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真夏の入れ替え物語  作者: シャチー01
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2.入れ替わった後の生活

【約10年ぶりの更新です!】


体が入れ替わった順二(優子)と優子(順二)は、それぞれ慣れない生活を余儀なく強いられた。果たして、順応できるのか…。

 館田順二と指原優子、互いに面識のない二人の身体が入れ替わってから、約二か月が過ぎた。最初は、互いに周囲から不思議がられたり誤解されたりして苦労したが、だんだん生活には慣れて行って、周囲からも受け入れられるようになった。


 順二(優子 ※以降省略)は、この日も学校で真面目に授業を受けていた。先生からは感心されたが、周囲の生徒からは嫉妬の目で見られていた。

「あの順二が授業を真面目に受けるとはね」

「ウザさ極まりないんだよ」

「今まで馬鹿で落ち着きのない奴だったくせに」

 そういった陰口を聞いて、傷心することもあったが、極力気にしないようにしつつ授業や家庭学習に励んだ。

 運動は苦手になり体育の時間にも周囲からは馬鹿にされたりしていたが、順二は気にせず勉強面の強化を続けた。休み時間中もクラスでは孤立していて、読書するか授業の予習・復習をするくらいしかしていなかった。



 優子(順二 ※以降省略)は、高校の授業では居眠りをするかスマートフォンをいじるかのいずれかをしていた。空調の聞いた教室から出るのは面倒だったので、抜け出しはしなかったが授業は非常につまらないと感じていたのだった。その様子を見た先生からは強い口調で注意され、クラスの友人からも心配されていた。

「優子ちゃん、本当にどうしちゃったの?」

「駄目だよ、授業はちゃんと聞いてなきゃ。今度のテストで大事なところなんだから」

「体調でも悪いの?」

などと口々に言われたが、優子は「うるさいな、かったるいだけだよ」と投げやりに返した。体調は悪くない。ただ、授業が煩わしいだけだ。そして、同様にクラスの友人も煩わしい。

 体育はなぜかできるので、先生からは感心された。しかし、教室での授業態度は、前述のように悪いままなので、各教科担当の先生や担任の先生から注意を受けることもしばしば。遂には職員室に呼び出され、「このままでは保護者に連絡することになる」との内容を含めた説教を受けた。

 とにかく、高校での勉強や人間関係が煩わしいので、学校なんて行かなくてもいいんじゃないかと思い始めたのだった。


 

 ある日の放課後、順二は二人のクラスメートから「話がある」と言われ、学校の屋上へ連れて行かれた。そこでは、同じくクラスメートの男子生徒が六人、中腰に座りながら、順二をニヤニヤした顔で見ていた。

「何?」

 順二は恐る恐る訊いた。

「お前に仕返しできるチャンスだと思ってな」

 一人の男子生徒が、得意げに返した。

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