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真夏の入れ替え物語  作者: シャチー01
8/11

8.ピンチの二人

部屋に閉じ込められた二人。どうにか脱出を試みる。

 気絶から目を覚ました順二と優子は、自分達が見知らぬ部屋にいることに気付いた。何も無いが、古びていて狭い部屋。天井から1本の黄色い電球がぶら下がっていて、仄かに部屋を明るく照らしている。

「ここは?」

 順二は優子を見て、呟いた。

「知らねぇよ。どこかの部屋に閉じ込められたんだろ」

 優子はぶっきら棒に返した。

 二人が突然の状況に戸惑っていると、ドアが開いて五、六人の見知らぬ男達が部屋に入って来た。皆、屈強で怖そうな風貌である。


「どうして俺達をここに?」

 優子が男達を睨みながら言った。

「お前達が仲良さそうに歩いてるのがムカついたんだよ」

 男のうちの一人が言った。

「仲良さそうって……」

 順二も唖然として呟いた。

「俺達をどうする気だ?」

 優子は男を睨み続けて言う。

「決まってるだろう。思う存分ボコらせてもらうんだよ」

 そう言いながら二人に歩み寄る男達。

「マジかよ……」

 優子は詰んだと思って呟いた。

「順二君、考えがあるよ」

「何だ?」

 二人は小声で話し合った。

 男達が二人の至近距離まで歩み寄る。次の瞬間!


 バン!


 突如大きな音を立てて、部屋の照明が落ちた。ブレーカーごと落ちたのだ。

「何だ何だ!」

 急に真っ暗になり、焦り出す男達。

 その間に順二と優子は部屋から脱出した。

「逃げたぞ! 追うぞーっ!」

 男達も後を追い始めたが、体が壁やドアにゴンゴン当たるなどして上手く追えない。

「優子、良くやったな!」

 優子は言った。

「私の手の近くに石があったから、それを後ろ手で投げて部屋のブレーカーのスイッチに当ててブレーカーを落とした」

「その石のお陰で俺達は救われたわけか!」

 二人は逃げながら話した。体勢を立て直した男達も部屋を出て二人の後を追って来る。

 二人は逃げ切れるまで全速力で走り続けた。


 

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