真っ直ぐになったのは本人しか分からなかったが


「レーンアイル、もしかして俺には見えないけどホワイトアイルがいるのかな?」


ギーラもシルキャドの天然の乱入の次にレーンアイルに聞く


「・・・はい・・・ホワイトアイル・・・また・・・私おしゃべり出来る・・・」


レーンアイルは振り返りギーラにホワイトアイルとの会話を説明した


「そうなんやね、レーンアイルもホワイトアイルも良かったね、けど白い球体の魂モドキが乗り移るとかは少しヒクけどな~、ははははは」


「そうですわね、珍しい事かと思われますわ、ですがホワイトアイルも時期が来れば何かの肉体や物体に乗り移って前みたいに変わらずになれるみたいですから、あまり心配はなさそうですね、うふふ」


「ニャ、なるほどニャ、ホワイトアイルは丸くニャ、なったんだニャ」


「ウン、マルクナッタ」


「ハイ、シロクナッタ」


ギーラとローズメルファはレーンアイルの話に理解をして笑っていて、天然と筋肉ムキムキ1号2号は全く理解出来ないが分かったフリで3人で頷いている


「それでレーンアイル、ホワイトアイルはこれからどうするの?」


ギーラは聞いてみる、するとレーンアイルは何も無い目の前に話し掛けて一つ頷く


「・・・ホワイトアイル・・・みんなと一緒に行く・・・私・・・嬉しい・・・」


レーンアイルが表情は乏しいが笑顔でギーラに話す


「OK~、分かったレーンアイル、ホワイトアイルもこれからも変わらず俺達は姿が見えないけど宜しくね~」


そう言うとギーラは歩き出し相棒達も続く、最後に歩き出したレーンアイルにはサッカーボールの大きさの白い球体になったホワイトアイルが凄い速度でグルングルン回りながら嬉しそうにレーンアイルの顔のすぐ近くをを回っていた













お久しぶりです ブックマークして頂いた方、読んで頂いた方本当に有難う御座います、後タイトルが最後の所が微妙に変わります

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