#043 : 新しい光
ユニバーサルVT歌謡祭から一夜明けた。
カレンと美咲は、いつもの見慣れた配信部屋にいた。昨日の華やかな舞台とは打って変わって、そこは二人の日常が息づく、安心できる空間だ。
「よし、始めるか」
カレンがPCに向かって声をかけた。美咲も隣で頷き、配信画面のプレビューを確認する。
配信を開始した瞬間、二人は目を丸くした。普段の比ではない、驚異的な数の視聴者が待機していたのだ。
コメント欄は、昨日の歌謡祭の感想や祝福の言葉で瞬く間に埋め尽くされていく。
「Amazing performance yesterday!」
(昨日のパフォーマンス、素晴らしかった!)
「You two were shining so brightly!」
(二人とも、すごく輝いてたよ!)
「うわ……すごい人数だね、美咲」
カレンが驚いた声を上げる。美咲も、コメントの勢いに圧倒されている様子だった。
「本当に……こんなにたくさんの人が見てくれてるなんて」
二人は顔を見合わせ、小さく笑った。
「昨日の歌謡祭、本当にありがとうございました!」
カレンが改めて感謝を述べると、コメント欄はさらに盛り上がった。
「Thank you for the amazing show!」
(素晴らしいショーをありがとう!)
「Your duet was the best!」
(二人のデュエットが最高だった!)
「昨日のステージ、どうだった?」
カレンが美咲に話を振る。
「すごく緊張したけど……隣にカレンがいてくれたから、心強かった。一人だったら、きっと足が震えて立てなかったと思う」
美咲の言葉に、カレンは胸が熱くなった。
「私もだよ。美咲の歌声が、私の心を温かくしてくれた。一緒に歌えて、本当に幸せだった」
二人がそう語り合っていると、コメント欄には「『ユア・メロディ』は二人の関係を歌った曲なんですか?」といった質問が次々と寄せられた。
「ああ、『ユア・メロディ』のことだね」
カレンはコメントに頷きながら答えた。
「あの曲は、私たち二人にとって、すごく特別な歌なんだ。美咲と私が、お互いを想う気持ちを込めて、一緒に作った歌なんだよ」
美咲も隣で言葉を添える。
「あの歌には、私たちの絆が、全部詰まっているんです」
二人の言葉に、ファンからは感動の声が上がった。
「That song made me cry so much.」
(あの歌で、すごく泣いてしまった。)
「I could really feel the bond between them.」
(二人の絆が本当に伝わってきた。)
そんな中、コメント欄には、お馴染みの言葉も多く見られた。
「Their chemistry is just like a married couple lol」
(二人の相性はまるで夫婦みたいw)
「RozeBite's wife, Mirei Era!」
(RozeBiteの妻、美玲エラ!)
カレンは、そのコメントを見て、少し照れながら笑った。
「もう、みんな『夫婦』って言い過ぎだよ〜」
しかし、その表情はどこか嬉しそうだ。
美咲は、クールな表情を崩さずに、しかしどこか楽しそうに言った。
「私はRozeBiteの妻ですから」
その言葉に、コメント欄は再び大盛り上がり。
「Mirei Era officially confirms it lol」
(美玲エラが公式に認めたw)
「They are so cute together!」
(二人ともすごく可愛い!)
二人は、ファンからの温かいメッセージを一つひとつ読み上げ、感謝の気持ちを伝えた。昨日の歌謡祭の裏話や、デュエット曲に込めた想いなどを語るうちに、予定していた時間があっという間に過ぎていった。
配信の終盤、カレンは改めてファンに向かって言った。
「みんな、昨日は本当にありがとう。そして、いつも私たちのことを応援してくれて、本当に感謝しています。これからも、美咲と一緒に、みんなに笑顔を届けられるように頑張っていくので、応援よろしくお願いします!」
美咲も隣で深々と頭を下げた。
「これからも、RozeBite先輩と共に、精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします」
温かいコメントと感謝の言葉が飛び交う中、配信は幕を閉じた。
配信を終えた後、二人は顔を見合わせて、満足そうに微笑んだ。
「本当に、最高の時間だったね、美咲」
カレンがそう言うと、美咲は優しく頷いた。
「うん。これも、みんなのおかげだね」
歌謡祭を乗り越え、ファンとの絆を改めて確認した二人。その瞳には、未来への希望に満ちた、新しい光が宿っていた。
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