第31話 エリナ・リヴィングストンとアニマの女子会
意識を失った蓮と千草に代わり、エリナが頑張って他種族と交流する編が始まります。
「とりあえず、エリナさんは残りの三人とも顔を合わせておくべきかもしれないわね」
それぞれ、お互いに対して質問したいことは無限にあるだろう。
しかし、蓮、千草、ガーランドは完全に意識がなく、アンリもぐったりとしている。
腰を据えて長話をするのは、全員の意識が戻ってからにするべきだろう。マリアンネの言葉に含まれた意図は、エリナにも理解できた。
「他に三名の方が……。その方々も、吸血鬼でいらっしゃいますか?」
「いいえ、三人はアニマよ」
マリアンネの返答に、エリナは緊張から目を瞬かせることを防げなかった。
──アニマ。
『アニマとは生まれながらにしての悪である。これを匿ったものは極刑に処す』というサンスタード帝国のお触れにより、今では全ての国家より存在を赦されぬ、超種族。
世界の真実を語る水竜メロアにより、更に深くまでの内情を特別に知らされている華族のエリナは、アニマという種族が、世間で言われているような悪鬼ではないことは理解できているのだが……。
それでも、いきなりそれと関わりを持てと言われると、やはり尻込みしてしまう。
「だーいじょぶだっテ! アタシだって半分はアニマなんだかラ。お姉さんも付いてってあげるよん」
その怯えを敏感に察知したのか、後ろから、安心させるようにエリナの両肩に手を乗せたビルギッタ。
(これで安心させられてしまうというのも、ある意味では成長できたということなのでしょうか……)
メロアラントで暮らしていた、ほんの一週間ほど前にはまだ、吸血鬼だと紹介されたビルギッタを悪だと決めつけて、敵愾心を抱いてしまっていたというのに。
「……分かりました。お願いします、ビルギッタさん」
「オッケー、じゃ、さっそく行こうカ」
今のエリナは、自分を支えてくれるビルギッタのぬくもりから、安心感を得ることが出来るまでになっていた。
苦楽を共にし、同じ釜の飯を食うとは偉大である。
「ここにいる人たちのことは、私が診ておくから安心して」
「ン……」
マリアンネに対して頷きかけてから、ビルギッタは座り込んでいるアンリを見た。
「──アンリ、寝るならベッドでにしなヨ」
「……………………」
返答は無かった。
「……どうやら、座り込んでそのまま眠ってしまったようね……」
「器用なヤツ……」
結局、マリアンネが影の力……特級の≪カームツェルノイア≫でアンリの身体を飲み込み、空いていたベッドの上に強制的に移動させることになった。
救護室から出ると、シュレラム聖堂の廊下が広がっている訳だが……エリナには自分の現在位置すら分からない。
「こっちこっち」
先導するビルギッタに続いて、外周沿いにあると思われる廊下をぐるっと回り込むように歩くと、正面入り口と思われるものが左側に見えた。
逆に右を見れば、二メートルを超える重そうな扉がある。恐らく、その奥がホールになっているのだろうとエリナには分かった。宗教的な建物の構造は、どこでもそう変わらないのかもしれない。いきなり救護室の中に飛ばされた際にも、不思議と既視感を覚えていたくらいだ。
外に出ると、容赦なく夏の日差しが照りつけてくる。時刻は午前九時過ぎあたりだろうか。現在の気温は二十四度。昼頃には、二十八度には達するだろう。
ちなみに余談だが、この世界の住人の感覚では、三十度付近でも相当に暑い気温となる。四十度がざらにある世界も存在すると知れば、驚愕するに違いない。
灰色の建造物が立ち並ぶラ・アニマ。居住区の敷地としては、一平方キロメートルにも満たないそれを“街”と表現していいのかには疑問が残るだろう。面積にして五十万平方メートル程度だろうか(読者のほとんどは地球人だと思われるため、地球の日本国における超有名な遊園地一個分や、東京ドーム十個分などと表現した方が理解しやすいだろうか)。
しかし、村というには異様にしっかりとした建造物群と、現存したほぼ全てのアニマがここで社会生活を営んでいたのだと思えば……ここはかつてのアニマたちにとって、正しく“街”だったのだろう、と。
エリナは沈淪のラ・アニマを見て、寂寥感を覚えずにはいられなかった。
「……かつてはここに、何百人ものアニマの方が暮らしていたんですね」
「そだねー。二百人くらいカナ」
(え……? そんなにも少ない数……それが全人口だったなんて)
ビルギッタの返答はあっけらかんとしたものだったが、その数字はエリナが想像していたよりもずっと少なかった。この規模の敷地であれば、千人どころではない人数が暮らしていけたのではないか。確かに、ただの人間であれば食料の生産力が追いつかず、限られた敷地で人口を増やし過ぎるのは危険かもしれないが。彼女らアニマは人間と違い、あまり食に関しては自給率を気にせずともよかったのだから……。
恐らくは、増えたくとも追いつかないほどに、死者が多かったのだ。
その人口の少なさでは、同族愛はさぞ強まっただろう。
それが初代龍ルノードの派閥と二代目の炎竜レンドウの派閥へと二分され、殺し合うことになってしまったなど。アニマという種族に降りかかった試練は、あまりにも重い。
「そういえば、ビルギッタさんとアンリさんは吸血鬼とアニマのハーフということですが……。こうして太陽を浴びていて、不調になることはないんですか?」
「ないヨ、これはハーフの利点と言えるだろネ。基本的にはアニマっつー種族の方がバカ優秀だから、吸血鬼としてはその血を取り入れといて損はナイ、みたいなとこはあったねん。……ま、かつてアニマに見捨てられる形になったことを未だに恨んでて、アニマの血を忌避する老害の吸血鬼もいるケド」
そういうとこ、寿命が長い代わりの弊害だよねん、とビルギッタは吐き捨てる。エリナには、どう返していいものか分からなかった。
サンスタード帝国と無統治王国時代のアラロマフ・ドールによる連合軍が、かつて紛争地帯に存在した≪翼同盟の街≫に対して戦争を仕掛けた際のことだ。
人里離れた紛争地帯での出来事であり、公式には記録が残されていない、名前のない戦争。
皇帝ギャラティ・ジ・オールドマン自ら剣を振るい、吸血鬼の族長である≪神の目ヴィクター≫と斬り結んだという戦い。
それに敗れ、疲弊したアニマ・吸血鬼の生き残りたちは安全な隠れ場所を求めたが。最終的にアニマの族長シャラミドは、炎竜ルノードの結界によってアニマにしか立ち入ることができなかった、このラ・アニマへと移住することを選んだ。
それにより分かたれることになった吸血鬼の中には、アニマという種族を恨んでいた者も少なくなかったのだという。……今現在は、どうなのだろうか?
その後、吸血鬼たちは更に数を減らしながら安寧の地を求めて放浪し、最終的には氷竜という同盟相手を得て、とある山脈で自らをエルフと偽って生きていくことを選んだのだが……これはまた、別の話。
ビルギッタは街の中央、小高い丘の上を切り拓いて建てられたテュラン城へとエリナを伴って歩き、躊躇なくその正門を押し開いた。名前に城とついてはいるが、“街全体を見下ろせ、戦いにも耐える造りの砦”という意味の城であり、たとえば魔王ナインテイルが座すという魔王城のように、洋風で豪奢な建築様式という訳ではない。
雑に言ってしまえば、豆腐建築に監視塔を二つ生やしただけである。初心者クラフターの作品か。
故に外門すら存在せず、その正門も魔術や機械の力で開閉するのではなく、人力でなんとかなる程度の大きさだった。ただの人間であるエリナの力では、かなり気合いを入れて臨む必要はあるだろうが。
癖になっているのだろうか、押し開いた扉の向こうへぴょんと身を乗り出し、開かれた扉の裏側の死角に何も潜んでいないことを確認しているようだ。両側共に問題がないことを確認すると、エリナを手招きした。
開きっぱなしになった扉の影から、何者かに襲われた苦い経験でもあるのだろうか。死にゲー中毒者なのか。獣狩りの王たちにエルンズソウルを焚べよ。
「えっと……この建物に敵対勢力の誰かが、既に入り込んでいる可能性があるんですか?」
それとも、味方の中にいるおちゃめな性格の誰かに、脅かされる心配でもしているのか。
「いや、今から会いに行く三人が上の見張り塔から周囲を監視してくれてるカラ、よっぽどのことが無ければ曲者が入り込んでるなんてこたァないハズだケド……もう、なんかクセだネ」
「なるほど……」
エリナは適当に頷いておくことにした。エリナには分からなかったが、やはりビルギッタは死にゲー中毒者のメンタルらしい。あるいは、現実は死にゲーよりも過酷なのかもしれない。
だが、実際フェリス・マリアンネによる特級の≪カームツェルノイア≫を見せられたばかりなのだ。
あそこまでは行かなくとも。似たような能力によって監視の目を欺き、敵対勢力の刺客が闇に紛れるようにして既にこの街に入り込んでいる可能性は、ゼロではない。
……ほぼ確実にあり得ないことだとしても、常に警戒を怠らなかったからこそ、ビルギッタという人物は今まで生き残って来れたのかもしれない。その判断を疑おうとは、エリナは思わなかった。
アニマという、存在するだけで罪とされる種族の血を半分、その身に受けながら。人間界に潜み、Sランク傭兵という輝かしい身分を手に入れるまでに、どれほどの気苦労があっただろうか。
そして、ついにそれが帝国の≪四騎士≫によって暴かれ、立場を追われてしまったという事実。
その苦痛は、エリナには推し量ることすら難しいだろう。
彼女は“持ちすぎる身分の人間”として生まれ、それを脅かされたことは一度もない。
(余計なことを言っても、失礼でしょうし……)
知り合ってまだ日も浅い人物ではあるが、エリナはビルギッタの境遇に涙を流せそうだと思った。涙もろい人間だと思われるのは癪なので、耐え忍ぶが。
それ以上の余計な質問は控え、扉をしっかりと閉めてから歩き出したビルギッタに黙々と続く。昼間だが、入口の扉を閉めると、内部はとても暗かった。
エントランスの二階部分には窓がいくつかあり、そこのカーテンは開け放たれていたため、全く何も見えないという訳ではないが……。
埃っぽいエントランスから右手の通路に。そう遠くない位置にある石造りの螺旋階段を上る。
「──お手をどうぞ。転ばないようにネ、レディ」
暗くとも視界を確保できるらしいビルギッタが、後ろ向きに左手を差し出してくれていた。「ありがとうございます」エリナは有難くそれを受け、自らの左手を重ねた。
ブーツの裏で、ぐにっとした感覚があった。それは最上階まで引かれた、発電機へと繋がるコードだが……基本的には壁際を通るように引かれているため、意識して真ん中を歩けば踏むことはないだろう。
途中、隙間から光が漏れ出ている木製の扉……外に繋がると思われるものがあったが、ビルギッタはそれを素通りした。螺旋階段には続きがあり、まだ最上階ではないのだ。
ちなみに、螺旋階段には光源として燭台が定期的に設置されてはいるが、そのどれにも火は灯っていない故の暗さだった。ロウソクが切れているので、当然と言えば当然だろう。
(夜目が利くとは言っても、本当に何の明かりもなければ、さすがに何も見えないのでしょうね)
生物である以上、目の水晶体に一切の光が入らなければ、アニマや吸血鬼でも周囲の状況を把握できなくなるはずだ。
だからこそ真の暗闇を避けるために、こうして壁には燭台が設置されているのだろう。今現在それに頼らずともビルギッタが歩を進められているのは、最上階から漏れ出てくる、微かな太陽光のおかげだった。
階段の終端、天井には上階の床に備え付けられた扉……つまりはハッチがあり、それが開け放たれていたために光が入ってきていたのだ。
「よーし、到着!」
最上階……であることは間違いないのだろうが、別の螺旋階段がまた始まっていて、丁度それがそこにいた人物らの姿を隠していた。尖塔の頂点、屋根裏へと入れるようになっているのか。簡易的な荷物置きとして使われていたのかもしれない。
吹き抜けになっている最上階、壁に穴を空けただけといった風な小窓の奥には、太陽に照らされた針葉樹林。街の東側は針葉樹が途切れ、道が整備されている。遠くに見えるのが牧場跡だろう。
横を見れば、先ほど螺旋階段の途中にあった扉から繋がっていたであろう、連絡通路が階下に見える。そこを進めば、もう一方の尖塔に移動できるようだ。
もっとも、エリナにはそこまで周囲の状況を入念に確認する余裕はない。
ビルギッタが声を発したことで、いや、声を発さずとも容易に気づかれていただろうか。最上階に現れた闖入者を観察するように、石製の螺旋階段の裏から、黒髪の少女が顔を覗かせている。
「あ……」
その黄玉の瞳に気圧されたように、エリナが一歩後ずさりそうになるのを、ビルギッタは握ったままだった左手をぐいっと引き寄せることで防いだ。ビルギッタと繋いでいた手を離し、彼女の左隣に進み出るしかなくなったエリナ。
「……ド、ドモ」
そう、なんとか言葉を発したのは黒髪の少女だった。
向こうもエリナに負けず劣らずというか、こちらも少々以上に緊張した様子だった。黒髪のアニマ……ルギナの後ろから、姉貴分の二人もおもむろに姿を現す。
自信を窺わせる雰囲気を纏った、赤い髪のアニマが口を開く。
「久しぶりね、ビティ。無事でよかったわ」
「ン、ヒルデ。無事も無事サァ~……こちらこそって感じだよん。……セリカにルギナも、久しぶり」
ヒルデに明るく返しつつ、残りの二人に水を向けたビルギッタ。灰色の髪のセリカと、黒髪のルギナが首肯する。ルギナは相変わらず、顔面以外を建物の影に隠したままだが。
「服を見る限り、無事とは言えない程に斬り刻まれた跡が見受けられるけれど」
「バリバリ死にかけてそうっすね、ビティ姉~……」
セリカの意見は厳しく。ルギナもエリナに対して怯えながらも、ビルギッタの“無事”に対し懐疑的な意見を飛ばしてきた。
「ヒルデ以外が中々厳しいナ!? 生きて戻ってンだから、“肉を斬らせて~”の範疇ってコトにして欲しいんだよん。それより、早くこの子を紹介させロ?」
「別に邪魔してるつもりはないわよ……」
ふんっと鼻を鳴らしつつ、右手でサイドテールをかき上げたヒルデを見て、ビルギッタは(あー、帰ってきたって感じがするナ)と思った。
「エリナ、自分で言えるカ?」
「……はい」
一見して傍若無人な人物に見えるビルギッタだが、意外と面倒見がいいというか、お姉ちゃん気質なところがあるのかもしれない。
ここまでの道中、女子二人に対しては常に優しさを忘れていなかった。蓮に対しては、少し当たりが辛い部分もあったような気もするが。
エリナはビルギッタの心遣いに感謝しつつ、右手を己の胸に当てながら口を開く。
「皆様、お初にお目に掛かります。私はメロアラントの四華族、リヴィングストン家が次女……エリナ・リヴィングストンと申します」
「これはご丁寧にどうも。悪いけど、こっちは貴族の喋り方に馴染みがないから、普段通りの口調でやらせてもらうわよ。……あたしはヒルデ。苗字は無いわ」
「セリカ」
「ル、ルギナ……です」
強気、感情薄め、怯えながら。三者三様の名乗りを……いや、ヒルデのそれを聴いた時点で、エリナは目をパチパチとさせていた。
「その、てっきり……貴族の方でいらっしゃるのかと。皆様お綺麗なので」
誰が生み出したものかは不明だが、吸血鬼という種族がそもそも美形揃いであり、そこから派生した存在とも言えるアニマもまた、美形の割合が高いのだった。
「社交辞令だとしても、ありがとうといっておくわ」
エリナの声に偽りの色が感じられなかったからか、ヒルデは気を良くしたらしい。
「こんなことを言うのも失礼かと思うのですが……」
エリナはそこでお伺いを立てるように、言葉を一度切った。
アニマ達からすればまどろっこしい間の取り方だが、それもお貴族様の礼節だろう、とヒルデは左程気にしない。
「続きをどうぞ?」
エリナは軽く頭を下げてから、
「私も今回、アニマの方々にお目に掛かるということで、とても緊張していたのですが。その……ルギナさんの御様子は、一体?」
エリナに対して怯えた様子を見せている、ルギナの様子について質問した。エリナには、むしろ、自分よりも相手側の方が怯えているようにすら見え、冷静さを取り戻せたまである。
自分を棚に上げて大変恐縮なのですが、というエリナの控えめな態度がどれほどアニマ側に伝わっているかは疑問だが、ヒルデは「あぁ」と頷いた。自分の名前を出されたルギナはあわあわして、階段の裏に隠れよう……としたところをセリカに掴まれ、最前列へと引っ立てられた。
「……この子は、五年前の≪氷炎戦争≫で、高位の≪クラフトアークス≫使いに手も足も出なかったのがトラウマになっているの」
「氷竜レイネ……今で言う、リーオン公レイネよ。それからもうずっと、ルギナは他種族の≪クラフトアークス≫使いに対してはビビりっぱなしって訳」
セリカとヒルデによる説明は、概要としては理解できたが。あいにくメロアラントに住むエリナは、氷竜の事情に明るくなかった。
「あれにビビらない方がどうかしてますってぇ!」と喚くルギナ。しかし、五年前の≪氷炎戦争≫にて、英雄である氷竜と戦ったということは。ルギナというアニマは、炎竜グロニクルではなく炎竜ルノードの側に付いていたということなのだろう。戦争が終わった後、よく無事で済んだものだとエリナは思う。
「……なるほど。氷竜レイネ様の名前はお聞きしたことはありますが、リーオン公……というのは?」
「あら、まだメロアラントには情報が入ってなかったのかしら」
そう言いつつも、ヒルデは驚いた様子はなく……元々、その可能性も視野に入れていたという表情だった。
雑談がてら、メロアラント陣営に知らない部分があれば、教えてやろうということだろうか。対価も約束されていないというのに、お優しいことだ。
「オー、無事に一国の主になったカ、ツインテ女。アタシもここ最近はずっとメロアラントで活動してたし、寝耳に水なんだケド」
「でしょうね。あんたの為にも説明してあげるわよ。……さすがに、公爵になってからはあの髪型はやめたみたいよ?」
「そういうヒルデだっテ、年齢の割にそのサイドテールは……」
「殺されたいの?」
「ごめんなサイ!」
ヒルデはビルギッタを黙らせた後、ここ一ヶ月近くの間にアラロマフ・ドール王国で起きた出来事を説明していく。
「まず、レイネが王国に戻ったのが一ヶ月前くらいで――」
幼馴染たちの前(特に千草の前)ではしっかり者であろうとしているエリナですが、さすがに自分一人でアウェイな環境に放り込まれると、心細さから弱ってしまう様子。ビルギッタが優しくて良かった。




