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【閲覧注意】一章1話~二章8話ダイジェスト【ネタバレあり】

【プロローグから来られた方はご注意ください】


サブタイトル通り、13話分のダイジェストです。

ネタバレと書いてはいますが、13話分の内容を超える情報は出てきません。


日常的な生活描写があった方がいいと思う反面、退屈な話が続くと作者自身思う部分がありました。

二章8話までがプロローグとも思えますので…。

そこでダイジェスト版を書いてみる事にしました。


…作者が話を面白く書ければ問題無かったのですが。



普通に読むし。という方は、<次へ>を押されるか、下記URLから1話へ飛んでください。

https://ncode.syosetu.com/n6413if/3/


とりあえず戦いとか早く見たい。という方は、このままダイジェスト版をご覧ください。


二章8話までまとめてみましたが、ダイジェスト版だけでは後々の話の内容で欠ける部分があるかもしれません。

ダイジェスト版以降の話を気に入って頂けたら、ぜひ1話からの退屈な時間にもお付き合い頂ければ幸いです。


大まかに話を思い出したい方もダイジェスト版をご利用ください。


 電車に轢かれて死んだ。…と思ったんだけど、なんか生きてた。

 気を失ってたのか眠ってたのか、気が付いたら一面…荒地だった。森は見えるけど、人工的な建物なんかは1つも無い。

 ………どこ?ここ。


 何が起こってるのか考えてみたけど、…何とも言えない。多分異世界転移したって説が濃厚じゃないかな?

 この場所でジッとしててもしょうがないし、持ち物をチェックして、水を探しに森へ行ってみようと思い、立ち上がろうとして…、


「キュイ!」

「デュワッチ!?」


 めっちゃ急いで立ち上がった! 変な声出た! めっちゃ驚いた!

 驚きを表すなら「くぁwせdrftgyふじこlp;」だ! ごめんなさいちょっとふざけました!


 鳴き声の正体は兎。…角の生えた兎だった。

 敵意剥き出しの兎に対して、心の中でお願いをしてみた。聞いてくれない可能性もあるけど、こんな場面で使わない選択肢…あれ? …伝わってなくないか?


 無我夢中だった。考えてる余裕は無かった。

 俺はこの日、初めて動物を…兎を踏み殺した。



 無理矢理気分を持ち上げて、森へ向かう事にした。兎を解体した経験なんか無いし、血は緑色をしてて…食べて大丈夫なのか不安しかない。それに、正直…あんな事をしておいて食欲どころじゃない。

 あのままあの場所に居ても何も変わらない。飲み水も、食べて大丈夫そうな物も何も無い。

 生きる為に行動した。


「はぁ、ふぅ、ふぅ…」


 無事に森に着いたけど、めっちゃ疲れた。…こんな事になるなら、何かスポーツでもしておくんだったと後悔した。…今更だし予想のしようも無いけど。


 ビクビクしながら森に入り、湖を見つけた。水を飲んでみたけど、問題無さそうで一安心した。

 もし水が見つからなかったらって考えてたけど…そうならなくて良かった。


 水の確保が完了したから、次は枝や葉っぱを集めて火を熾す事にした。

 焚き火は無事成功した。今日ほど100円ライターに感謝した日は無い。


 火と水を確保出来た事で、改めて現在の状況について考えてみた。…魔法が使えないかとか、ステータスが現れないかとか、色々試した。

 四十路前のおっさんが、魔法が使えないかとか真剣に考えるのって、…自分で思う、めっちゃきしょい。

 結局魔法は使えなかった。


 そんな事をしてて…疲れが出たんだと思う。俺は焚き火を見ながら寝落ちしていた。



 ………おはようございます。悪夢で起きました。

 そして…昨日の出来事は夢じゃなかったみたいです。


 鞄に入れてた猫用のおやつを朝食として食べて、他に食べられる物がないか探して…林檎を見つけた。

 食べてみると…林檎の味だった。普通の事と思うかもしれないけど、普通じゃない事が起きてるこの場所では、そんな普通の事を確かめなきゃいけないんだと思う。


 食料の確保が出来たのは喜ばしい事だ。俺は林檎を持って湖へ向かった。

 そこで…推定異世界で初めて…現地の人に出会った。…すっぽんぽんの若い女性に。


 湖で水浴びしてた女性。それを見た俺は、紳士的に目を逸らした。

 …紳士的は嘘です。保身です。テンプレなら酷い展開になるって思ったからです。

 正直な所、もっと見たかった。見たかったけど…我慢した。


 我慢した自分を褒めたい。

 そのお陰で彼女の住む街へ連れて行ってもらえる事になったんだから。



 彼女はシェリルという名前だった。

 シェリルさんとは、最初の内は…言葉が通じなかった。短剣を向けられたりなんてしたけど、ふとしたきっかけで、通じる日本語があると分かった。

 …カタコトでおかえりって言われた。…初対面のはずなんだけどね?


 そんなやり取りの後、シェリルさんに街へ連れて行かれた。…この街で一番大きな家に住んでいるみたいだった。

 改めて我慢した自分を褒めたい。エロスより保身を取った自分を褒めたい。


 町長だか市長だかの家に招かれた俺は、緊張しながら出されたお茶を飲みつつ…大人しくしていた。

 家にあげられてお茶も出されて、少なくとも…歓迎されてる気はする。…なんで歓迎されてるのかはさっぱり分からないけど。


 メイドの猫耳少女に見られながら待ってると、ドレスに着替えたシェリルさんが現れた。

 そして玄関へ連れて行かれて…、


「タダイマー」

「お、おかえりなさい?」


 ただいまと言いながら家に入ってきた少女を、俺が驚かせる結果になっていた。


 驚いていた少女は、物語ではよく聞く特徴を持っていた。

 …エルフ。少女の耳は長く尖っていた。


 それからは怒涛の日々を送る事となった。



 …怒涛は言い過ぎました。それなりに忙しい程度ですはい。


 まず、住む所。シェリルさんの家に居候させてもらってる。…正確には、シェリルさんの父親であるラルフ・ジャガーバルトさんが住まわせてくれた。

 奥さんのミリアさん、娘のシェリルさん、メイドさんが2人、計5人がこの家で暮らしてた。


 ラルフさんは三爵という爵位を持った貴族で、…領主様で、…気さくな人だった。俺と同い年という事もあってか、…それとも元からそういう性格なのか、結構フレンドリーだ。

 シェリルさんとのラッキースケベな出会いを聞いても、笑って済ませていた。俺に対しても、何も言ってこなかった。


 この世界の事を色々教えてもらったりもした。言葉を教わり、ある程度の常識も教わった。

 俺の方からも、日本の知識を色々披露した。


 この世界には、ステータスも魔術もあった。けど、俺にはステータスが無いみたいだった。最弱…いや、それ以下の存在だ。

 そんな俺に対して、ラルフさん達は普通に接してくれた。


 エルフの少女…ミュリアルさんに弟子にしてもらったり、逆に先生と呼ばれるようになったり。

 冒険者登録なんてものをしてみたり、実際に簡単なクエストをしてみたり。

 食事事情を改善する提案をしてみたり、スマホを見せて驚かせたり、持ってたトランプで遊んだり。


 俺はいつの間にか、ここでの生活も悪くないな…なんて思う様になっていた。



 ある日には、ラルフさんとミュア師匠と一緒に王都へ旅行に行った。そこで…衝撃的な出会いがあった。

 王都のジャガーバルト家で、見様見真似でコーヒーを淹れてみたんだけど、そこで…日本の有名女優、…行方不明として報道されていたはずの小林 美鈴さんと出会う事になった。

 こんな場所で…異世界で出会うなんて考えもしなかった。最初ドッキリじゃないかって疑ったし。

 

 美鈴さんと情報交換をした。彼女は…怪しい人達に召喚されたらしい。そして、今は保護してくれた貴族の人の家にお世話になってるらしい。

 …彼女にはステータスもジョブもあるって聞いて、ちょっと凹んだ。


 美鈴さんがお世話になってたのは、エリオス・ライオネルという人の家だった。…ラルフさんより爵位が上の貴族だった。

 ただ、エリオス様は美鈴さんの境遇を一切知らないとの事。美鈴さんは、ずっと記憶喪失のフリをして過ごしてたらしい。…不安で話せなかったみたい。

 なので…なのでって言うのも変だけど、俺とラルフさんとミュア師匠は、美鈴さんの背中を押しに…エリオス様に事情を伝える後押しをしにライオネル家へ向かった。



 結果的に、エリオス様は美鈴さんのカミングアウトに対して怒るでもなく、…むしろ事情を知れて良かったって喜んでいた。めっちゃいい人だった。


 そのきっかけを俺が作ってくれたとか言われて、礼として…ギターを貰った。

 …うん、ギター。…見た目はギターだけど、名前はリュートらしい。


 ギター…改めリュートを貰い、美鈴さんと一緒に一曲披露する事になった。…チューナーが無いから、音合わせに苦労した。

 長い間触ってなかったけど、案外コードって忘れないもんだね。


「「~♪」」


 歌い終わると、美鈴さんに上手って褒められた。明らかに美鈴さんの方が上手かったんだけど、笑顔で言い切られると…あれだね、照れる。


 その後は、美鈴さんとミュア師匠と一緒にジャガーバルトの家でご飯を食べたり、街へ買い物へ行ったりした。

 その翌日にも会って、一緒に歌ってみたりコーヒーを淹れてみたりした。俺の見様見真似のなんちゃってコーヒーよりめっちゃ美味かった。


 日本へ帰る手掛かりを探そうって約束をして、俺はジャガーバルト領へ戻った。



 ジャガーバルトへ帰ってきてからも、なんだかんだ忙しい日々を送った。


 銀の盾って名前の冒険者パーティーと知り合ったり、先輩(年下)冒険者のミランダさんを銀の盾に加入させる為にヨイショしてみたり。

 森の恵みって名前のご飯屋さんで手伝いをしてみたり、手伝い後にお店でリュート(ギター)を弾かせてもらったり。

 ジャガーバルトへやってきた吟遊詩人が弟子になったり、演奏会(男祭り)を開催して街の皆と仲が深まったり。


 ミュア師匠の授業と修行の内容は濃さを増して、ゴブリン相手に実戦を行ってみたりもした。…初めてゴブリンを殺した日は、精神的なダメージが大きかった。

 ホーンラビットみたいな動物の姿とは違う、人と同じ様な姿形をしたモンスターとの闘い。予想以上にしんどかった。

 …ただ、続ければ…段々慣れた。…抵抗は毎回あるけど。


 この世界に召喚された勇者…赤城 桜華くんの日記を読んでみた事もあった。…日記って言っても、数学の授業で使ってたっぽいノートに書かれてたものだけど。魔道具のお陰で700年経っててもノートは朽ちてなかった。

 日記はミュア師匠が持っていたもので、元々エルフの里に置かれてたもの。勇者とミュア師匠のおばあちゃんはそれなりに良好な関係だったらしい。

 …もしかしたら、ステータスを取得出来る手掛かりとか書いてないかなって期待したけど、何も無かった。


 それでも諦めずに訓練や修行を続け、時には街の人達と友好を深めながら、この世界…マギカネリアに来て3カ月が経った。

 そんなある日、


「ユート殿、うちの家族にならないか?」

「ぶふぉ!?」


 ラルフさんから想像のしようもない提案をされて、俺はお茶を噴き出した。


二章9話へのURLを貼っておきますのでご利用ください。

https://ncode.syosetu.com/n6413if/16/

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