R-1
ズドドドドドドドドドドド。
俺は今走っている・・・・
ズドドドドドドドドドドド。
多くのモンスター達を引き連れて・・・
ズドドドドドドドドドドド。
俺は走っている・・・パンツ一丁で!!!
体験可能な、仮想空間(virtual world)の構築を作り出す。
VR(virtual reality)システムが実現化したのは今から10年ほど前だ。
生まれつき目が見えない人に、光や色、映像など直接脳に信号を送り、感じて貰うために研究、実践し成功したのが始まりだ。
どんな技術でもそうだが、技術である限り軍関係や娯楽関係に流れていくのは必然であり。
家の中に居ながら、いろいろな経験が出来るVRシステムは一気に広まった。
最初はとても高価だったVR機器はコンパクト化され、10年経った現在では一高校生でも手が出せるところにまで普及される事になった。
頭に装着し視界をすっぽりと覆う。
ヘッドマウントディスプレイHMD(Heed Mount Display)タイプが発売され、今では部屋の片隅でいつでもダイブできる。
「それじゃあHRを終わるぞー。お前達明日から連休だからと言って余り羽目を外すなよ」
やる気の無い担任が教室から出ていく。
さて授業も終わりだ。帰るか・・・
俺が家の帰り道を歩いていると後ろから声をかけられた。
「おーい、卓広、待てよー」
俺の名前、坂本卓広。いたって平凡な名前だ。身長175cm高くも無く低くも無く、少し茶色が混じった黒髪、目は細くあとは概ね平凡な顔つきで、どちらかというとやせ気味だ。
声をかけて来た友人Aはかなり個性的だ。棟堂院公彦、名前は厳めしいが父親は普通のサラリーマンだ。
顔立ち自体は悪くないのだがかなり太りすぎ。身長は168cmと低めで髪は黒く前髪が目を覆っている。眼鏡をかけていて一言で言えばオタクっぽい。
中身は物凄いオタクだった。学校は必要出席日数分だけ出てきて。ほかは一日中オタクライフを満喫している。頭がよく勉強しているかどうかも怪しいのに学年トップスリーから落ちた事が無い。
俺とはゲーム仲間だ。
「卓広!ついに出るな、Beginning the Gospel Online BGが!」
そうだ・・・ついに出るんだ。VR初のMMORPGが!
VRシステムが娯楽品として出回ってからすでに7年が経つ。始めは旅行やスポーツ。次にカーチェイスやパイロットゲーム。そして2年前ガンシューティングが出、ついにVRMMOが完成したのだ!
感無量だ!俺はこの日のためにVR系の病院にいって精密なCTスキャンを受けたのだ!
俺の勝負パンツである、黒のトランクスが極まっている外装データーを作ったのだ!
「それでよー卓広はあの噂、知ってるか?」
「ん?ああ、あの噂な・・・」
噂・・・俺はBG関連の情報なら何でも漁った、Wikiから個人ブログまで何でもだ。
そして、一つの気になる噂が広まっている事に気づいた。
それは荒唐無稽で馬鹿馬鹿しぃ、まさに引っ掛けて笑ってやろうという悪意あるものだった。
だがその噂は何処にでもあった。個人ブログは勿論、Wikiや公式ページにまで広がっていたのだ。
「まっあんなの誰も信じないけどな」
「そう言ってヒコは試すんじゃないのか?」
俺は少し突付いて見る。
「ばっかしないよ!そういう卓広はどうなのよ?」
「確認か?しないしない馬鹿馬鹿しい」
だよなーとヒコと言い合い、そこで別れ家に帰る・・・
晩御飯を食べ終え、明日に備えて今日は早く寝る事にする。
明日が物凄く楽しみだ・・・お休みー。
3話までいっきに投下します、続きを読んでくださるとまるいものは喜びます>w<ノ




