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時とともに・・・・・・・・  作者: ラッキーライン
戻り出した時間
2/13

No1 redline timecross〜赤い糸は時を越える〜

「は〜い、今日の授業は終わり〜〜☆」

「ありがとうございました。」

ああ。むかつく。なんだよあの教師は。鬱陶しくてたまらない。

ここは、花森中学の2年A組の教室だ。今ちょうど、国語の授業が終わったところだ。しかし、改めて思う、なんだあの教師は。小向 凛という新人教師だがとつてもなくブリっ子で言い回しが甘ったるい。よく教師になれたものだ。

「おい、香奈!!ちょっと帰りいいか?」

ん?この声は私が世界、いや宇宙で一番嫌いな奴・・・・・・・桜羽 陸の声だ。

「なんの用?私忙しいんだけ・・・・・・ってちょっと放してよ!!」

断ろうとしたが断る前に腕をつかまれ、どんどん引っ張られてしまった。















「なんなのよ!!いきなりこんなとこに連れてきて!!」

私が陸に引っ張られてきた場所は、学校の裏山だった。

「それは・・・・・。ちょっと、大事なことをいうために。」

「は?大事なことってなによ!!」

「えっと、それは・・・・・・・・。」

「早く!!ねえ、なに?」

まったく、急いでもらわないと私が両親に怒られてしまう。ほんとに早くしてもらいたい。」

「・・・・・・。俺、おまえのことが・・・・・。」

陸が何かを言いかけた瞬間、

ががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががっがががっががががっがががっががががっが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

何か大きなものが動くようなしたかと思うと地面の中から仙人のようなおじいさんが現れた。・・・・っては?!なんで、地面から人が!?なんだこりゃ?!驚いたのは陸も同じだったようだ。顔がものすごくひきつっている。うわ~。滑稽だわ。

「わたくしの名前は蛇穏たおん。新しく、王になったものだ。さあ、姫わたくしと国へもどりましょう。」

「は?姫ってわたしのこと?」

わけが、わからない。わたしが、姫なんてこと絶対にない。たしかに、赤ちゃんのころおばさんに拾われて育ったけど・・・・・・・ありえない。

「おまえ、さっきから聞いていればなんだ。そうやって、香奈をさらおうとしてるんだろ!」

「なにをいっている!この人は我が国の花蓮かれん姫であるぞ。」

花蓮・・・・・・。その名前どこかで聞いたような・・・・・。なんでだろう。思い出せない。

「は?香奈が姫なわけないだろこの野蛮娘が。」

んなわけない。無論、野蛮でもないが。

「ああ。もうよいっ!本当は姫だけを連れて行く予定じゃったがおまえも連れていく。」

そう、蛇穏が言った瞬間ものすごい勢いの風が吹きその勢いで私は意識を失った・・・・・。








ここはどこだろうか。女の人と男の人が見える。女の人の方は薄ピンクのドレスに身を包み頭には小さめの冠をしている。冠にはきれいな細工がしてあり真中には大きなサファイアがある。男の人の方はタキシードを着ていてこちらも小さめの冠をしている。冠にはやはりきれいな細工がしてあったが真中にはサファイアではなく大きなアメジストがあった。どこかの城のお姫様と王子様だろうか。なにか、笑いながら話している。

『花蓮姫。今日も会えてよかった。』

『ええ。途中でお父様に見つかりそうになって大変でしたのよ。』

花蓮姫・・・・・。さっき、あの蛇穏が私に言っていた名前だ。そういえば、どことなく私に似ている。

『それにしても、れんさんはよく抜け出してこれたわね。』

『いやぁ。けっこう大変だったんだよ。』

どうやら、男の人の方は錬という名前らしい。なんだか、顔が陸に似ている。

『まあ。大変だったこと。』

そういって、二人は顔を見合わせてほほ笑む。とてもとてもうれしそうに楽しそうにほほ笑む。すごく、平和な風景だ。しかし待てよ。もし、いやほんとにもし私があの人だとすると錬は陸なのか?いや、そんなはずはない。絶対にないだろう。

『うふふ。』

花蓮姫がほほ笑む。つられて、錬もほほ笑む。

ひっそりと隠れる、闇があるとは知らずに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




ねえ、早く私を思い出して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

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