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俺とゴブリン達と猫娘と極めてる少女  作者: ありがとう君
115/250

第115話 忘れました

「・・・ホワイトアイルは悪くない・・・ホワイトアイルは悪くない・・・ホワイトアイルは悪くない・・・」


レーンアイルが祈りの体勢に入り小さな声で何とかギーラが聞き取れるボリュームで同じ言葉を繰り返し始める


「・・・馬車屋の人分かって・・・馬車屋の人分かって・・・馬車屋の人分かって・・・」


レーンアイルは祈りの体勢で願いを込めている


「・・・だから忘れて・・・だから忘れて・・・だから忘れて・・・」


レーンアイルが最後の「だから忘れて」を言い終わった瞬間に目を瞑り両手の手の平を拡げてそっと胸の前で拡げた手を合わせる すると大きな体の状態で地面に座って黙ってレーンアイルを見ていたホワイトアイルが糸で操られる操り人形の様にムクッと立ち上がり馬車屋の従業員の前に歩いて行って感情の無い目で見る そしてホワイトアイルの感情が無いガラス球の黒い目が1円玉ぐらいの形に小さく変化してギーラ達には認識出来なかったが七色の光が小さくなった黒い目から勢い良くレーザー状で発射されてホワイトアイルを恐怖と怒りで見ていた馬車屋の従業員の眉間に突き刺さる


「・・・・・・・・・・」


馬車屋の従業員は首を後ろに仰け反らせる事も無く痛みを感じる事も無くホワイトアイルの七色のレーザーを眉間で無言で受ける


「・・・・・あれっ ギーラさんお待たせしましたね」


ホワイトアイルの七色のレーザーを眉間に受け終わって馬車屋の従業員は数秒動きを止めて首を左右に振ってからギーラ達に声を掛ける


「・・・・・うん ・・・・・俺達も今来たところだから・・・・・」


ギーラはホワイトアイルの七色のレーザーを馬車屋の従業員が受けていた事を認識が出来なかったので恐怖と怒りでホワイトアイルを見ていた従業員が急に両手をダラリと下げてホワイトアイルの黒い目を見始めて数秒後に首を左右に振って自分の意識を確認してからギーラに挨拶する馬車屋の従業員にとりあえず会話を合わせながら返事をする


「あの・・・・・私もしかして寝てました・・・・・?」


馬車屋の従業員は申し訳無さそうな顔でギーラに聞く


「ううん 寝て無かったよ 今馬車屋のお兄さんが俺達を迎えに来てくれてこの場所で待ってくれていて 今合ったばかりだからね」


ギーラは何となく気付いて会話を合わせる


「あはは そうですよね 馬車の操縦中に寝る筈が無いですからね・・・・・何か変な事を聞いて失礼しましたギーラさん・・・・・私少し考え事をしてボーっとしてたみたいです失礼しました」


馬車屋の従業員は変な笑いをしてからまた頭を左右に振ってからギーラに話す





「あらあら 馬車屋のお兄さんギーラと楽しくお話していますわね ギーラが上手にホワイトアイルが悪くないと説明をしてくれたみたいですわね」


ローズメルファは少し離れた場所でギーラと馬車屋の従業員が話し合うのを見ながらまだ祈りの体勢のレーンアイルに聞こえる声のボリュームで話しかける ホワイトアイルは馬車屋の従業員が数秒動きを止めている時間に小さな姿になって黙って話を聞いている


「・・・うん・・・でもどうして・・・かな・・・」


レーンアイルは祈りの体勢を解いて立ち上がり小さくなっていたホワイトアイルをアレッと思ったが優しく抱きしめて不思議そうにローズメルファに聞く


「ギーラの説明と後はレーンアイルと相棒達の祈りが叶ったからと私は思いますわ」


ローズメルファは笑顔でレーンアイルにそう言うと馬車屋の従業員にいつも通りに挨拶をする為に歩いて行く


「・・・そうなんだ・・・ギーラ・・・優しいね・・・おしゃべり上手なんだね・・・」


レーンアイルは歩いて行くローズメルファを見てから抱きしめているホワイトアイルに話す


「そうかもしれないね 後はローズメルファも言っていたけど仲間達がお願いをしてくれたのも良かったのかも知れないね」


ホワイトアイルは答える


「・・・うん・・・そうかもしれないね・・・みんな優しいね・・・ホワイトアイル・・・」


レーンアイルは嬉しそうに話す


「そうだね みんなは優しいね 後ねレーンアイル?」


「・・・うん・・・何・・・ホワイトアイル?・・・」


レーンアイルは抱きしめているホワイトアイルの頭に顔を擦りつけながら聞く


「僕ね ギーラ達以外の知らない人がいる時や 今から行く町とかではね小さな姿でいる事にするよ」


「・・・えっ・・・どうして?・・・」


「うん 僕体が大きい時は人が多い場所は邪魔になるかもしれないからね それにトラとオトギも大きいから3人も大きい体の人が歩いてたら邪魔になるかもしれないでしょ それにレーンアイルに抱っこされて歩くのも僕大好きだからね だから他の人がいる時は僕はおしゃべりしないね 良いでしょレーンアイル?」


ホワイトアイルは馬車屋の従業員の恐怖と怒りの反応を見てギーラ達以外の人には同じ反応をされると考えてレーンアイルに優しく説明をして聞く


「・・うん・・・良いよ・・・私はホワイトアイルと・・・手を繋ぐのも抱っこするのも大好きだから・・・一緒にいれたら私はそれで良いから・・・町の中や他の人がいたらおしゃべりも我慢するね・・・私はホワイトアイルを抱っこをしているね・・・」


レーンアイルはすぐに納得してホワイトアイルを強く抱きしめて頭を擦りつけながら話す





ギーラはローズメルファも横にやって来て馬車屋の従業員と話をしてホワイトアイルの恐怖と怒りに対する記憶が完全に消えている事を実感する トラとシルキャドとオトギは今は気に入った内緒話の体勢だが大きな声で周囲に聞こえるボリュームで内緒話のポーズだけでベットを話題に話し合っているが・・・・・


「あっ? それで新しい仲間が増えたので紹介するね?」


ギーラは久しぶりに合ったような挨拶を馬車屋の従業員としてから話を切り出す ローズメルファも横でいつもの笑顔で頷いて賛成している


「あそこで白いクマのぬいぐるみを大切そうに抱き抱えている女の子の事ですよね 可愛らしい女の子とクマのぬいぐるみですよね?」


馬車屋の従業員は少し離れた場所でホワイトアイルを抱っこしているレーンアイルを見て聞く


「うん そうなんだ それじゃあレーンアイルとホワイトアイル挨拶するからこっちに来てくれる?」


ギーラは馬車屋の従業員に頷いてからレーンアイルとホワイトアイルを呼ぶ





「ギーラが呼んでいるね 馬車屋の人に挨拶するみたいだね レーンアイルもうさっきの事は心配ないから安心して馬車屋の人に挨拶しようね」


ホワイトアイルはレーンアイルに口をまったく動かさず話す


「・・・うん・・・分かった・・・頑張る・・・」


レーンアイルは緊張をして何度も頷いて答える そしてホワイトアイルを強く抱きしめて先程と同じかなり遅いスピードでトコトコギーラの所に歩いて行く


「それじゃあ レーンアイル挨拶しようかな?」


ギーラはレーンアイルが横に来たのを確認してから言う


「・・・はい・・・私レーンアイル・・・こっちがホワイトアイル・・・お願いします・・・」


レーンアイルはホワイトアイルと頭を下げて最後の「お願いします」の言葉は消えそうな声のボリュームで挨拶をする


「はい 始めましてレーンアイルさん ホワイトアイルさん これからは宜しくお願いしますね」


馬車屋の従業員は先程の恐怖と怒りの記憶をレーンアイルとホワイトアイルの願いで完全に頭から消し去って始めて合うテンションで挨拶をする それからレーンアイルは頭を一度下げて済ますと逃げる様に未だに内緒話のポーズで普通のボリュームで会話をしている筋肉ムキムキ兄妹と天然猫娘の所に逃げるように歩いて行く





「あはは 私嫌われていますね 残念です・・・・・」


馬車屋の従業員はレーンアイルの背中を見ながら寂しそうな声で話す


「そんな事無いですわ 私達も仲間になって時間も経ってませんから 私達と同じ様に今から仲良くなれば良いと思いますわ」


「うん それにレーンアイルは人見知りでまだ幼いからね 始めて見る大人は特に怖いし緊張もすると思うから あまり気にしないで仲良くしてあげてね」


ギーラとレーンアイルは馬車屋の従業員を「まあ 色々迷惑お兄さんには掛けましたね これからは俺達もフォローするのでレーンアイルと仲良くして下さい」と頭で考えて挨拶を終える それから客車に荷物を積み込んでギーラ達も乗り込んで馬車屋の従業員が3頭の馬にムチを入れて馬車はゆっくりとスグラアゼースの町へ向かって進んで行く














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