第117話 町に戻る
「ニャ それでニャ ホワイトアイルはニャ 防御面は聞いたけどニャ 攻撃面はどうなのかニャ?」
シルキャドの聞き出したら止まらない病はまだまだ続く
「うん 僕は争いごとは好きじゃなく争いになればレーンアイルを僕の体を使って守ることが基本第一なんで普通に殴ったり蹴ったりする事ぐらいだね」
ホワイトアイルはレーンアイルに胸の前で抱きしめられながら動いたり話したりする感じをまったく出していな状態て口も動かさないで小さな可愛いクマのぬいぐるみの姿のままでギーラ達に聞こえる声のボリュームで答える
「ニャ そうなんだニャ 武器は使わないんだニャ?」
「うん 今まで一度も武器は使った事は無いね 使い方も分からないし教えてもらった事も無いからこれからも武器は使う事は無いと思うね」
「ニャ なるほどニャ それならしょーが無いニャ 分かったニャ」
シルキャドは納得してウンウン何度も頷いてから「私からは以上だニャ ギーラは質問何かあるのかニャ?」と少し無茶ブリ気味でギーラを見ている
「・・・・・え~と・・・・・今からこの国の大きな町に行くけど行った事はレーンアイルとホワイトアイルはあるのかな?」
ギーラはシルキャドの急な視線を受け止めて何とか少し悩んでから質問を聞く ローズメルファは横で少しシルキャドの急な無茶ブリ気味な視線に少し笑い トラとオトギはウンウン頷きながら次の話を聞きたそうにギーラを見る
「うん 僕は以前はどこかの町で売られていて大きな町にもいたと思うけれど その時の記憶がまったく無いから 今まで住んでいた屋敷周辺から遠く離れて町に行くには始めてみたいなもので僕は少しドキドキしているよ」
ホワイトアイルは顔の表情は分からないが声のトーンが上がって話す
「・・・うん・・・私も始めて・・・怖い・・・知らない事や知らない人・・・怖い・・・」
レーンアイルはホワイトアイルを強く抱きしめて答える
「レーンアイル大丈夫だよ 今から行くスグラアゼースの町はとても大きな町でね 何でも売ってて何でもあるからね 最初町の中に入ったら町の賑やかさや人の多さの驚きで周りをキョロキョロすると思うよ 俺はもちろんトラやシルキャドやオトギ そしてこの沈着冷静なローズメルファお姉様も少し感動したからね それに俺達やレーンアイルが大好きなホワイトアイルも一緒だからね 安心してくれて大丈夫だよ」
ギーラはシルキャド無茶ブリ気味ショックから早くも立ち直り 分からない恐怖に少し怖がっているレーンアイルに相棒達を見ながら話し最後にローズメルファを見てから優しい声で言う
「うふふ 確かにスグラアゼースの町は感動しましたわね ギーラ 私も一応生きているつもりですから感情は出しますわよ うふふ それにスグラアゼースの町は楽しくて飽きませんから気に入ると思いますわレーンアイル」
ローズメルファはいつもの笑顔でギーラをチラッと見てレーンアイルに優しく話し掛ける
「ニャ そうだニャ 私がニャ レーンアイルにニャ 色々教えてやるからニャ 美味しい食べ物とかニャ 水浴びの楽しさとかニャ ベットの気持ち良さとかニャ そしてオススメのニャ 美味しい食べ物や水浴びの楽しさやベットの気持ち良さをニャ 私がニャ しっかり教えてやるからニャ 安心だニャ」
シルキャドは突然馬車の中で立ち上がり同じ言葉の3つの同じフレーズだけを2回繰り返してレーンアイルを見て自信満々に言ってから座り直す
「ウン シンパイスルナ」
「ハイ マチタノシイ タノシイ」
トラとオトギも笑顔でレーンアイルを見て話す
「うん レーンアイル僕がいるから大丈夫だよ 僕も何も分からないから一緒にゆっくり慣れて行こうね」
ホワイトアイルがレーンアイルに話す
「・・・うん・・・分かった・・・私・・・頑張る・・・ホワイトアイル・・・ギーラ達いてくれるから・・・私頑張る・・・」
レーンアイルは相棒達の各々の優しい言葉を聞いて小さく頷いてホワイトアイルを抱きしめて答える それからギーラ達は色々な雑談をしながら馬車の移動は進んで行く 馬車は何回かの休憩と何回かの夜を過ごして何事も無く無事にスグラアゼースの町の大きな壁が見える場所まで進んでいた
「ニャ レーンアイル ホワイトアイル 外を見るニャ あれがスグラアゼースなんだニャ」
シルキャドは客車から首を出して首をキョロキョロさせて尻尾をブンブンさせて外の景色を見ていてスグラアゼースの町が見えてくるとレーンアイルとホワイトアイルの二人を呼ぶ
「うわっ 本当に大きな壁と町だね・・・・・話をみんなから聞いていたけど想像以上だよ」
「・・・凄い・・・大きな町・・・ビックリした・・・」
レーンアイルとホワイトアイルはシルキャドの呼ぶ声に反応して客車から顔を出して前方の大きな壁と大きな町のスグラアゼースを見て驚いている それから馬車は町の大きな門を通り守衛の脇を通り過ぎて多くの行き交う人々とすれ違いながら馬車屋の停留所まで行き馬車はゆっくり停車する
「お疲れ様でした ギーラさん達今回も無事に帰ってくる事が出来ましたね」
馬車屋の従業員が馬達を止めて御者台から降りてギーラ達に挨拶をする
「うん 今回もありがとう 楽しく快適に旅が出来たよ 次も宜しくね」
ギーラが答える
「はい お待ちしてます それでは私は失礼します」
馬車屋の従業員はレーンアイルとホワイトアイルに一部の記憶を消された事などまったく気付かずに普段通りの振る舞いで馬達と客車の連結を離して首を優しく叩いて水の飲み場に三頭の馬を連れて行く ギーラと馬車屋の従業員が話をしている間にトラとオトギが客車から荷物を降ろして準備を終わらせてローズメルファはギーラの横で笑っていてシルキャドは去っていく馬達に両手を大きく振っていつも通りのお別れをしている
「良し 久々の町に到着したね それじゃあまず宿屋に戻って荷物を置こうかな レーンアイルとホワイトアイルもそれで良い?」
ギーラはスグラアゼースの町の凄さにキョロキョロ小さな体と首を振り周囲を見ているレーンアイルの 小さな体に抱き抱えられてレーンアイルの動きと同じ視界で町の中をぬいぐるみに徹しようと我慢して動きを止めて周囲を見て驚いているホワイトアイルに聞く
「うん それで良いよ けど凄いね 本当に人の多さや町の賑やかさにビックリだよ」
ホワイトアイルは口を動かさずに話す
「・・・うん・・・私も宿屋が先で良いよ・・・ホワイトアイル・・・凄いね・・・」
レーンアイルはホワイトアイルを強く抱きしめギーラに答えてホワイトアイルに驚きの声で話す
「うん 凄いね 何だかこの国の人達が全員この町にいるみたいだね・・・・・」
「・・・うん・・・色々な種族や・・・色々なお店・・・色々な建物・・・本当に凄いね・・・」
レーンアイルとホワイトアイルは馬車から降りてその場で立ち尽くして体と首だけを動かして始めての町の感動と驚きをしながらギーラに答える
「それじゃあ 宿屋に行くよ みんな着いてきてね」
ギーラは感動しているレーンアイルとホワイトアイルに話し そしてまだ馬達に大きく手を振っているシルキャドに話す それから各々で荷物を持ってギーラは相棒達が準備が完了したのを確認していつもこの町で利用している宿屋に向かって歩き出す