表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/47

『歌劇団』

 飛び交う銃弾、響き渡る奇声。まさか自分が、『玩具兵』を相手にすることになるとは思いも寄らなかった。かつて帝国の存続に貢献した『歌劇団』。シャットアウト直属の私兵団。その実力は皇帝の折り紙付きであり、有事には帝国予備軍としてかなりの特権が許されることになっている。


 それが今は、銃口の先に『七核』六位フォリエラ・ガーネットの傀儡、『玩具兵』を捉えている。主であるルーシーの意向は、『歌劇団』の意志である。それは間違いない。『歌劇団』にとってルーシーは、皇帝を差し置いて絶対の権限を持つ。


 それほどまで彼女を信頼している。


 かくいう自身。『歌劇団』団長、コーディ・エイムズも同じ。彼女を慕い、彼女の目的を成すためだけに銃を握っている。


 聞けば彼の伝説の狙撃手、『梟』までもが参戦しているらしい。無論、これから目指すべきは皇帝。その居城に出向くのだから覚悟はしていた。だがまさか、このタイミングで相まみえるとは。


 だが、まだコーディたちにも希望はある。こちらには、元『七核』の『烏』と『鶯』が仲間に加わっている。当初の予定よりずっと安心感がある。


「総員、死力を尽くせ! 誰一人中に入れるな!」


 仲間に指示を送り、建物への侵入を阻止させる。現在主であるルーシー、そしてその仲間の『アンタレス』は裏口から脱出を試みているはずだ。広間に残った三人とは、後で合流するとクロノスが言っていた。


 とにかく、自分たちは『玩具兵』の相手をするしかない。不幸中の幸いと言うべきか、『梟』であるキーブスの射撃は、なぜかこちらには飛んでこない。


 それなら好都合。『歌劇団』団長は、自身もまた、気色の悪い傀儡に銃を向ける――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ