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真夏の入れ替え物語  作者: シャチー01
10/11

10.それから…

 二人が入れ替わってから早くも三カ月が経った。順二と優子の住む街も、秋の気配を一層醸し出している。


 そんなある日の夕方、順二(中身が優子)は自転車を漕いでいた。この日は課題が多いため、いち早く帰宅して片付けたいのだ。

 

 別の場所で、優子(中身が順二)も自転車を漕いでいた。この日は夜に観たいテレビ番組があったため、早く帰宅したい。


 両者は、自転車のペダルを漕ぐスピードが自然と速くなっていた。そのまま、脇目も振らず走り続ける。そして、その時は訪れた…。


 ドッガシャーン!


 順二と優子の自転車は激しくぶつかり合った。


「いってぇな、どこ見て走ってんだよ」

 順二は頭を押さえながら呻いた。

「ごめんなさい、って!」

 優子も痛がりつつも、目を丸くした。

「順二君?」

「お前は、優子か?」

 二人は互いの姿を見て驚いた。

「お前は、優子だよな?」

 生身の順二が優子を指差して言った。

「そうだよ。貴方も順二君だよね?」

 生身の優子も同様に、順二を指差して確かめた。

「当たり前だよ。ってことは…」

 順二は一旦言葉を止めた。そして、

「元に戻ったんだな!」

「そうだね!」

 この事実に、二人は喜び合った。二人は中身と身体が完全に元の状態になったことに嬉しさが止まらなかったのだった。

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