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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
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第143話 狂人の殺戮者 23

「えっ?、いつの間に僕の隣に?」


ホワイトアイルは隣に立つレコデナンを見る


「ダメダメ~、よそ見は危険だぜ、正体不明のクマのぬいぐるみちゃん~」


ホワイトアイルの意識と顔が一瞬レコデナンに向かった瞬間に二メオンが飛び掛かりホワイトアイルの左腕を切り落とし、バックステップで距離を離して半笑いで話す


「ぎゃはははははははは、そうだぜ、油断大敵だぜ、クマのぬいぐるみちゃんよ~」


レコデナンはホワイトアイルの左腕が地面にポトリと静かに落ちるのを一瞬見てから大笑いで話す


「クッ、そうだね、その通りだね」


ホワイトアイルは動かないプラスチックの口で答えながら頭の中で考える、目の前に立つ両腕を斬られた二メオン1人ならまだこの状態でも何とかなる、だが隣で大笑いしているが目はホワイトアイルの動きを油断無く見ているレコデナンは危険だと


「じゃあ、そろそろ俺も参加しても良いよね?、まさか俺を仲間外れにするとかは言わね~よな、こんな珍しい獲物を殺れるなんて嫁と子供に自慢出来て孫の代まで自慢出来るからよ、ぎゃはははははははは、まあ嫁も子供も孫もいね~から誰に自慢するんだって話だけどよ、ぎゃはははははははは」


レコデナンは大笑いが止まらず初めて見る珍しいクマのぬいぐるみ姿のホワイトアイルを殺れると想像してテンションが上がり大喜びで剣を鞘から抜く


「レコデナン、どうした?、珍しいなそのテンション、ぎゃははは」


「えっ?、だってそうだろ~誰だって初めての時はワクワク嬉しくてちょっぴり不安だろ、ぎゃはははははははは」


「ぎゃはははははははは、何がその顔でちょっぴり不安だよレコデナン、笑わすな、ぎゃはははははははは」


レコデナンと二メオンは大爆笑だがホワイトアイルは逃げる隙を動かない黒い目で探るが全く見つからない


「じゃあ、待たせたな、そろそろ行くぜ」


レコデナンはピタリと大爆笑を止めて両目をスゥーと細くして上段から頭部に向かって両腕が切断されているホワイトアイルに上から斬りかかる、ホワイトアイルもレコデナンが動くのを察知して迷いもなくバックステップで距離を取る


「あれっ、消えたぁぁ、どこ行った?」


ホワイトアイルがバックステップ中に斬りかかるレコデナンを見ているとフッと残像を残してレコデナンが視界から消える


「どこに行ったんだ?、どこに行ったんだ?、上か~」


ホワイトアイルは動きを止めるのは危険と判断して小枝を折り雑草を踏みバックステップを繰り返して全く根拠は無いが一か八か上に視線を向ける


「残念でした~、正解は正面でした、クマちゃん~」


レコデナンはホワイトアイルがバックステップで逃げるのを確認すると、数歩ダッシュで追いかけて地面を蹴り残像を残して10メートル程サイドステップで横に移動する、そしてホワイトアイルの視界から一瞬で消えるとホワイトアイルに消えたと錯覚させてすぐにその場の地面を蹴りそれ以上のサイドステップの速度でホワイトアイルの正面に戻って来ていた


「ま、ま、全く分からなかった、なぜ僕の正面に・・・・・」


ホワイトアイルは空を見上げた瞬間に正面の方向からレコデナンの声が聞こえて反応して正面を見る、そこには鋭い目のレコデナンが立っており存在を確認して最後まで言葉を言う前にホワイトアイルは頭の先から尻の先までレコデナンの剣で真っ二つにされていた


「終わったな~、どうだったレコデナン?」


二メオンが真っ二つで綿だけを見せている断面図を見ながら全く動かないホワイトアイルを見てレコデナンに近付いて話しかける


「あ~あ、ダメだダメだ、二メオン、このクマのぬいぐるみは弱え~よ、斬った感触も手応えもね~しな、ま~あ、良い記念になったら良いなぐらいの感想だな」


「ふふふ、そりゃそうだろ、大きなぬいぐるみを斬った感触で満足していたら人間や魔物斬ったら絶頂の連続でもう誰も斬れなくなるなるからな、ぎゃはははははははは」


「そうだな、お前の言うとおりだ二メオン、このクマのぬいぐるみちゃんは良い思い出だ、ぎゃはははははははは」


レコデナンと二メオンは地面に転がる真っ二つのホワイトアイルを挟んで大爆笑で会話をする


「それでこのクマのぬいぐるみ、どうする?」


「んっ?、どうするとは?」


二メオンがレコデナンに聞く


「あ~あ、死んでるというかもう動かないと思うが念には念を入れてトドメを刺すか?」


「それは二メオン好きにしろ、俺はこのクマちゃんには飽きたから、後はお前に任せる」


「分かった」


レコデナンの「飽きた、任せる」の答えに頷いた二メオンはホワイトアイルの真っ二つの動かない体に火を付けて燃やす


「しかし、二メオンは徹底しているな~、わざわざ火を使って燃やすんだな」


レコデナンは燃えるホワイトアイルを見ながら話す


「まあ~な、徹底もあるが、ただ俺がこのクマのぬいぐるみがどんな燃え方をするのかを見てみたかっただけなのは忘れてくれ、レコデナン、ぎゃはははははははは」


「安心しろ、俺は忘れやすくてすぐ飽きるからな、ぎゃはははははははは」


レコデナンと二メオンはホワイトアイルの体の綿に火がもの凄い勢いで広がるのを見ながら話す


「それと何で隊長がアンデットになってたと思う?」


二メオンは笑っていたが笑いを止めてレコデナンに聞く


「さ~な、何か変な物でも拾い食いしたんじゃね~のか?、俺にはどうでも良い飽きたからな~、ま~あ、また現れたら何回でも斬って踏み潰せば良いだけだからな」


「なるほど、分かった、レコデナンお前が飽きたら話は終わりだ」


「あいかわらず、話が分かる二メオンは頼りになるぜ」


そんな会話をしていたレコデナンと二メオンは、燃え尽きたホワイトアイルをチラッと見て森の中をまた進んで行く








「・・・ホワイトアイル・・・遅い・・・まだ戻ってこないのかな・・・」


木の陰で小さく体育座りの姿勢でレーンアイルは途切れ途切れの小さな声で囁く、ホワイトアイルがレーンアイルと離れて一時間程この場所で待っている


「・・・どうしようかな?・・・1人は寂しいよ・・・ホワイトアイル・・・寂しいよ・・・」


レーンアイルが生まれてホワイトアイルと出会ってからいつも一緒に生きてきて、僅か一時間でも離れた事は無く泣きそうな気持ちを堪えながら耐えていると、森の奥から「ぎゃはははははははは」の笑い声と共にレコデナンと二メオンが歩いて来る
















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