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嬉し恥ずかし結婚式?

「では、誓いのキスを。…頬に。」

確かに7歳なのにキスするのかな?って思ったけどわざわざ言わなくていいですよ〜。恥ずかしいです。

そんなことを考えて現実逃避している間に、ギルバート様がベールをあげる。あっ手が節張ってて男性らしいとかどうでもいいことを考えながら初めて彼をちゃんと見た。

キラキラした短髪に青い目、ガッシリしてるけど暑苦しくはない、正統派イケメンがいた。彼と目が合う。あれ、ドキドキする。あ、だめだこれ、前世の経験が言ってる、これは一目惚れだーーーー!


でもなんか見たことある、あれ、ギルバート・カスタネット様、結婚したら王様のギルバート・タンバリン様、ってえええええええええ!ギルバート・タンバリンって私がハマってた乙女ゲーム『禁断の恋は蜜の味』の攻略対象じゃん!えええええええええええ。


私が混乱してる間に結婚式は粛々と終わって私は部屋についていましたとさ。


さすがに私が7歳だからか寝室は別にある。ギルバート様はこれから王様だから挨拶があるのかまだ彼の寝室にも帰ってきていないみたい。思い出してみるとギルバート様は私が死ぬ前にどハマりした乙女ゲーム、略して禁蜜の攻略対象そのまんまだ。


禁蜜はその名の通り、禁断の恋を楽しむ乙女ゲームで、クオリティの高さとその奇抜な内容に話題になったけど売れなかった。

主人公は男爵令嬢で攻略対象は4人で主なルートは4つ、1つ目は私の夫で王様のギルバートとの不倫。2人目は主人公の兄、ロイとの近親相姦。3人目は7歳ショタっ子コウとのイケない恋。4人目は庶民との身分差の恋だ。

この乙女ゲームの奇抜さはトゥルーエンド、つまりゲームのクリアが幸せな終わりではなく、バッドエンドのほうが幸せなことがあるところだ。このゲームにとってのクリア条件は禁断の恋の継続だ。結婚したからクリア、とはならない。


王様との恋のトゥルーエンドは、誰にも知られずハラハラドキドキの恋を密かに続けることだ。ゲームでの王様は10歳も年下の王女と結婚したが、彼女が成人しても可愛い妹としか思えなかった。そんな時、王妃の友達である主人公と会い、その禁断の恋に燃え上がる。

バッドエンドは3つあって、1つ目は私こと王妃にバレて殺される。

2つ目は王様がヤンデレ化して主人公は殺される。

3つ目は王妃の好感度を一定以上あげると、王妃は主人公が王様のことを好きだということを知り王様と離縁して主人公と結婚させる。王様は宰相になり、王妃様も新しい王様を迎えてめでたしめでたし。という超展開。秘密の恋が続けらないのでバッドエンドらしい。


こう考えると主人公も可哀想だ。他のルートもなかなか幸せになれないし。1番主人公が幸せになれるのは誰も攻略しないノーマルルートで、普通にモブの公爵子息と結婚してしあわせになる。


よし!主人公が普通に結婚できるように見守って、私は王様をメロメロ(死語)にさせてやる!初恋は実るものだって証明してやるんだから!

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